GARDEN TOUR '97

1997.06.01(日) 愛知勤労会館 18:00

            1.こわれやすい恋
            2.Working in the Rain
            3.wow! yeah!!
            4.LOVE
                 〜 MC1
            5.君のKAKERA
            6.あるがままに
            7.Beatから100マイル離れて
            8.最後のドライブ
                 〜 MC2
            9.NaNaNa
           10.Best Friends
           11.Sentimental Wash
           12.With me
           13.bye3
                〜アンコール〜
           14.僕はここにいる
           15.Cloudy Sky


     『こわれやすい恋』
 グレーのスーツに薄いオレンジのシャツという衣装で登場。大人のアーティ ストを意識してのことか。だが、靴はスニーカー。ギターを持っているが歌を唄 っているときは歌に専念。歌のないときしか指は動いていない。しかも寛之のギ ターの音は残念ながら聴こえない。

     『Working in the Rain』
 これもギターを持っているが前曲と同様。この2曲を最初に持ってきたのは これまでとは一味違うライブを行いたいという意欲の現れか。

     『wow! yeah!!』
 ギターを放してスタンドマイクで唄う。踊りはしないがリズムに乗って曲の 節目節目でポーズを決めるのが効果的。大人の魅力を醸し出す。いつもながらに ノリのよい曲。

     『LOVE』
 ここで心の平安のためか『LOVE』を持ってくる。

     『君のKAKERA』
 イントロのアレンジが変わっていたので唄い出すまで何の曲かわからなかっ た。意外性のあるアレンジは成功か否か、好みでわかれるところ。

     『あるがままに』
 個人的にアルバムの中では印象深い曲。ここでは前後の選曲の中でのアクセ ント的役割か。

     『Beatから100マイル離れて』
 ここでまたしっとりモードに持っていく。

     『最後のドライブ』
 スーパーでam10:00からロケをしたという写真をバックのスライドに使い、 曲に幅を持たせようとしている。このスライドが実にハマる。このあたりで客席 はすっかり寛之の術中に落ちていると言っても過言ではない。間奏の間にお着替 えで、ブルー系の流線模様が濃淡で表されている半袖シャツとジーンズという軽 装になる。靴はダンスシューズか?

     『NaNaNa』
 久しぶりに生歌で聴くと新鮮。

     『Best Friends』
 しっとりムードからだんだんテンションを高めて行く。

     『Sentimental Wash』
 はい。お待たせいたしました。3年ぶりの寛之Dancing曲。唄っているとき は軽いステップを踏んでリズムを取るくらいだが、間奏をアレンジを変えて踊る 。バク転2回連続をきめる。バックについて踊るのは、コンサ最初からコーラス も担当しているマネ氏。マネ氏の方がガタイがよくダイナミックでキレもあるが(^^;) 、ひとつひとつのポーズの魅せ方は昔取った杵柄か、寛之の方が断然美しく綺 麗に決まっている。そうは書いていても実際はマネ氏は目の端に映っているだけ で寛之しか眼中になかったも同然。(笑)踊りを待ち望んでいた観客のテンショ ンは最高潮になる。

     『With me』
 ラストスパート。ハイテンションの観客をやはりかなりテンション高くなっ ている寛之が引っ張る。ステージと観客が一体になるにはもってこいの曲。
 
     『bye3』
 さぁ、いよいよラストの曲!歌いだしから音階がバンドと違っている(?_?) 音程が違うのではない。バンドと歌声が常に半音くらい違う所で一定の幅を持っ て平行線で推移しているのである。寛之本人もバンドもファンもすぐその事実に 気づく。振り返ってマネ氏と顔を見合わせる。ここでとめるかと思ったが続行。 左耳を押さえる仕草を繰り返す。どうも耳がおかしくなってバンドの音がよく聞 こえていないらしい。ついに耳栓をジーパンのポケットから取り出して左耳に入 れる。耳栓を予め用意しておいたということは、耳の調子がおかしいという自覚 がコンサ前からあったということか?ひたすらバンドと音を合わせようとする試 みを続けるが努力もむなしく曲はすすんでいく。途中、音を戻すのを諦めたかの ようにマイクを客席に向ける。この後も耳栓の入れていない右耳を押さえたりし てなんとかしようとするが徒労となり曲は終わる。この間、終始非常に辛そうな 表情を見せていた。

     『僕はここにいる』
 アンコール1曲目。アンコールの出のときバンドメンバーが出て位置につい てすぐ寛之も姿を表すが、袖のところでスタッフに呼び止められ袖から姿を消す 。それからしばらく出てこない。アンコール中止では?と不安になる。ようやく 姿を表し歌いはじめるが、先程ほどではないにしろ歌いだしはまだ少々音階が不 安定。だんだんと戻っていき最後にはバンドとあっていた。白のTシャツ(FC 販売のレインボーTシャツ)に着替えている。

     『Cloudy Sky』
 歌い出す前に「先程はお聞き苦しいところをお目にかけて……すみません! !!これもライブということで…」この曲はなんとか歌いきる。

     【総括】
 コンサート最初から寛之ものっており、今までのスタッフやファンに引っ張 られてのコンサートではなく、寛之自身がスタッフ・バンドメンバー・ファンを 引っ張って作りあげているコンサート。あくまでも主導権は寛之が握っている。 これほどのパワーでファンを引き付けていくコンサートは初めてかもしれない。 『With me』が終わった段階で、コンレポにとても良いコンサートと書けると確 信していた。ソロになってのコンサートでは一番のできではないかとさえ思った 。
 しかし、幕が閉じるまではわからない。ここでハプニングが起こった。『bye3 』で音階を取れない自体に陥ったのだ。音程をちょっとはずすとか声が裏返る ではない。1曲丸々バンドとは半音違ったところで歌が推移したのだ。(バンド が気をきかせて寛之の声の音に合わせたなら全く音程ははずしていない)曲の最 初からそれは誰の耳にも明らかだった。だとすれば、プロであるなら、そこで曲 をとめ、最初からやり直すべきだったのではないか。とめるべきだったと思う。 何故続けたのか疑問だ。この曲の間、耳の具合はどうなのか、耳栓を用意してい たなら不調を感じていたのか?東京公演はどうなる。耳の調子がおかしいのなら その後の歌手活動はどうなるとそこまで考えてしまった。曲の間に観客の中に満 ちた祈るような・息を呑むような独特の雰囲気はあの場にいたものにしかわかる まい。かたずを呑んで見守るとはこのようなことを言うのか。
 耳の調子にまだ不安があるなら東京公演が延期になっても構わないと思って いる。完全な体調でコンサートに臨んでほしい。
 プロの歌手である以上、観客にこのような思いをさせたことで、それまでの ステージがどんなによかったとしても、この名古屋公演のステージは失敗だった と断じられても致し方あるまい。この名古屋の出来事を糧にしてステップアップ した姿を見せて欲しい。今後の歌手活動へのバネとなることを信じている。それ が不安を胸に抱いた名古屋の観客への、その想いに対する答えになるのではない か。

 最後に、それでも私は決して名古屋に行ったことを後悔していない。行って よかったと胸をはって誰に対しても言うことができる。

97.06.10(水)記


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