第3話『逆転のセレナード』探偵パート2日目(その1)

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王泥喜 法介…紺
成歩堂 龍一…黒
成歩堂 みぬき…赤
裁判長…緑
牙琉検事…茶
宝月 茜…桃
マキ・トバーユ…黄土
ラミロア…藤
ローメイン・レタス…青
眉月 大庵…紫
或真敷 バラン…薄橙
(フォントサイズをご都合に合わせて変えて、お楽しみください。量が多いので、最小が オススメ)


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7月9日 午後2時12分
成歩堂なんでも事務所

み: ね。ね。オドロキさん!
王:なに?
み: うーん‥‥えーと、アレ。
‥‥いや、ちがうな。
なんていうか、ソレ。
‥‥いや、ピンとこないな。
王: なんだよ。イライラするな。
ハッキリしろよ。
み: んーと、ね。今日の法廷。
なんて言っていいのかな、って。
オドロキさんとしては、
点をつければ何点ですか?
王: え! そ。そうだなあ‥‥
えーと、アレ。‥‥いや。
やっぱり‥‥なんていうか、ソレ。
‥‥ダメだ。ハッキリしない。
み: ね? なんか、
モヤモヤした感じだったでしょ?
王: うーん‥‥たしかに。
いちおう、マキさんの有罪判決は
まぬがれたけど。
なんだか、メンドウなモンダイが
増えちまったよな。

大: 『国際警察に、
さっきのナンバーを照会したよ。
おもしろいコトがわかった。
<<IPXX314206>>‥‥
このナンバーで登録されていた
捜査官の名前は‥‥
ローメイン・レタスだ。』

王: 被害者のレタスさんは‥‥
潜入捜査中の、
国際警察の”捜査官”だった!
‥‥ヤッカイだよなあ。
レタスさんがナニを捜査してたのか、
見当もつかないし。
み: あ、でも、ホラ!
今日の法廷で、”真犯人”の名前も
バクロされたじゃないですか!

ラ: 『待ってください‥‥!
今の、その声‥‥
‥‥‥‥‥‥彼、です。
まちがいありません。
2発の銃声を聞いたとき‥‥
レタスさんと話していた声‥‥
そう。今の方です!
ミスター・ダイアン!』

み: なんていうか。ナゾが多いって、
ワクワクしますよね! なんとなく。
王: オレはしないケドね。
そういえば‥‥成歩堂さんは?
意見を聞きたいんだけど。
み: あ。そういえば、パパ。
最近、見ないですよね。
王: おとうさんを、
”のらネコ”みたいに言うなよ。
み: なんだかね、パパ。最近、
よく出かけてて、いないんですよ。
”ごくひにんむがある”って。
王: ゴクヒぃ‥‥?
み: とにかく。カンタンに
ヒトに頼っちゃダメですよ!
ちゃんとここに、
みぬきもいるワケですから。
王: やれやれ‥‥わかったよ。
とにかく、時間がないし、
調査をしないとね。
み: そうですよ!
やっちゃいましょうよ!

(「真犯人・ダイアン」を聞く)
王: 今日の法廷で‥‥ラミロアさんは、
ハッキリ証言した。
<<犯人は、ダイアンさんだ>>って。
み: ラミロアさん。一度、聞いた声は
ゼッタイ忘れないんでしょ?
なんか、カッコイイですよねー。
王: うん。まあね。
み: なんていうんでしたっけ、アレ。
ええと。
”じごくみみ”っていう‥‥
王: ちょっとちがうぞ、それ。
‥‥でも。
そんなコトはあり得ないんだよな。
み: あり得ない‥‥?
王: いいかい?
オレたちが銃声を聞いたのは、
コンサートのまっ最中だったんだ。
み: あ。みぬきならそのころ、
総立ちでフィーバーしてました!
王: じゃ。当然、みぬきちゃんも
見てたワケだよな?
‥‥ステージでフィーバーしている、
ダイアンさんを。
み: そりゃそうですよ!
なんたって、ガリューウエーブの
ギタリストですからね!
‥‥あ。
王: そうなんだよ。
ガリューウエーブの連中には、
ゼッタイのアリバイがあるんだ。
楽屋で、レタスさんを
撃てるハズがない。
み: でも‥‥ラミロアさん、
聞いたんですよね?
現場で‥‥ダイアンさんの声を。
王: (何かが‥‥
まちがっているんだ‥‥)

(「捜査官・レタス」を聞く)
王: 国際警察の捜査官‥‥かあ。
み: で? なんですか?
”こくさいけいさつ”って。
王: え! そ。そりゃ、アレだろ?
国際犯罪のハンニンを
つかまえるんじゃないか。
み: なんでも”こくさい”をつけりゃ
いいワケじゃないと思いますケド。
王: ‥‥やっぱり、アレかな。
ラミロアさんを調べていた、とか?
み: えええ! ナニ言ってるんですか!
ラミロアさんが犯罪者なワケ、
ないじゃないですか!
王: いやいや。ヒトは見かけによらない、
って言うぞ。
み: コドモの純真な目はゴマかせない、
って言うじゃないですか!
王: 自分で言うなよ。
‥‥とにかく。レタスさんは、
何かの事件を追っていたんだよ。
み: その”何かの事件”って‥‥
やっぱり。
今回の事件にも、関係あるのかなあ。
王: ううん。やっぱり、関係あった、
と考えるのがフツーだよなあ。
‥‥個人的には、
あんまり考えたくないけど。
(レタスさん‥‥
ナニを調べていたんだろう‥‥)
?: ‥‥はーっはっはっはっはァ‥‥
王: ‥‥‥‥‥‥‥‥
み: ‥‥‥‥‥‥‥‥
王: なんだ、今の。
‥‥みぬきちゃん?
み: ち。ちがいますよッ!
みぬき、
あんなにホガらかに笑いません!
?: ‥‥浮き世に奇跡のあるところ、
常に或真敷の影あり‥‥
み: あ! あなたは、おとといの‥‥

み: 『きゃあああああッ!』
王: 『だ。ダレだッ!』
み: 『‥‥‥‥‥‥‥‥
気のせい、じゃないですよね。今の。』
王: 『シルクハットをかぶっていたよな。
‥‥トモダチ?』
み: 『ちがいますッ!』

?: そのせつは‥‥どうも。
王: はあ。どうも‥‥
(ニヤニヤ笑いながら、
言われてもなあ‥‥)
み: ああああッ! あ。あ。あ。あ。あ。
あ‥‥あなたはッ!
王: なんだよ。
やっぱり、トモダチか?
み: ナニ言ってるんですか!
或真敷(あるまじき)バランさん
ですよ!
あの。大魔術のッ!
バ: さよう‥‥テレビでおなじみ、
あの有名な或真敷 バランです。
王: (ニヤニヤ笑いながら
言われてもなあ‥‥)
バ: ひさしぶりですな、みぬき嬢。
そろそろ、7年になりますかな。
しばらく見ないうちに、
ずいぶん大きくなった。
み: おひさしぶりです!
ゼンゼン変わりませんね!
バランさんのほうは。
王: あの‥‥
いったい、大魔術師さんが、
オレたちになんの用ですか?
バ: ‥‥おそらく。用があるのは、
あなたたちの方でしょう。
なんなりと、
聞いていただいてけっこう。
このバランに乱反射する‥‥
ビッグスターのオーラを、
恐れることはありません。
王: (‥‥たしかに、あるイミ、
恐るべきオーラがマブしいな)
み: ね。ね。
いろいろ聞いてみましょうよ!
王: (やれやれ‥‥さすがに、
魔術師のタマゴ。
ホンモノに会えて、
コーフンしてるのかな‥‥)
み: だって。バランさん。
みぬきのパパの、
大親友なんだもんね!
王: な。なんだって! パパ‥‥
っていうと、成歩堂さんの‥‥?
み: ちがうよ。みぬきの‥‥
本当の、パパ。
王: ‥‥!
(みぬきちゃんの‥‥
”本当の”おとうさん‥‥)

(「或真敷一座」を聞く)
み: あの。もしかしてオドロキさん。
<<或真敷一座>>を知らない‥‥
なんてコトはないですよね?
王: あるまじき‥‥
なんていうか、その。
どこかで聞いたような気は
するんだけどね‥‥
バ: おお。まさに、
あるまじき青年というべきかな。
今をトキめく大魔術集団を
ご存じないとは。
王: (或真敷 バラン‥‥
思い出してきた。
たしか、オレが小さいころ、
テレビによく出てたような‥‥)
み: そうですよ!
ゴウカ客船を消してみたり、
遊園地をバクハしてみたり、
銀行の金庫から金塊を消してみたり、
あげくの果てに、
閉じこめられた刑務所から
脱走してみたり!
王: ‥‥なんだか‥‥
大いなるゴカイを生みそうな
プロフィールだな、それ。
バ: 人々の、ジョーシキにとらわれた
ココロのカギをカチャとハズす。
‥‥これこそが、或真敷の
本当の”奇跡”なのですよ。
王: ‥‥あれ?
み: なんですか?
王: たしか‥‥ムカシ、テレビで
見たころは‥‥たしか。
”コンビ”だったような
気がするんですけど。
み: こんび‥‥
王: もうひとり、
相棒がいませんでしたっけ。
”或真敷 なんとか”っていう‥‥
バ: ”或真敷 ザック”‥‥さよう。
まさにこの世にあるまじき、
偉大な魔術師でしたな。
み: ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
王:
ど。どうしたの?
急にダマりこんで。
み:パパ‥‥
王: ぱぱ‥‥?
(‥‥! ま。まさか‥‥)

(「みぬきの父親」を聞く)
バ: さよう‥‥かつて或真敷一座は、
2人の大魔術師が支えていた。
この私、或真敷 バランと‥‥
その相棒・或真敷 ザック!
王: もしかして‥‥その、ザックさん、
というのが‥‥?
み: うん。みぬきの、本当のパパ。
王: (みぬきちゃんの、おとうさん‥‥
やっぱり魔術師だったのか‥‥)
‥‥はじめて聞いたね。
おとうさんのコト。
み: だって。話してもしょうがないもん。
‥‥もう、いないから。
王: ‥‥そう、なんだ。
み: あ。でもね。みぬき、
さみしくないよ。
だって、ホラ。
パパがいてくれるし。
今は、オドロキさんも
みぬきを笑わせてくれるし。
王: ベツに、笑わせようと
思ってるワケじゃないぞ。
み: ‥‥まあ。
パパは最近、見かけないけど。
バ: ‥‥おお。どうやら、ここへ来た
目的を忘れるところでした。
王: え! ナニかあったんですか?
目的。
バ: ここへ来たのは、
2つの目的がありました。
1つ目は、モチロン。
みぬき嬢。
あなたに会いに来たのです。
み: うれしいです! バランさん!
バ: それはそうでしょう。
王: ‥‥キモチよく断言しますね。
バ: おととい。あのコロシアムにて、
じつに7年ぶりの再会。
なつかしいキモチを
押さえられなかったもので。
あなたが、あの小さな盲目の
ピアニストを弁護するハナシは‥‥
スタッフたちのあいだでも、
話題になっておりましたよ。
ミゴトな弁護でしたな、みぬき嬢。
み: へへ。みぬきヒトリのチカラじゃ
ないですけど。
王: 弁護したのは、
オレなんだけど‥‥
バ: そして‥‥もう1つの目的は‥‥
コイツです。
み: それは‥‥ビデオテープ、ですか?
バ: さよう‥‥
おとといのコンサートのテープ。
みぬき嬢のため、或真敷を代表して、
持ってきてさしあげましたよ。
よろしかったら‥‥
鑑賞いたしますかな?


Sugar, Sugar...
腕に 抱かれて
こころのカギは 今、 盗まれた
...Pleasure...
いとしの メロディー
この身をつつみ 今、 放たれた
Uh... uh...
胸を焦がす Fire...
恋人も 燃える
愛の弾丸よ Fire...
いのちまで 奪って
Guitar, Guitar...
ふたりは 空へ

み: うーん‥‥やっぱり、イイですねー。
ラミロアさんの歌。
なんというか、アレ。
みすてりあす、っていうのかなあ。
王: (‥‥ラミロアさんの歌より‥‥
もっと”ミステリアス”なコトが
起こってる気がするけどな)
バ: ‥‥ハッハッハッハッハッ‥‥
王: (もしかして‥‥
事件当夜、この帽子のおじさんが
会場にいた”理由”は‥‥)

証拠品<<ビデオ>>を
バランから受け取った。

(「ビデオ」をつきつける)
王: あの‥‥もしかして。
この歌の途中で起こっている
”フシギ”は‥‥
み: フシギ‥‥?
王: ラミロアさんが消えたり現れたり
してるじゃないか!
み: あ。ああ‥‥見なれてるから、
フシギだって思いませんでした!
王: (さすが、魔術の子‥‥)
バ: ‥‥さよう。
かの、ささやかなステージこそ。
この或真敷が仕掛けた魔術なのです。
み: やっぱり! バランさんが、
コンサート会場にいたのは‥‥
バ: ご想像のとおり。
このバランのトリックを
見届けるためだったのです。
王: じゃあ‥‥ラミロアさんが消えた、
そのシカケ‥‥ご存じなんですか?
バ: トーゼンでしょう!
我こそ、ステージの神。
ステージ上で起こるすべての
フシギを操る‥‥
そのフシギなチカラこそ
神たるゆえんなのですから。
王: あ、あの!
よかったら‥‥そのシカケ。
教えていただけませんか!
み:おっと!
王: み。みぬきちゃん‥‥?
み: 魔術師にシカケをたずねるのは
ルール違反ですよ、オドロキさん。
王: ナニ言ってるんだよ!
殺人事件の捜査だぞ!
バ: そういうワケにはまいりませぬ。
或真敷の秘術は、或真敷だけのもの。
それに‥‥
王:それに?
バ: いたましき事件が起こったのは、
この大魔術‥‥
<<イリュージョン>>の
ずっと”後”のコト。
王:う。
バ: だめだめ。
‥‥教えるワケにはまいりませぬな。
み: ザンネンでしたー。
王: (クソ。なんかハラが立つな)
バ: ‥‥それでは、みぬき嬢。
バランはこれにて失礼いたしますぞ。
み: バランさん! もう少し、
ゆっくりしていってくださいよー。
バ: そうもまいりませぬ。
捜査に協力を求められているゆえ、
現場に戻らなければ。
王: じゃあ‥‥今日は、
あのコンサート会場に?
バ: さよう。このバランに話があったら、
あのコロシアムへどうぞ。
ではッ! いざ、さらばッ!
王: (サッソウとマントを
ひるがえして‥‥
ドアからフツーに出ていったな)
み: さあ! それじゃ、オドロキさん!
みぬきたちも行きましょうよ!
調査に!
王: ああ、そうだね。
(或真敷 バラン‥‥
聞きたいことは、
たくさんあるぞ‥‥
ラミロアさんが消えた
”大魔術”‥‥
そして‥‥この、
みぬきちゃんのコトも‥‥)

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