第3話『逆転のレシピ』探偵パート1日目(その3)

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成歩堂 龍一…黒
綾里 千尋…赤
綾里 真宵…青
糸鋸 圭介…黄土
裁判長…緑
ゴドー検事…薄橙
須々木 マコ…橙
芝九蔵 虎之介…紫
鹿羽 うらみ…灰
本土坊 薫…桃
五十嵐 将兵…紺
小池 けいこ…黄
(フォントサイズをご都合に合わせて変えて、お楽しみください。量が多いので、最小が オススメ)


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同日 某時刻
留置所 面会室

成: ‥‥マコちゃんは
取り調べ中らしい。
事件のことは
だいたい聞いたと思うけど‥‥
もう一度、聞きたくなったら
またあとで来るか‥‥

(「警察署・刑事課」に移動する)


同日 某時刻
警察署・刑事課

糸: どッスか! 見つかったッスか!
ムザイを立証する証拠は!
成: い、いやいや。まだ、
始めたばっかりですから。調査。
糸: いッスか! 知ってる情報なら、
じゃんじゃんタレ流すッス!
今、担当してる事件も
サボりまくりッス!
成: (そうとうアツくなってるな
‥‥イトノコ刑事‥‥)
糸: あ! それから!
再審が、正式に決まったッス!
開廷は明日の10時。
担当は、あのゴドー検事ッス!
成: (うう。アイツか‥‥)
糸: とにかく! もし、また
マコクンを有罪にしたら‥‥
成: ゆ、有罪にしたら?
糸: その‥‥‥
もー、アレッス! タイホッス!

(「マコのこと」を聞く)
成: 有罪になっちゃったの‥‥
須々木 マコさんだったんですね。
糸: そ‥‥そッスよ。
成: 彼女、もとは婦人警官で‥‥
新人のとき、イトノコ刑事が
メンドウを見てあげたんですよね。
糸: まま、まあ。あ、当たらずとも
遠からず、という感じッスね。
成: ‥‥‥‥
糸: ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
な、なんスかァ、その目は!
じじ、自分はベツにアレッス!
そんなんじゃないッス!
たしかに、マコクンは研修時代、
自分のブカだったッスが‥‥
それだけッス!
やましいトコロはないッス!
成: (イトノコ刑事、ミョーに必死に
なってると思ったら‥‥
そういうコトだったのか)
糸: そ‥‥そーゆうコトって
どーゆうコトッスかッ!
自分は‥‥自分はああアァァァッ!
成: (あとで真宵ちゃんに
教えてあげないとな)
糸: だ、ダメッス!
ゼッタイ、ヒミツッスよ!
成: それはいいですけど‥‥
ヒトのココロの中を
読まないでもらえますか?
糸: アンタの目は、
口よりもモノを言うッス!

(「被害者のこと」を聞く)
成: そういえば‥‥
被害者のことなんですけど。
いったい、どんなヒトなんですか?
糸: ‥‥岡 高夫(おか たかお)。
コンピュータ・プログラマーッス。
成: プログラマー‥‥
糸: 小さなコンピュータ会社で
はたらく、フツーのオトコッス。
マコクンと、あらゆるイミで
接点はないッス。
‥‥ただ、1つ。あの日たまたま、
コーヒーを運んだ、という以外は。
成: (マコちゃんも”見たことない”
って言ってたっけな‥‥)
被害者は、あのレストランを
よく利用していたんですか?
糸: シェフのハナシでは‥‥
初めての客だったらしいッス。
成: (プログラマー‥‥
初対面の客、か‥‥)
‥‥そんなオトコを殺害する
理由なんて、ないじゃないですか。
糸: 自分もそう思うッスが‥‥
法廷では、キチンと立証された
らしいッス。‥‥殺害の動機も。
成: え! なんですか?
マコちゃんの”動機”って!
糸: すまねッスが‥‥自分も忙しくて、
資料にあたる時間がないッス。
自分で調べてほしいッス。
成: (マコちゃんの”動機”か‥‥)

(「捜査の状況」を聞く)
糸: 捜査といっても、
動いてるのは自分だけッス。
成: え。そうなんですか‥‥
糸: 一度は有罪が決まった事件ッス。
証拠はカンペキにそろってるッス。
ひたすら、マコクンの証言だけが
ジジツと食いちがってるッス。
成: うう。イヤな感じですね‥‥
糸: 自分も、明日の手続きに追われて、
事件の資料を見る時間もないッス!
ただ‥‥これだけは
言っておきたいッス!
マコクンは、ゼッタイ
ウソはついていないッス!
あのコは‥‥あのコは‥‥
そそっかしく、思いちがいと
カンちがいがトレードマークの、
オチャメな婦警さんッス!
成: (ゼンゼン
たよりにならないじゃないか!)
それにしても‥‥どれぐらい
食いちがってるんですか?
マコちゃんの言ってるコトと、
その‥‥ジジツは?

(「証言の食いちがい」を聞く)
糸: 一番キョーレツなのが、
テーブルにいた、人数ッス。
成: ああ‥‥たしかに。
マコちゃんは、被害者の他に
もうヒトリいたと主張してますね。
糸: ‥‥そッス。しかし‥‥
シェフや、店の客は‥‥
そんなヤツ、見てないッス。
そして、もう1つ。
CDのモンダイがあるッス。
成: (CD‥‥か。そういえば
彼女、言ってたな‥‥)

マ: 『テーブルの上には、見本のCDが
置いてあったッス。』

糸: でも‥‥そんなCD、
どこにもなかったッス。
成:え‥‥
糸: 被害者のテーブルどころか、
店の中には存在しなかったッス。
成: で、でも‥‥被害者は、
イヤホンをしていた、とか‥‥
糸: 被害者の岡 高夫のムネには、
小型のラジオが入っていたッス。
成: ラジオ‥‥
糸: この食いちがいを‥‥アンタの
ニセモノは説明できなかったッス。
成: (そういえば‥‥
店長さん、CDのことは
何も言ってなかったな‥‥
あのヒトも、ナニか
ヒミツがありそうだよな‥‥)

(「スポーツ新聞」をつきつける)
糸: なんスか? スポーツ新聞‥‥
成: 吐麗美庵のマガジンラックで
見つけたんですよ。
糸: 日付が‥‥事件当日ッスか。
ちょっと、イミありげッス‥‥
成: ‥‥ホラ。ここに、
ラクガキがありますよね?
糸: ”くりーにんぐ・ぼんばー”
‥‥‥‥‥‥はて。
成: どうかしましたか?
糸: どこかで聞いたコトがあるッス。
<<クリーニング・ボンバー>>‥‥
成: (‥‥いつになく、マジメに
考えこんでいる‥‥)
糸: ダメ。思い出せないッス。
成: (‥‥いつもどおり、ダメだった)
糸: アンタ! ちょっとこの新聞、
貸してもらえないッスか?
‥‥このラクガキの
筆跡を調べてみたいッス。
成: (筆跡‥‥か。それは、
ぼくも知りたいな‥‥)
糸: これは‥‥オモシロイ
手がかりになるかもしれないッス!

証拠品<<スポーツ新聞>>を
イトノコ刑事にあずけた。

(「本土坊 薫」をつきつける)
糸: 吐麗美庵のシェフ、ッスか。
会うなり『アナタ、カラダが毒素で
パンパンね』なんて言われて‥‥
このビンをわたされたッス。
成: なんですか、それ。
糸: ラベルには”ジュニパー”って
書いてあるッス。
おフロにちょっと
しのばせろ、と要求されたッス。
成: はあ‥‥要求されましたか。
糸: じつは、彼女‥‥いや。カレには
ちょっと引っかかる点があるッス。
成: ひ、ひかれる点‥‥?
糸: ちち、チガうッス! なんであんな
中年オトコにひかれるッスか!
”引っかかる点”ッス!
成: (詳しく聞いたほうがいいな‥‥)

(「気になる本土坊」を聞く)
成: なんですか? あのシェフの
”気になる点”って‥‥
糸: それが‥‥ちょっと、
言いにくいッス。
あのオッサン、事件にカンケイ
ないかもしれないし‥‥。
成: まあまあ。じゃんじゃんタレ流す
ヤクソクじゃないですか。情報。
糸: ビミョーな
個人情報ッスからねえ‥‥。
じゃ、こうするッス!
自分のかわりに、ヤツと吐麗美庵を
もっと調べるッス。
それで、アイツがアヤシイと
いうことになれば‥‥教えるッス。
成: うう‥‥しかたありませんね。
(シェフと吐麗美庵の情報は、
イトノコ刑事に報告するか‥‥)

(「留置所」に移動する)

(「吐麗美庵」に移動する)


同日 某時刻
レストラン 吐麗美庵

成: やれやれ‥‥あいかわらず
キツいな、花のカオリ‥‥

(女性が現れる)
成: あ‥‥
ど、どうも‥‥

(女性がいなくなる)
成: (な、なんだ今の‥‥
お客さん、か?
ミョーにしめっぽい
感じのヒトだったな‥‥)
?: あ! いらっしゃいませー。
成: (お。かわいらしい声‥‥)
真: なーんだ、なるほどくんかあ。
成: ま、真宵ちゃん!
真: どうかな。似合う?
成: ‥‥‥‥‥‥‥‥‥
霊媒師、やめたほうが
いいかもしれないね。
真: それにしても、ヒマだねー。
ウエイトレスさん。
お客さん、なるほどくんが
初めてだもん。
成: (あれ。さっきのジメッとした
女のヒトは‥‥?)
真: あ。そうだ!
せっかくだから、
なんか食べていってよ!
成: ‥‥そういえば、
おなかへったな‥‥

(「ウエイトレス」を聞く)
成: どう? ウエイトレスの感想は。
真: シゴトはね。たくさん
ありそうだよ。
注文聞いて、お料理運んで、
コーヒーいれて、レジ打って。
‥‥でも、お客さんが
いれば、の話だけど。
成: キレイな店なのに、ここまで
客が入らないとはね。
真: かわいいウエイトレスさんも
いるのにねー。
どう? どう? このカンペキな
営業スマイル。

(「ランチ」を聞く)
真: ねえねえ、何か
注文してよー、お料理。
今なら、ランチセットが
おトクらしいよ。ウワサでは。
成: それ、いくら?
真: 2980円。
ニクハチセットっていうんだって。
成: ”ニクハチ”‥‥?
やめとくよ。高いし。
真: ええー! せっかく
ウエイトレスになったんだから、
あたしだって、お料理運んだり、
レジも打ったりしたいよー!
成: とりあえず、トイレ掃除でも
してたら?
真: それはいいや。
成: ‥‥ところで、ランチだけど‥‥
真: おッ! カクゴを決めたね!
成: え。いや‥‥
真: ちゅーもん入りましたあ!
ランチワン! ドリンク、サラダ、
デザートにおみやげつきでー!
成: そ、そんなにいらないよ!
真: しょーしょー
お待ちくださあい!
成: (‥‥真宵ちゃん、
うきうきして行っちまった。
えーと‥‥ランチセット、
2980円か。
ドリンク、サラダ、デザートつき
‥‥‥‥ろ、6400円?)
ちょ、ちょっと! 真宵ちゃあん!
真: お待たせしましたあ!
こちら、ムシレセットでえす!
成:わ!
真: オマールえびとアワビのフリカッセ
バルサミコ酢風味でございまあす!
ごゆっくり、めしあがれ!
成: はあ‥‥。
真: ほらほら。早くめしあがって
みてよ、なるほどくん!
成: (オマールえび‥‥ねえ。
どれどれ‥‥)
‥‥‥‥‥‥‥う。
真: どうしたの?
成: ‥‥ま、真宵ちゃん。
おなかへってない?
真: うん。ぺこぺこ!
成: はい。あげる。
真: ホント!
‥‥‥‥‥‥‥う。
成: のこさず食べるんだよ。
真: ‥‥‥‥‥‥
あ。あたしちょっと、
トイレ掃除してくるから。
成: おい!
(こりゃ、はやらないワケだ‥‥)

吐麗美庵<<ランチ>>のデータを
法廷記録にファイルした。
成: どうやったら、こんな
マズい料理を作れるんだろう。
真: ちょっと、のぞいてみる?
‥‥キッチン。
成: (キッチン‥‥か‥‥)

(「キッチン」を聞く)
成: ‥‥そういえば、マコちゃんが
言ってたっけ。
キッチンに、ちょっと
おもしろいものがある、って。
真: キッチンに? ほおほお、
それは耳よりな情報だね‥‥
成: あ、ちょっとコラ、
真宵ちゃん!
真: なに? あたし、
いそがしいんだから!
成: いやいや。
ぼくも連れてってくれよ。
真: ちぇ。おもしろいモノ見つけて、
見せびらかそうと思ったのに‥‥。
成: (キッチン‥‥
調べてみよう!)

(「キッチン」に移動する)


同日 某時刻
吐麗美庵 キッチン

真: はい。
ここが吐麗美庵のキッチンでーす。
あたしも初めて入るんだけど。
成: ‥‥‥‥‥‥‥‥
やっぱり、ミョーなフンイキだな。
真: 店長さん、すぐ帰ってくるから、
ぱぱっと調べちゃおうよ!

(「テーブル」を調べる)
真: へえ。ちょっと本格的だね。
聞いたことない調味料ばっかり。
”オイスター・ソース”とか。
なるほどくん、知ってる?
成: (それって、中華料理の
調味料じゃなかったっけ)
‥‥あっ! こ、これ‥‥
テーブルの上に‥‥
真: あああッ! あたしの勾玉だ!
どうして、こんなところに!
成: (どういうコトだ‥‥?)

<<勾玉>>をポケットにしまった。

(「ビンの箱」を調べる)
成: この、宝のハコみたいなのは
なんだろう。
真: うわ、すごい!
小さなビンがギッシリ。
成: アロマテラピーのオイルか。
床の上にまで、あふれてるぞ‥‥
真: 100本はあるよ!
おんなじ小ビンが。
‥‥あれ?
成: どうしたの?
真: ‥‥このビンだけ、
なんかちがうよ。
成: そうだね‥‥。
ラベルもないし。
真: それに‥‥ニオイもしないよ。
成: (‥‥中に液体が入っている。
なんだろう‥‥?)
真: ね。ね。借りておこうか。
これだけビンがあったら
いいでしょ。1本ぐらい。

証拠品<<小ビン>>のデータを
法廷記録にファイルした。

(「鏡台の本」を調べる)
真: おっきなカガミがあるよ。
店長さん、ここで
おめかしするんだねー。
成: 机の上に、手作りの本があるな。
<<クラリス・ホンドボーの寝室>>。
真: いかがわしいタイトルだね。
成: これは‥‥本土坊さんの
詩集みたいだな。
真: 詩‥‥? いいねえ。
ちょっと読んでみてよ!
ゆたかな感情をこめて
おねがいね。
成: えーと‥‥じゃあ、これ。
タイトルは”ぷらんたん”。
『‥‥映画のような2人は
今まで気がつかなかったコーヒー
早すぎるささやきは悲しみの日曜日
意味のない朝は心地よいカクテル
あなたが紅茶を飲みほすのなら
私、ウソをついちゃう‥‥きっと』
真: ‥‥え? なに? おわり?
成: ‥‥ま、まあ、
こんなもんだよ。詩は。

(「吐麗美庵」に移動する)

(「留置所」に移動する)

(「警察署・刑事課」に移動する)


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