第2話『盗まれた逆転』第2回法廷(その3)

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成歩堂 龍一…黒
綾里 千尋…赤
綾里 真宵…青
綾里 春美…黄緑
糸鋸 圭介…黄土
裁判長…緑
ゴドー検事…薄橙
華宮 霧緒…藤
矢張 政志…紺
星威岳 哀牙…紫
天杉 優作…灰
天杉 希華…桃
亜内検事…茶
裁判官…黄
(フォントサイズをご都合に合わせて変えて、お楽しみください。量が多いので、最小が オススメ)


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同日 午後12時14分
地方裁判所 被告人第4控え室

真: ‥‥お姉ちゃんが?
成: 聞こえたような気がしたんだよ。
‥‥千尋さんの声が。
真: お姉ちゃん‥‥生きてるんだね。
なるほどくんのココロの中で。
希: ‥‥リューイチくん!
成: あ、まれかさん‥‥
希: ホントなの? あの探偵さんが
殺人犯人、なんて‥‥
成: 正直なところ‥‥
決定的な証拠は、ありません。
しかし‥‥アイツ以外には
考えられないんですよ。
希: でも‥‥あの晩、探偵さんは
高菱屋にいたんじゃなかったの?
真: それに、理由がわからないよ。
どうしてアイガ探偵が、
ブスジマ社長を‥‥?
成: ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
あ。そろそろ時間だ!
法廷に戻らないと。
(とにかく! 決定的な証拠を
探しながら‥‥
一気に攻め落とすしかない!)


同日 午後12時21分
地方裁判所 第6法廷

裁: それでは、
審理を再開しましょう。
星威岳 哀牙さん。
‥‥証言台へおねがいします。

哀: やあれ‥‥これはこれは弁護士殿。
まさか貴方ほどのカタが、
あのような暴挙に出られるとは‥‥
成: 判決を下させるワケには
行かなかったんですよ。
‥‥カンペキなアリバイが
成立してしまいますからね。
”怪人☆仮面マスク”という名の
アリバイが‥‥。
哀: ‥‥シツレイ。さすがの哀牙にも、
イミがわかりませぬ。
なにぶん、今朝の10時より今まで
となりの法廷にいたものですから。
‥‥こちらの状況など、
知るはずもないのですよ。
裁: 今日は、あなたはずっと
被告席にいたわけですな?
怪人☆仮面マスクとして
裁かれるために‥‥
哀: さよう。‥‥まっこと、
世間というのはダマされやすい。
怪人たる我が正体を知らず、
警備を依頼した上‥‥
気まぐれにエモノを取り返せば、
法外な依頼料までいただける始末。
‥‥我が神々しき指に光る、この
赤いダイヤのリングのコト‥‥
成: あくまでも、”怪人☆仮面マスクは
自分だ”と主張するつもりですか?
哀: ‥‥言うにおよばず。
裁: それでは、星威岳 哀牙さん。
まず、うかがいましょう。
9月12日、午前1時‥‥
毒島 黒兵衛が殺害されました。
その時間、
あなたはどこにいましたか?
哀: 知恵なきモノに、おのれの
無知を恥じる知恵すらなし。
‥‥ユルしてさし上げましょうぞ、
裁判長殿。
裁: はあ、どうも‥‥。
ゴ: じゃあ‥‥探偵さんよ。
事件当夜のコト、話してみな。
‥‥聞いてやるぜ!
哀: おおせのままに。‥‥検事殿。

(事件当夜のアリバイ)
哀: 『‥‥我は怪人として、予告どおり
ツボめを盗んでおったのです。』(証言1)
『準備期間はイヤというほどあった。
たやすいシゴトでしたな。』(証言2)
『写真は語るコトバを持たぬ‥‥だが
それゆえ、いつわらざる証人です。』(証言3)
『キャメラが怪人をとらえた時刻は、
殺人の発生時刻と一致しているッ!』(証言4)
裁: ふむう‥‥どうやら、問題は
この犯行写真、ということですな。
成: (‥‥今までのことは、すべて
アイツが仕組んだコト‥‥
この写真にも‥‥かならず、
ヒミツがあるはずだ!)
哀: ‥‥いくら仮面マスクと言えども、
その身は2つにあらず。
では、これにてシツレイ。
判決を受けねばなりませぬゆえ。

(成歩堂「待った!」)
成: ザンネンですが‥‥哀牙探偵。
尋問がまだです。
哀: ‥‥愚者、愚者なるゆえを知らず、
ですかな。
真: ぐしゃぐしゃだって、
なるほどくん。
成: それは、アイツの
アリバイのほうだよ!

(「証言2」をゆさぶる)
成: たしか、あなたが霧緒さんから
警備の依頼を受けたのは‥‥
哀: さよう‥‥今から20日以上
前のコトでしたかな。
成: 高菱屋に予告状が届いたのが、
事件の10日ほど前ですから‥‥
あなたは、警備を始めた後‥‥
予告状を出したコトになりますね?
哀: さよう。せっかく警備のシゴトを
やっているのですからな。
エモノをいただくには
絶好のチャンスだったのですよ。
裁: ふむう‥‥なるほど。
悪質ですねえ、つくづく。
哀: さよう。悪質なのですよ‥‥。
真: ‥‥ね。なるほどくん。
ちょっとヘンじゃない?
成: ? どうしたの?
真: ‥‥アイガ探偵って、
”名探偵ぶり”がジマンなのにさ。
自分ヒトリで警備していた
高菱屋からエモノを盗まれたら‥‥
名探偵どころか、
イイワケしようがないよ。
成: (たしかに。言われてみれば、
ちょっと不自然かな‥‥)
哀: ‥‥‥‥‥‥

(「証言4」をゆさぶる)
成: その写真を撮影した
防犯カメラのコトですけど‥‥
哀: やあれ! あなたの考えている
コトは、わかりますぞ!
成:‥‥え。
哀: おおかた、写真の時刻に細工した
‥‥そう考えているのでしょう。
ゴ: ‥‥それは、あり得ねえぜ。
‥‥防犯カメラは、高菱屋が
用意したモノだ。さらに‥‥
写真のデータをプリントしたのも、
高菱屋が用意したスタッフだ。
ザンネンだが‥‥
写真に、細工の余地はねえ。
裁: ‥‥ふむう‥‥
成: (‥‥他に、アヤシイ点を
探したほうがいいか‥‥)
真: このアリバイ‥‥ニセモノなの?
成: そうじゃなきゃ、KB警備で
社長を殺害できないからね。
真: でも‥‥特にヘンなところ、
気がつかないけどな。
成: ‥‥可能性は、2つ。
写真の仮面マスクがニセモノか、
写真自体がニセモノか‥‥?

(「証言3」をゆさぶる)
成: ”写真”‥‥というのは、
もちろん、この証拠写真ですね?
哀: さよう。これこそ! 我が犯行を
立証する、決定的な証拠ですな。
成: 決定的な‥‥証拠‥‥
ゴ: ‥‥もう、アンタにも
わかってるハズだぜ‥‥。
哀: 防犯キャメラは高菱屋が用意した。
ゆえに、写真に細工の余地はなし。
共犯者がいないかぎり、殺害は
不可能‥‥ではないですかな?
裁: ‥‥ふむう‥‥
成: (‥‥事件当夜の状況を、
よく考えるんだ‥‥
あの晩の地下倉庫と、それを
写したという、この写真‥‥
そもそも‥‥”不自然な点”が
存在しないだろうか‥‥?)

(「存在する」を選択)
哀: この写真が‥‥ニセモノだと?
成: ‥‥少なくとも、不自然な点が
あるのはジジツです。
あの晩‥‥ぼくたちは、事件が
起こる前に、地下倉庫を見ました。
そのときのキオクと食いちがう
奇妙な点が、この写真にあります!
裁: ‥‥それでは、弁護人の
考えをうかがいましょう!
この写真‥‥現場の状況の、
どこが不自然だというのですか!

(「ペンキの跡」を選択)
成: 現場の不自然な点‥‥
それは、ここです!
裁: こ‥‥これは、なんと‥‥
<<血痕>>ではないですかッ!
むむ! 事件は、がぜん
血ナマぐさくなってきましたな!
成: ‥‥い、いえいえ。そのシミは
ピンクのペンキです。
裁: なんだ‥‥ただのペイントですか。
しかも、もも色の。
成: (ロコツにガッカリされた)
問題は、写真に写っている
ペンキではないのです。
あの晩の地下倉庫の状況を
考えたら‥‥
本来、写っているべき
”あるもの”が存在していない!
哀: ‥‥‥‥‥‥
裁: ‥‥それでは、うかがいましょう。
このペイントのかわりに‥‥何が
写っているべきだと言うのですか?

(「綾里 供子の黄金像」を選択)
成: <<倉院の里・秘宝展>>の
セキニンシャは、こう言ってます。
霧: 『ちょうど、あの日の
お昼ごろのコトだったんです。
山奥の霊場から、あの黄金像が
倉庫に届いたのは‥‥。
あの黄金像‥‥ペンキの跡をかくす
のに、ちょうどいい大きさでした。
だから‥‥私、あの場所へ
置いておいたんです。』
成: ぼくはジッサイ、盗難が起こる前の
倉庫で、黄金像を目撃しています。
あの晩、倉庫の写真を撮れば‥‥
黄金像が写っているはずなのです!

(ゴドー検事「異議あり!」)
ゴ: しかし、事件の翌日。
オレが現場に行ったときには‥‥
あのバアさんの像は、
部屋のスミで小さくなってたぜ。
裁: ‥‥ふむう。何かのはずみで
動いてしまったのでしょうか‥‥?
成: 黄金像は、裁判長よりも
やや大きなシロモノです。
理由もなく、動くはずがない!
ゴ: クッ‥‥! それなら‥‥アンタは
立証できるっていうのかい?
”ダレが””なんのために”‥‥
あの晩、黄金像を動かしたのか!
真: り、立証できるっていうの?
なるほどくん!
成: (像を動かした人物の正体は
ともかく‥‥
問題は、”なぜ動かしたか”
‥‥その理由だな)
裁: それでは‥‥
うかがいましょう。
事件当夜‥‥黄金像を動かした
人物は、だれだったのですか?

(「星威岳 哀牙」を選択)
成: 像を動かしたのは‥‥哀牙探偵!
もちろん、あなたしかいない!
哀: ‥‥あいや、弁護士殿!
また、珍にして妙なるコトを‥‥
裁: 弁護人! その珍にして妙なる
自信のコンキョはなんですか!
成: ‥‥カンタンなことです。
あの晩、地下倉庫にいたのは‥‥
この証人だけでしたからね。
哀: たしかに、シムプルですな。
‥‥んがッ! しかしッ!
なぜこの我が、重い黄金像を
動かさねばならぬのですかな?
成: (黄金像を動かした”理由”。
‥‥ここからが勝負だな‥‥)
裁: いかがですか、弁護人。
どんな理由があって、この証人が
黄金像を動かしたのですか!
成: その”理由”は‥‥
おそらく、この写真にあります。
哀:‥‥‥!
成: 哀牙探偵。あなたが仮面マスクに
なりすましたのは‥‥
”あの晩、高菱屋にいた”という
アリバイを作るためだった。
哀: ‥‥‥‥‥‥‥
成: この写真の中には、1つだけ
‥‥大きなウソがある。
もし、黄金像が写っていたら、
そのウソが成立しなくなる‥‥
だからこそ、
あなたは像を動かしたのです!
裁: 写真の中に‥‥”ウソ”!
ゴ: おもしれえ‥‥
ぜひ、教えてほしいモンだぜ。
‥‥いったい、この写真のどこに、
”ウソ”があるのか!

(「時刻」を選択)
成: もちろん‥‥この写真のウソは、
この”撮影時刻”です。
裁: ど‥‥どういうことですか!
成: 弁護側の主張は、ただひとつ!
星威岳 哀牙はあの晩、KB警備で
ブスジマ社長を殺害した。
そうなれば‥‥当然!
事件当夜、この時刻! 証人が
高菱屋にいたはずがないッ!
哀: ‥‥‥‥ッ!

(ざわめきが起こる)
裁: しかし! それと、
黄金像が動かされた理由は‥‥
成: 裁判長。思い出してください。
この像が‥‥”いつ”、倉庫の
扉の横に置かれたのか‥‥?
裁: そ、それは‥‥
ゴ: ‥‥黄金像は、事件の当日、
あの地下倉庫に運びこまれた。
そして、ペンキの跡を
かくすため、あそこに置かれた‥‥
成: ‥‥そのとおり。
哀牙探偵は、被害者を殺害する
時刻を、あらかじめ決めていた。
そして、その時間のアリバイを
作るために‥‥
事件の起こる何日も前に、
この写真を撮影しておいたのです!
ゴ: な、なんだと‥‥!
成: ‥‥当然、黄金像はまだ、
地下倉庫に運びこまれていません。
裁:あ‥‥
成: そして、事件当日‥‥
‥‥哀牙探偵は、
かなりアセったはずです。
あってはならない場所に、
あってはならないモノが‥‥
運びこまれて
しまったのですから‥‥。
だからこそ!
哀牙探偵は、事件当夜‥‥
像を動かさなければならなかった!
あらかじめ撮影しておいた、
この写真に合わせるために!
哀: ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
ぐふほほほおおッ!

(ざわめきが起こる)
裁: 静粛に! 静粛にッ!
哀牙さん! そうなのですか!
哀: ま、待たれよ、ご老人!
こ、これをお忘れですかな?
裁: ‥‥それは‥‥?
哀: 地下倉庫のコムピュウタ
‥‥そのデエタでござる!
これによると‥‥事件当夜、
キャメラは作動しておりますぞ!

(成歩堂「異議あり!」)
成: たしかに‥‥防犯キャメラは
高菱屋が用意したモノでした。
しかし! そのデエタを管理した
プログラムは、あなたのものだ!
そこには、細工の余地が
あったハズです!
哀: あ‥‥‥‥
あいやああああァァァァッ!

(ざわめきが起こる)
裁: 静粛に! 静粛に! ゴドー検事!
これはいったい‥‥

(ゴドー検事、コーヒーを飲む)
裁: ここ、コラ!
コーヒーを飲まない!
ゴ: ‥‥11杯目。
オレは、裁判中のコーヒーは
17杯まで、と決めている。
まだ6杯‥‥よゆうがあるぜ。
裁: しかし、弁護人の主張には、
たしかに一理ありますぞ!
ゴ: ”一理”だ‥‥?
それぐらい、なんだってんだ?
オレたちは‥‥、万里の道を行く
旅人なんだぜ‥‥。
真: ”一理”と”万里”って‥‥
単位がちがうんだけど。
ゴ: ‥‥この写真は、
前もって撮影されていた。
そして、写真に合わせるために
黄金像は動かされた‥‥
なかなかおもしろいぜ。
ただ‥‥
1つだけ、笑えねえ点がある。
成: ‥‥それは‥‥?
ゴ: ただの”可能性”だってコトさ。
”かもしれない”にシバられ
ちまったオトコは‥‥
でっかいユメ、追えねえぜ!
裁: た、たしかに!
成: いやいや! そこで
ナットクしないでください!
ゴ: ‥‥オイ! 怪人さんよォ!
哀: あ、あいやッ!
ゴ: 仮面マスクとしての、アンタの行動
‥‥それにムジュンがなければ、
何もモンダイはねえさ。
‥‥話してみな。
裁: それでは、証言をして
いただきましょう。
‥‥<<倉院のツボ>>の
窃盗計画について‥‥!

(倉院のツボ・窃盗計画)
哀: 『哀牙が高菱屋より警備の依頼を
受けたのは、今から20日ほど前。』(証言1)
『ツボはハコに入れられ、ズヴァリ!
地下倉庫に管理されておりました。』(証言2)
『だから犯行当日まで、ジツブツを
見ることはできませんでしたが‥‥』(証言3)
『貴重な秘宝と聞いていたので
10日ほど前。予告状をポストに!』(証言4)
『‥‥安全な犯行にそなえて
警備は哀牙ひとりで行ったのです!』(証言5)
『そして、12日・午前1時!
我は初めて、ツボを手にしたッ!』(証言6)
真: ‥‥なんか、聞いたことがある
情報が多いね。
成: たぶん‥‥そうじゃないトコロに
手がかりがあるんじゃないかな。
裁: 証人。‥‥今度こそ、
まちがいはありませんな?
哀: ‥‥‥‥‥‥ズヴァリ。
裁: それでは!
尋問をおねがいします!

(「証言6」に「仮面マスクの予告状」をつきつける)
成: 哀牙さん。‥‥もし、あなたが
怪人☆仮面マスクならば‥‥
この予告状も書いた。
‥‥まちがいありませんね?
哀: しごく当然‥‥でしょうな。
ゴ: その予告状‥‥
何か、問題でもあるのかい?
成: ‥‥予告状をよく読むと、
こう書いてあります。
『まだらのツボには、ご用心を』
”まだら”というのは‥‥
もちろん、このピンクの模様を
さすのでしょう。
裁: それはそうでしょうが‥‥
何か、モンダイでも?
成: ‥‥仮面マスクが、この模様を
知っていたハズがないんですよ。
哀: ‥‥どういうコト、ですかな‥‥?
成: このツボのまだら模様は、
じつは‥‥ペンキのシミなのです。
裁: ペイントの‥‥?
成: そして、そのシミがついたのは‥‥
高菱屋百貨店に運びこまれた
”後”のことでした!
哀: ‥‥うむ‥‥ッ!
ゴ: ‥‥笑えねえジョークだぜ‥‥!
成: 倉院のツボが、
地下倉庫に搬入された日。
‥‥ある人物の不注意で、
ツボは割れてしまった‥‥
ピンクのペンキは、
そのときに付着したものなのです!
ゴ: クッ‥‥!
バ‥‥バカな‥‥ッ!
成: しかし‥‥この”予告状”には、
ハッキリ模様のことが書いてある。
‥‥つまり!
哀牙探偵は、事件発生より以前に
このツボを見ていた!
そう! ‥‥このニセ写真を
デッチ上げたときに!
ゴ: ‥‥ぶほほおおおおッ!
成: そして、この写真が
ニセモノだった以上!
あなたの事件当夜のアリバイは、
なくなってしまうのです!
哀: うむぐふうほわはああああァァッ!

(ざわめきが起こる)

裁: ‥‥証人。
何か、言うことは‥‥?
哀: む‥‥むむ‥‥むむむ‥‥むむむ
成: (‥‥よし! これで、解決だ!)
真: なるほどくん。まだ、
早いみたいだよ‥‥ガッツポーズ。
成:‥‥え。
ゴ: クッ‥‥!
どいつもコイツも‥‥
信念ってヤツがねえ‥‥。
裁: し‥‥信念、ですか‥‥?
ゴ: きのう‥‥満場一致でコイツを
怪人だと、キメつけたばかりだぜ。
それを、今日は殺人者呼ばわり。
‥‥浮気がすぎるんじゃねえか?
裁: た、たしかに!
成: いやいや! そこで
ナットクしないでください!
ゴ: 星威岳 哀牙が‥‥
毒島 黒兵衛を殺害した?
じゃあ、聞こうじゃねえか。
‥‥いったいその理由は、なんだ?
哀: クックックックックッ‥‥
まっこと、そのとおりですな。
成:‥‥!
哀: 動機ですよ、動機。
‥‥ムウビング・マシイン‥‥
真: な、なるほどくん! なんか、
元気を取り戻してるよ!
裁: ニセのアリバイを用意して、
その罪を天杉 優作に着せた‥‥
そこまでの計画犯罪ならば、
たしかに、強い動機が必要です!
ゴ: ソイツを持ちあわせていたのは、
被告人‥‥天杉 優作のほうだぜ。
そうだよなァ! 探偵さんよォ!
哀: さよう。名探偵の調査によっても、
そのワカモノの動機は‥‥明白!
裁: 動機のないところに、今回の
殺人事件は起こり得なかった!
”動機”について‥‥あなたの
知っているコトを証言するように!
哀: ‥‥かたじけない‥‥ご老人。
成: (なんとしても、ウタガイの目を
優作くんに向けるつもりか‥‥
こっちも情報が足りない!
チャンスかもしれないな‥‥)


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