第2話『盗まれた逆転』第1回法廷(その3)

表セリフ集一覧に戻る

成歩堂 龍一…黒
綾里 千尋…赤
綾里 真宵…青
綾里 春美…黄緑
糸鋸 圭介…黄土
裁判長…緑
ゴドー検事…薄橙
華宮 霧緒…藤
矢張 政志…紺
星威岳 哀牙…紫
天杉 優作…灰
天杉 希華…桃
亜内検事…茶
裁判官…黄
(フォントサイズをご都合に合わせて変えて、お楽しみください。量が多いので、最小が オススメ)


←この前のセリフ


裁: それで‥‥ゴドー検事。
星威岳 哀牙は‥‥?
ゴ: 控え室で高笑いしているぜ。
‥‥オレも、あれぐらい
楽しそうに笑ってみたいもんだ。
裁: ‥‥どうやら‥‥
コタエが出たようですね。
ワレワレはもう少しで、無実の
青年に汚名を着せるところでした。
‥‥おぞましき”怪人”の汚名を。
真: やっぱり‥‥
なるほどくんが正しかったんだね!
成: (‥‥‥優作くんは、
怪人じゃなかったんだ!)
裁: それでは、天杉 優作くんに
判決を言いわたします。


(待った!)

天: ちがう! だから、ちがうんです!
‥‥‥‥いや。
ちがう、っていうか、むしろ
まちがってる、っていうか、それも
成: (お、おいおい‥‥まさか‥‥)
天: その、おぞましき怪人の件
なんですけど‥‥
怪人は、ボクなんです!
っていうか、ボク、怪人なんです!
だから‥‥有罪にしちゃって
くださーーーい!
成: ‥‥‥‥
ゴ: ‥‥‥‥‥‥‥‥

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
裁: 今までの審理は、いったい
なんだったのでしょうか。

(成歩堂「異議あり!」)
成: 怪人の正体は立証されました!
早いトコ、判決を‥‥
天: ナニ言ってるんですか!
だって‥‥怪人はボクなんですッ!

(ゴドー検事、コーヒーを飲む)
裁: ‥‥ゴドー検事!
そこでコーヒーを飲まない!
ゴ: クッ‥‥! おい、怪人さんよォ。
天: は、はい! なんですか!
ゴ: アンタもオトコなら、
自分のケツは自分でふくコトだ。
天: あの‥‥。スミマセンが
イミがわかりません。
ゴ: テメエで証明するんだ。
‥‥仮面マスクは自分だ、ってな。
天: は‥‥はい! よろこんで!
真: よろこんでるよ、なるほどくん‥‥
成: ‥‥正直なところ‥‥
かなり、セツない。
ゴ: よおし、イイ子だ。
‥‥ただし!
オトコになるチャンスは‥‥
いつだって、たった一度きりだぜ。
天: も‥‥モチロンです!
ボク‥‥ボク、がんばります!
ゴ: じゃあ、話してみな。
‥‥聞いてやるぜ。
裁: ヤレヤレ‥‥しかたありませんな。
聞いてみるとしましょうか‥‥。

(仮面マスクの正体)
天: 『じつは、このボクが
怪人☆仮面マスクだったんです!』(証言1)
『‥‥逆に、ボクが仮面マスクじゃ
ないって、証明できますか!』(証言2)
『ツボが盗まれた夜のアリバイだって
ちゃーんと、ありませんしね!』(証言3)
『あの晩、ボク、仮面マスクのカッコ
をして、現場に舞いおりたんです。』(証言4)
『ホラ。写真にも写ってる
じゃないですか! このボクが。』(証言5)
『エンブレムなら‥‥ドアのふちに
引っかけて、取れちゃったんです!』(証言6)
裁: ふむう‥‥。ヤッカイなことに
なってきましたな‥‥
成: (いつものことだけど‥‥)
ゴ: クッ‥‥!
やればできるじゃねえか。
天: へへへ‥‥。
テレちゃいますね、なんか。
ゴ: ‥‥ヤクソクどおり、アンタの
証言はこれ1回きりだ。
‥‥この証言を守り抜けば‥‥
オレもヤクソクは守るぜ。
怪人☆仮面マスクとして、
アンタの拘留をつづけてやるさ。
天: ヨロシクおねがいします!
ボク‥‥がんばります!
裁: ‥‥それでは弁護人。
ゴクロウですが、尋問を。
成: はあ‥‥。

(「証言3」に「天杉 優作のサイフ」をつきつける)
成: 優作くん。これ‥‥、
きみのサイフだね?
天: あ! ‥‥は、はい。ボク、
落としちゃったんですよ、それ!
裁: コラ、弁護人。拾ったらすぐ、
交番に届けなさい!
成: い‥‥いやいや。
いちおうコレ、証拠品ですから。
裁: ”証拠品”‥‥‥?
成: 優作くん。サイフを落としたの、
いつごろのコトですか?
天: ええと‥‥事件があった夜だと
思いますケド。
まれかちゃんと晩ゴハンを食べに
行ったときは、まだあったから。
成: このサイフは‥‥午前1時ごろ。
KB警備のビルで発見されました。
裁: な‥‥なんですと!
成: ‥‥結論は、ただ1つ!
天杉 優作は、あの晩!
KB警備に行ったのです!
天: うわわうわわッ!

(ざわめきが起こる)
成: 午前1時に、この被告人が
警備会社にいたのならば‥‥
そのアリバイは、カンゼンに
成立します!
天: ‥‥うううう‥‥
成: ちなみに、高菱屋百貨店から
KB警備会社までのキョリは‥‥
クルマで約30分もあるのです。
(‥‥と、矢張が言ってたな‥‥)

(ざわめきが起こる)
裁: いかがですかッ、ゴドー検事!

(ゴドー検事、コーヒーを飲む)
裁: だから、コーヒーを飲まない!
ゴ: ‥‥オイ怪人。出番だぜ。
あの弁護士に、反論してやれよ!
天: ボクのコト怪人って呼んでくれるの
‥‥アナタだけです!
ボク、やってみます!
‥‥がんばりますッ!
真: ‥‥かなりヤル気になってるよ。
成: ‥‥かなりヤル気をそがれたよ。
天: 不自然じゃないですか!
警備会社でサイフを落とすなんて。
きっと‥‥ボクをおとしいれる
ために、ダレかが置いたんだ!
真: ”おとしいれる”って‥‥
ホント、メチャクチャ言うねー。
成: ‥‥優作くん。
サイフは、きっと‥‥コイツを
使ったときに落としたんでしょう。
KB警備会社の社長室に
入るためのカードです。
天: うううう‥‥!
ゴ: クッ‥‥! なかなか
やるじゃねえか、まるほどう‥‥
だがな‥‥。まだ、
1つだけ、足りねえものがある。
成: そ、それは‥‥?
ゴ: ‥‥”理由”さ!
この怪人には、夜中、警備会社に
行く理由なんかねえぜ!
裁: ふむう‥‥どうやら、もう1つ。
証拠品が必要のようですな。
成: (‥‥くそお、怪人め‥‥)
裁: それでは、弁護人。
証拠品の提示を要求します。
被告人が事件当夜の1時、KB警備
に行った理由を示す証拠を!

(「脅迫状」を選択)
成: 被告人。‥‥これ、
モチロン知っていますね?
天: あ‥‥ッ! それは‥‥!
裁: なんですか?
成: 脅迫状です。
‥‥そう書いてありますから。
ゴ: きょうはくじょう‥‥だと?
成: 中身をカンタンに紹介すると、
<<500万円もってこい>>ですね。
裁: ふむう‥‥
それは、リッパな脅迫ですな‥‥
成: 天杉 優作は、怪人の犯行時間、
脅迫者と取り引きしていたのです!
現場からクルマで30分のキョリが
ある、KB警備会社の社長室で!
ゴ: ‥‥‥ぐぅ‥‥ッ‥‥‥
うおおおおおおおおおおおおお
おおおおおおおおおおおおおおッ!

(ざわめきが起こる)
裁: 静粛に! 静粛に! 静粛にィッ!
‥‥犯行のあった時間、
被告人はKB警備会社にいた‥‥
どうやら、弁護側は、
カンペキに立証したようです!

(ゴドー検事「異議あり!」)
ゴ: ‥‥その”カンペキな立証”
とやらも‥‥
このゴドー・ブレンド107号の
味わいほどではなかったようだぜ。
成: ど‥‥どういうことですか!
ゴ: ‥‥怪人が、警備会社の
社長に脅迫されていた‥‥
アンタ、その社長さんを
キチンと調べたのかい?
成: え! そ、それは‥‥まだ‥‥
ゴ: 面識のない男を”脅迫者”呼ばわり
するの‥‥どうかと思うぜ。
成: (面識があるオトコを怪人呼ばわり
するのも、どうかと思うけど)
裁: ふむう‥‥そうですね‥‥。
”被告人・天杉 優作が、
社長室に入った”‥‥
‥‥これがジジツだと、証言できる
証人が必要でしょう。
真: なるほどくん! いっちょ、
その社長さんを探してこようか?
成: その必要はないよ。
ゴ: ‥‥どういうことだ?
まるほどうさんよ。
成: ‥‥ある人物に、それを証言できる
可能性があります。
”事件当夜の午前1時、カードが
使用された”と証言できる人物!

(「矢張 政志」を選択)
裁: ダレですか‥‥この、
たよりなさそうな青年は。
成: 見おぼえ、ありませんか?
裁: うううん‥‥そうですね‥‥
なぜか、見ていると
イヤな汗がニジんできますな。
真: おぼえてないみたいだね。
‥‥2年前の事件。
成: キオクを封印しちまったのかも
しれないな。
‥‥彼は事件当夜、KB警備で
ガードマンをしていました。
ゴ: ‥‥ガードマン‥‥?
成: 問題は‥‥、このキーカードです。
矢: 『ああ。そいつはウチの
ビルで使われているカードだぜ。
シリアル番号によると‥‥
社長室のカードだな。
部屋に入るときに必要でさ。
使うと、記録が残るんだ。
ダレが何時に部屋を出入りしたか、
バッチリってワケ。』
裁: ふむう‥‥‥
成: ‥‥そう! 社長さんを
調べるまでもありません!
キーカードのデータを調べれば、
真相はハッキリするはずですッ!
ゴ: うぶぐほおおお‥‥ッ!

(ざわめきが起こる)

裁: いかがでしたか? ゴドー検事。
ゴ: KB警備会社の社長の名前は、
毒島 黒兵衛(ぶすじまくろべえ)
‥‥そいつと連絡をとるのは
ムリだったが‥‥
キーカードのデータは提出させた。
‥‥コイツだ。
裁: そ、それで‥‥、そのデータは!
結果は、どうだったのですか!
ゴ: このキーカードのシリアル番号が、
使用記録と一致した。
カードが使用された時間は
‥‥事件当夜の、午前1時。

証拠品<<キーカード>>の
データを書きなおした。
裁: それでは‥‥仮面マスクとして
この写真に写るのは、不可能です!
ゴ: クッ‥‥!
たしかに、そのとおりだろうぜ。
‥‥たった2分じゃア、ウマい
コーヒーをいれるヒマもねえ‥‥
成: じゃ‥‥じゃあ‥‥!
ゴ: 被告人、天杉 優作は‥‥事件当時
KB警備会社の社長室にいた。
‥‥検察側は‥‥
それを事実として認めるぜ。
天杉 優作は、
仮面マスクじゃなかった、ってな。
真: やったよ、なるほどくんっ!
裁: ‥‥そこまで!
ワレワレはもう少しで、無実の
青年に汚名を着せるところでした。
‥‥おぞましき”怪人”の汚名を。
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
成: ど、どうしました? 裁判長。
裁: これから判決を下しますけど‥‥
今度こそ、異議はありませんよね?
成:はいッ!
ゴ: クッ‥‥!
天: うううううう‥‥
裁: ‥‥よろしい。
では、被告人・天杉 優作に
判決を言いわたしましょう。


(無罪判決)

裁: ‥‥では、本日はこれにて閉廷!


同日 午後2時24分
地方裁判所 被告人第4控え室

真: やっぱり、なるほどくんが
正しかったんだね!
あたし、ちょっと恥ずかしいよ。
希: リューイチくん!
成: あ。まれかさん‥‥。
希: アタシ、信じてたよ、
リューイチくんのコト!
‥‥カンシャしてる。ホントよ。
成: は、はあ、どうも‥‥
(カオが赤くなるな‥‥)
春: なるほどくん!
おめでとうございますっ!
成: あ! は、春美ちゃん‥‥
(イヤな予感がする‥‥)
春: まあっ!
どなたですか、その女性は!
成: い、いや、ベツにその。
このヒトは‥‥
春: 真宵さまの前で! 他の女性と!
いいムードに‥‥!
恥をお知りなさいッ!
成: (ううう‥‥ビンタされた)
真: あの、はみちゃん。
‥‥このひとはね。
奥さんなんだよ。
天杉 優作さんの。
春: まあっ! なるほどくんっ!
成: は、はいッ!
春: ‥‥なんという‥‥
ヒトさまの奥方にっ!
成: ちちちち、ちが
春: ユルしませんっ!
成: (うううう‥‥
往復ビンタされた‥‥)
真: それにしても、よかったねー。
倉院のツボは戻ったし、
怪人はつかまったし!
希: そうだねー。
リューイチくんのおかげだよ。
真: でも、ツボを取り戻してくれたの、
まれかさんじゃないですか!
ありがとうございました!
希: ははっ。‥‥いやいや。
テレちゃうね。こういうの。
成: (‥‥と、事件が解決したのに
どうして浮かないカオ
してるんだよ、このヒトは‥‥)
天: ううう‥‥怪人、ボクなのに。
‥‥いや、でも。むしろそれは
希: ‥‥どうしたの?
アタシ、ユーサクくんのために
がんばったんだよ!
天: う、うん。それは‥‥とても
ウレシイよ、まれかちゃん。
‥‥でも‥‥
ゴ: ‥‥でも、
よろこんでばかりもいられない。
そう。それこそが人生のブルース、
ってヤツさ‥‥なあ、相棒!
成: ご‥‥ゴドー検事!
どうしてここへ!
ゴ: なあに‥‥オレの相棒に
ヒトコト、礼を言おうと思ってな。
‥‥まるほどうさんよォ。
成: (”アイボー”呼ばわりする前に、
名前おぼえろよ‥‥)
ゴ: ‥‥さて。お遊びはここまでだ。
成:‥‥‥?
ゴ: 今朝、早く‥‥
毒島 黒兵衛の死体が発見された。
真: ぶすじま‥‥? 最近、
どこかで聞いたような名前だね。
希: それって‥‥
KB警備の社長さんじゃない!
真: し‥‥死体‥‥?
ゴ: 死亡推定時刻は‥‥
9月12日の午前1時ごろだ。
成: 9月12日の午前1時‥‥?
そ、それって‥‥まさか!
ゴ: ‥‥そうなんだよ、相棒。
怪人がケチなツボを盗んでいたとき
KB警備会社では‥‥
ヒトが1人、死んでいたのさ。
成: そ、それで‥‥
なぜ、ここへ‥‥?
ゴ: わかってるだろう? 相棒‥‥
オレたちが今日、協力して
証明したコト‥‥お忘れかい?
成: (”協力”‥‥だって?)
ゴ: 9月12日、午前1時。
天杉 優作は、KB警備会社の
社長室にいたんだ‥‥殺人現場に。
被害者から脅迫状で呼び出されて
‥‥やりきれない殺意を抱いて。
真: な‥‥なんですって!
‥‥さ、さつい‥‥?
ゴ: まさか‥‥
知らねえとは言わせねえぜ。
天杉 優作はムカシ、
KB警備会社の社員‥‥
プロの警備員だったんだ。
成: (KB警備の‥‥社員!)
ゴ: ‥‥アリバイってのは、
”現場不在証明”のコトだが‥‥
今日の裁判で、オレたちは‥‥
”逆アリバイ”を立証したのさ。
真: ぎゃく‥‥
ゴ: 『被告人は怪人ではない。なぜなら
犯行時刻、別の現場にいたから』
希: う、ウソよ! ‥‥そんな‥‥
天: あ、あうう‥‥、ぼ、ボク‥‥
ボクは‥‥怪人であって、その。
ゴ: 天杉 優作。アンタの身柄を
引きつづき拘留するぜ。
罪名はちょっと変わるがな。
‥‥殺人容疑、に。
成: そんな‥‥そんなバカな‥‥
ゴ: 弁護士さんよォ‥‥
オレをガッカリさせるな。
成:‥‥‥!
ゴ: アンタの”実力”ってヤツは‥‥
まさか、このテイドだって
ワケじゃねえよなあ。
春: なるほどくん! このけんじさん
‥‥お知り合いなのですか‥‥?
ゴ: オレはアンタと戦うために、
地獄から戻ってきたんだ。
‥‥もっと、
楽しませてくれないとなァ‥‥。
成: (このオトコ‥‥
いったい、ダレなんだ!
静かな‥‥だけど、深い
”敵意”を感じるぞ‥‥)
ゴ: じゃあ‥‥、天杉はつれていくぜ。
成: ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
真: な、なるほどくん‥‥
‥‥いったい、どうなってるの?
成: ぼくたちの依頼人が、目の前で
タイホされたんだ。殺人容疑で。
その罪をカンペキに立証したのは
‥‥ぼくたち自身、なんだよ。
希: きゃああああああああああああッ!
ユーサクくうううううううううん!
成: (無罪判決を受けた天杉 優作が、
殺人容疑でタイホ‥‥
いったい‥‥
これから、どうなるんだ!)


次へ→