第3話『逆転サーカス』第1回法廷(その4)

表セリフ集一覧に戻る

成歩堂 龍一…黒
綾里 真宵…青
綾里 春美…黄緑
狩魔 冥…水
糸鋸 圭介…黄土
裁判長…緑
マックス…赤
ミリカ…黄
トミー…紺
ベン…灰
リロ…橙
アクロ…紫
(フォントサイズをご都合に合わせて変えて、お楽しみください。量が多いので、最小が オススメ)


←この前のセリフ



(狩魔冥「異議あり!」)
冥: 現場は暗かった!
見落としただけにすぎない!

(成歩堂「異議あり!」)
成: しかし、証人は人影の
リンカクまで見わけている!
しかも、バラは白かった!
見落とすはずがない!

(狩魔冥「異議あり!」)
冥: ムネのバラなど、被害者と争って
いるうちに、落ちてしまったのよ!
成: それならば、現場付近で
白いバラが発見されるはずです!
裁: 弁護人! ムネの白いバラが、
そんなに重要なのですか?
冥: とんでもない!
ただのワルあがきよ!
成: ‥‥‥‥‥‥
(たしかに、ササイなことだ‥‥
でも、いつも、真実はササイな
ほころびからカオを出してきた)
‥‥いつだって、そうだった!
裁判長! リロくんの証言を
思い出してください。
リ: 『キザなシンボル3点セットを、
オレはまちがいなく見たしな!』
『イヤミな3点セットをぶら下げて、
鼻先を通りすぎやがったんだ!』
『あのキザったらしい3点セット、
見まちがえようがねえよ!』
成: リロくんは目撃している!
マックスの、3つめのシンボルを!
しかしこの証人は、
バラはなかったと言う!
これはあきらかに、
ムジュンしています!

(ざわめきが起こる)
裁: ‥‥ふむう‥‥これは
どう考えるべきなのでしょう?
たしかに、取るに足らない、
ササイなコトに思えます。
冥: 裁判長! 白いバラは忘れて
他の証言を思い出しなさい!
証人が見たのは、アキラカに
マックス・ギャラクティカよ!
これ以上の審理はムダ!
‥‥終わりにするの。
成: 裁判長! どんなに小さくても、
ギモンは残すべきじゃない!
裁: ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
正直なところ、私は
この証人自身にギモンを感じます。
トシの割に、落ちつきがない。
ト: うう‥‥トシのコトは‥‥
裁: ‥‥私の考えは決まりました。
この証人が目撃したのは、
99パーセント、被告です。
しかし! 1パーセントの
ギモンの余地がある!
‥‥そこで。証人にもう一度だけ、
証言してもらいます。
冥: な‥‥なんですって!
裁: その証言にムジュンがなければ
‥‥判決をくだしましょう。
成: (‥‥判決を‥‥!)
真: なるほどくん!
さ、最後のチャンスだよ‥‥!

(目撃した”人影”について・2)
ト: 『まちがいない! ヤッパリ、
白いバラはつけてませんでした!』(証言1)
『でも、他のシンボルに関しては
まちがいないと思います。』(証言2)
『特にシルクハットのかざりには、
見おぼえがありました!』(証言3)
『現場から立ち去るまで、
ちゃんとかぶってましたよ!』(証言4)
裁: ‥‥弁護人。あなたに、一度だけ
チャンスを与えます。
成: 一度だけ‥‥ですか?
裁: 証人をゆさぶることは
許可しません。
”この証人の見たことに、
ムジュンはあるのか?”
‥‥たった1つの証拠品で、
それを証明するのです。
成: (チャンスは一度‥‥
ゆさぶることはできない‥‥)
わかりました。
‥‥それでじゅうぶんです!

(「証言4」に「シルクハット」をつきつける)
成: そのシルクハットって
‥‥これですか?
ト: そう! そいつだよ!
あいつがかぶっていたのは!
成: まちがいありませんか?
ト: ソイツを見まちがうほうが
どうかしてるでしょう!
成: そうですか‥‥。
裁: な、何か問題でも?
成: 狩魔検事。
このシルクハットは、
どこで見つかったんでしたっけ?
冥: 聞くまでもない! 殺人現場よ。
‥‥‥‥‥‥
げ、現場‥‥ですって‥‥?
成: シルクハットは
殺人現場に落ちていた!
しかし、証人!
あなたはハッキリ証言した!
”犯人は、立ち去るときも
シルクハットをかぶっていた”
ト: う‥‥ウソおおおおおおおおおッ!

(ざわめきが起こる)
裁: 静粛に! 静粛に! 静粛に!
‥‥コラ、証人!
ト: は、ハイッ!
裁: アナタ、なんですかさっきから!
いいトシして、イイカゲンなコト
ばっかり!
ト: い‥‥いえ、その‥‥。
おっかしいなあ。
裁: オカシイのはアナタの目、
記憶力、その他モロモロです!
ト: ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
な‥‥なんでぇ! なんでぇッ!
みんなでオレっちをイジメてさあ!
そりゃまあ、オレっちのギャグは
チョイつまらねえかもしれねえよ?
でもなあ! オレっちの記憶力と
目は、タカよりもすげぇっつうの!
なんなんだよ! 高いトコ座って
人をジイさんみたいに言うなよな!
少なくともオレっち、アンタより
ずううっと若いんだあああああっ!

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
裁: ‥‥‥‥‥‥
コラアァッ! 証人!
なな、なんてコトを‥‥!
ト: だって! オレっち、見たモン!
あれはマックスだったモン!
ムネにバラなんかつけてなかったし
シルクハットもかぶってたモン!
ホントだモン!
真: ‥‥だだっ子みたいに
なっちゃった。
成: つくづくブキミな光景だなあ。
ト: シルクハットをかぶったまま
‥‥現場を立ち去ったんだモン!
成: (現場を‥‥立ち去った?)
真: どうしたの? なるほどくん。
成: ‥‥なんかさっきから、
気になることがあるんだ。
‥‥証人?
ト: なんだよ!
成: さっきも”現場を立ち去った”と
証言しましたけど‥‥
犯人は、どうやって
立ち去ったんですか?
ト: えええッ!
い、いや‥‥そりゃ‥‥その。
ど、”どうやって”と
言われてもさあ。‥‥なあ?

(狩魔冥「異議あり!」)
冥: 今は、証人の見た人物について
ギロンをしてるのよ!

(成歩堂「異議あり!」)
成: しかし、証言はムジュンだらけで
お話になりません!
冥: むむうぅ‥‥
裁: ‥‥そうですね。この際、
証人のハナシを聞きましょう。
‥‥ハイ、いいでちゅか
ピエロさん?
ト: コ‥‥子供あつかい
すんなよな!
た‥‥立ち去るのに、
”どうやって”もないだろ!
もちろん、その。フツーに
歩いて帰っていったんだよ!
成: ‥‥果たして
そうだったのでしょうか?
ト: ‥‥へっぷ!
裁: ? ‥‥どうも、
リカイに苦しむのですが‥‥。
弁護人は、さっきからミョーな
トコロにコダワリますね。
”犯人が現場を立ち去らなかった”
という証拠でも、あるのですか?

(「現場写真」を選択)
成: この写真を見てください。
‥‥問題は、雪の上に残された
足跡です。
裁: あしあと‥‥?
成: 写真には、たしかに
被害者の足跡は写っています!
‥‥ところが
犯人の足跡がないッ!
ト: ヤバババババッ!

(ざわめきが起こる)
成: ‥‥さあ、トミーさん。犯人は
どうやって立ち去ったんですか?
ト: ぎゅ‥‥ぎゅむむう‥‥
成: 裁判長!
もはや、この証人の証言は、
カンゼンにアテになりません!
この証人ごと、すべての証言を
記録から消してしまうべきです!
裁: ‥‥そうですねえ。
たしかにこのピエロは、さっきから
テキトーなコトばっかり‥‥
ト: チョット、待てえええッ!
どいつもこいつも
オレをムシしやがって!
ああ、いいさ! 話してやるさ!
ホントのコトを‥‥
冥: 待ちなさい!
‥‥よけいな発言は
私がユルさない!
ト: イタくないッ!
‥‥もう、アンタの言うことなんか
聞かないモン!
オレっち、ブチまけちゃうんだあ!
ホントのコトをッ!
真: な‥‥なんか、また
タイヘンなコトになってきたよ‥。
裁: トミーさん。
ト: お‥‥おうッ!
裁: あなたは‥‥今まで、
ウソの証言をしていたのですか?
ト: なな、なんでだよ!
そうじゃねえって。ただ‥‥
裁: ”ただ”‥‥?
ト: ”犯人が立ち去った”ってのは‥‥
チョットちがうんだ。
そこのムチの検事さんが
”証言するな”って!

(ざわめきが起こる)
裁: 静粛に! 静粛に!
‥‥静まりなさいッ!
かかか、狩魔検事!
あああ、あなたはッ!
冥: 裁判長‥‥。
もし、この証人の言う
”ホントのコト”を聞いたら‥‥、
きっとアナタも、
私と同じ意見を持つはず。
裁: な‥‥なんですか?
冥: ”笑えない”‥‥と。
裁: もうよろしい!
とにかく、話を聞くのです。
‥‥さあ! あなたの見た
”ホントのコト”を証言しなさい!
ト: ヘッ!
聞いておどろけよな!
冥: しかし、笑わないように。

(”ホントのコト”)
ト: さあ、”トミーさんは見た!”
のコーナーでぇす!
今までの証言は、みーんな
ホントのことだったんだ!
オレっちが見たとき、団長が
倒れていて、マックスが立ってた!
白いバラはつけてなかったし、
シルクハットをかぶってたんだ!
それで‥‥オレっちが見ていたら
‥‥あ、アイツは‥‥
‥‥これが真相なんだあ!
アイツは‥‥飛んだんだ!
空に向かって、ふわああ‥‥って!
‥‥そのまま、ヤミの中へ
消えッちまったんだあ!
足跡なんて、残るわけねえさ!
‥‥だって、飛んだんだもん!
冥: ‥‥以上。
成: ‥‥‥‥‥‥
裁: ‥‥‥‥‥‥‥‥

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
裁: あ‥‥その。
な、なんと言いますか‥‥
冥: ‥‥マックス・ギャラクティカは
世界的な大魔術師。
しかし。現場から飛び去った‥‥
そんなことは、あり得ない。
裁: そ‥‥そうですな‥‥。
ト: なんでだよ! 他の証言は
信じてくれるのに!
なんで、一番オイシイ部分は
信じてくれないんだよおお!
裁: ‥‥ふ、ふむう‥‥私も
さすがに、こんなの初めてです。
この証人の目撃‥‥。
どう思いますか? 弁護人。

(「証言は真実」を選択)
成: ‥‥ここまでムチャなコトを、
冗談で言うとは思えません。
裁: ということは‥‥証人は、
真実を述べているのだ、と?
成: そ‥‥そうですねえ‥‥
真: ま、待ってよなるほどくん!
それじゃあ、マックスが魔術を
使ったってコトになっちゃう!
成: しまった! そうなるな‥‥。
あいたッ!
冥: バカが見るバカなユメに
バカなユメを見るバカ‥‥。
魔術はゲンジツではない。
‥‥まやかしなのよ!

裁: ‥‥それでは、私の
考えを述べたいと思います。
”犯人が空に消えた”
たしかに、信じがたいハナシです。
しかし、これをアタマから
ムシすることはできません。
冥: バ、バカな‥‥!
裁: この証言を証拠と考えない
狩魔検事のタイドは、リッパです。
‥‥ですが‥‥。
どうやら、この件は、もう少し
調査が必要なようですな。
冥: ‥‥‥‥!
裁: 本日の審理は、
ここまでとします!
現場に犯人の足跡がないのは、
まちがいのないジジツです。
‥‥明日までに、このナゾの
答えを探してくるように。
成: は、はあ‥‥。
冥: ‥‥うむむ‥‥
裁: それでは、
本日は、これにて閉廷!


同日 午後 2時33分
地方裁判所 被告人第5控え室

マ: お、おい‥‥ハニイたち!
いったい、どーなっているんだい!
成: こっちが聞きたいですよ!
真: ハンニンが、
空を飛んで消えた‥‥なんて。
成: マックスさん。 ホントに、
飛んでないんでしょうね‥‥?
マ: ババ、バ、バカ言わないで
くれたまえよ!
そんなカンタンに
飛べるワケないだろう!
真: でも、ステージでは、
ずいぶんキモチよさそうに‥‥
マ: カンベンしてけれェェッ!
オラにそんな、できるワケねえだ!
見えないヒモさ使って
つるしてるだけなんだあああ!
真: ‥‥ショ‥‥ショーゲキの
コクハク‥‥なのかな‥‥
マ: 魔術なんて‥‥魔術なんて‥‥
オラは‥‥
成: ‥‥す、すみません。
あまりのことに、
ついカッとなっちゃって‥‥。
真: なるほどくん‥‥。
成: ‥‥探すしかないな、明日までに。
空に消えたハンニンを。
真: そうだね!
うまくつかまるといいケド。


次へ→