すぺしゃる19巻「るなてく・へすてばる」、
「うちのジョンしりませんか?」に登場。
コウモリのような黒い翼に六本の腕。額の右がわからは、ねじくれた一本のツノが生えている。その顔は
人間に似ているが、右の目はなく、異様に大きく、血走った左目だけをもっている。
純魔族。しかし、人間には遠い外見から、下級魔族であることが伺える(自分でも「下っ端」と言って
いた)。三流サギ師のラガスタインと契約してしまい、鼻で使われていること
を、大層気にしていた。しかし、「魂を代価に契約」と言っていたが、どんな契約だったのだろうか?
あまり人間と関わりがないのだろうか、世間一般のことには少々疎い。
五十年前、魔王竜(ディモス・ドラゴン)のジョン
を飼い始めるも、二十年前の降魔戦争ではなればなれになる。ジョンを
失ったショックでヤケになり、あたりの人に親切にしたり、山に苗木を植えたり、近所のポイ捨てゴミを
拾ったりと、荒んだ生活を送っていた。しかし、ナーガによって召喚された
魔王竜が偶然ジョンで、再会することが叶ったのだった。
一度、ジョンを飼っていることが他の魔族にバレてしまい、ゼロス(作中では
「ゼロ……あ、名前言ってもわかんないか」という表現)にとりなしてもらったらしい。また、その丁寧
口調も合わせて、おそらく獣王(グレーター・ビースト)配下の魔族ではないか
と予想される。
ジョンと再会した後は、カタート山脈でジョンと暮らそうとするが、他の
魔族のイヤミに耐えかね、フロネーズの町近くの山の中で一緒に暮らし始める。ジョンが目立たないよう、
空間操作で外見を変えるが、非常にデッサン力のない異様な動物となっていた。