ジャックマール・アンドレ美術館

2005年5月



 ジャックマール・アンドレ美術館と言われて即座に思い浮かぶ方は少ないのではないしょうか。各言う私は不勉強で今回の旅行で、えむちゃんが“ぜひ行きたい美術館”にリストアップするまで知りませんでした。

 えむちゃんがこの美術館に行きたい理由は2つ。
  1.併設されているサロン・ド・テでお茶したい。
  2.19世紀の富豪の邸宅美術館なので内装も観たい。

 美術館内は、カメラ撮影禁止、ビデオ撮影禁止。


ジャックマール・アンドレ美術館
建物入り口から美術館入り口へ


ジャックマール・アンドレ美術館
向って右の白いカフェテラスがサロン・ド・テ

 チケット代は9ユーロ。これだけだと高いと思うけれど、これにはオーディオガイド代が含まれている(オーディオガイド代抜きのチケット設定はない)。日本語あり。オーディオガイド代込みだと、そんなものかと納得な料金。


ケーキセット

 チケット売り場から馬蹄形の通路を通って、ジャックマール・アンドレ美術館の入り口へ到着。美術館へ見学に入る前にお茶をするためにサロン・ド・テへ。ちょうど3時のお茶の時間。(*^^*)

 19世紀当時、銀行家のアンドレ氏と奥様のジャックマールさんがダイニングとして使用していたものを、現在はサロン・ド・テとしているもので、その頃の富豪の豪奢な内装が伺える。

 写真撮影不可をうたっている美術館なので、取りあえず、ケーキを撮影するときにウエイターさんに了解を求めると快くにっこりと笑顔で了承してくださった。しかし、内心ではきっと日本人はおかしなモノを写真に撮りたがると思ったに違いない。


  ケーキセット8.5ユーロは、何種類かのケーキの中から1つ又は何種類かのシャーベットの中から2種類をチョイスできる。ケーキは“百聞は一見にしかず”主義らしく、ケーキの置いてある場所で好きなのを指差しで選ばせてもらえる。シャーベットはメニューから英語での説明を聞いて選ぶ。観光客相手なので、日本人にも実に判りやすい英語。
 サロン・ド・テなので、お茶のオーダーも“テ”(紅茶)ではなく、ダージリンとかオレンジ・ペコとか茶葉のメニューからチョイスする。オリジナルブレンドを選んでみた。紅茶はポットサービスでカップに2杯とちょっと。ケーキがそれなりに甘いのでたっぷりの紅茶が嬉しい。



マンゴーとレモンのシャーベット


ミルフィーユ


梨のケーキ


ブルーベリーケーキ

 目的のケーキをいただいて、意気揚々と美術館見学。最初の2部屋はオーディオガイドでその展示室の大まかな説明と代表的な作品の説明を全て聴いていたが、それだと全16室(くらいだったはず)を見学するのにべらぼうな時間がかかり、あとあとの予定に大幅な影響をきたすため、それ以後は展示室の代表説明を聴くだけにとどめる。

 富豪のお屋敷の内部が垣間見られ、また買い付けた美術品に合わせるためにお屋敷を改装するブルジョアの生活に驚く時間だった。内部の構造として螺旋階段の装飾デザインが素晴らしかった。
 奥様のジャックマールさんが元々が画家さんだったので、収集されている絵画や美術品は統一感のあるコレクションだった。


 各展示室ともに、入室したときに他の見学者がいたり、見学中に他の見学者が入室してきたりと、どの展示室も他の見学者が全く一緒にならないことはなかった。多いとは言い難いけれど少なくない見学者が訪れる美術館。

 ケーキを食べた時間も含めて、ジャックマール・アンドレ美術館で過ごした時間は約2時間。規模からするとかなりゆっくり、ゆったりと見学したことになる。