アンコール遺跡旅行記 |
コー・ケー遺跡群(プラサット・バラン、プラサット・トム)
各遺跡が近すぎて、バスが走っている間では次の遺跡の説明が終わらず、駐車場に到着しても、バス車内でしばらく説明を続けるガイドさん(笑)。
11時25分、プラサット・バランの見学スタート。
コー・ケー遺跡群
プラサット・バラン 駐車場
コー・ケー遺跡群
プラサット・バラン
プラサット・バランの駐車場には、自動車が数台駐車中。
プラサット・バランには、何故か立派な遺跡名称を記した看板があります。
ガイドさんによると、このプラサット・バランは雨季に来ると毒蛇がいるとのことですが、このときは乾季なので安心して見学できます。
プラサット・バランは、正方形の祠堂で、女性器をかたどったヨニが台座として設置され、そこに男性器をかたどったシヴァ神を象徴するリンガが祀られています。
駐車場には、自動車が数台駐車されているのに先客さん方の姿は見当たりません。はて~?
コー・ケー遺跡群
プラサット・バラン
これだけ大きなリンガ↓は、アンコール遺跡の中でも珍しく、コー・ケー遺跡の巨石が使われている建築様式を表しています。
コー・ケー遺跡群
プラサット・バラン
コー・ケー遺跡群
プラサット・バラン リンガ
祠堂の壁面の穴→からは、リンガにかけられた水が流れ出ていたと言われています。
祠堂の入口に向かって右側の側面の石段の上には、木が我が物顔でスクッと立っています。
プラサット・バランは、この正方形の祠堂だけですから、11時35分、見学終了。
駐車場のバスに乗車し、コー・ケー遺跡の4か所目にして最後の見学場所のプラサット・トムに向かいます。
コー・ケー遺跡群
プラサット・バラン
コー・ケー遺跡群
プラサット・トム
11時38分、プラサット・トムの見学スタート。
プラサット・トムは、コー・ケー遺跡群の最大の見どころで、コー・ケー遺跡群の中心寺院。複合寺院中心部の外周壁は、ラテライトで築かれた東西約320m、南北約150mの長方形で、東・西に接続したほぼ正方形の2区画に分かれています。
東の区画に環濠と第2周壁、第3周壁に囲まれた中央祠堂があり、西の区画にコー・ケー遺跡群最大の寺院遺跡で、高さ約35mで7層の階段状のピラミッドであるプランが鎮座しています。
コー・ケー遺跡群
プラサット・トム
さすが、コー・ケー遺跡最大にして目玉の遺跡、入り口前に売店・お土産物屋が軒を連ねています。
私たちが行ったときは呼び込みもさほどなかったと思います。
コー・ケー遺跡群
プラサット・トム
かなり損壊している東塔門を通って遺跡内部に入ります。
東塔門は、砂岩やラテライトで造られた複数の建築物からなっています。
世界遺産となったことで、これから修復が進むのでしょうか。
コー・ケー遺跡群
プラサット・トム 東塔門
コー・ケー遺跡群
プラサット・トム
←左の写真の石の支え方で修復としていいのかどうか微妙…。
コー・ケー遺跡群
プラサット・トム
これらの倒壊が進む遺跡を通り、クラサット・クラハム↓まできます。
コー・ケー遺跡群
プラサット・トム
プラサット・クラハム
プラサット・クラハムは、プラサット・トムの第3周壁上に位置する煉瓦で築かれた塔門でもある祠堂です。
姿自体は凛々しいシンハだけに、顔がなくなっているのが痛々しいです。
コー・ケー遺跡群
プラサット・トム
プラサット・クラハム
シンハ像
早く何とかしないと、プラサット・クラハムも木の根に絡みつかれまくりになりそうな予感が…。
遺跡に使われている煉瓦は、煉瓦を焼いた跡が発見されていないため、田んぼで焼いたのではないかとも言われています。
コー・ケー遺跡群
プラサット・トム
プラサット・クラハム
内部
プラサット・クラハムには5mのシヴァ神像が安置されていましたが、破壊されてしまいました。
プラサット・クラハムの←内部は、現在は何もない物置と化しています。
コー・ケー遺跡群
プラサット・トム
プラサット・クラハム
プラサット・クラハムの横の門↓を通る前に、プラサット・クラハムの前に広がる遺跡と木々を1枚↑。
「ポル・ポト派の兵士がこの遺跡に住んでいた時期があり、何もすることもなくヒマだったから、遺跡内部にあったもの(仏像などの文化財に相当するもの)を環濠に投げてゲームにしていました。」とガイドさんから説明があり、文化財は一度失われたらもとには戻らないのに何てことをしでかしたんだ!と暗澹たる気持ちになりました。
プラサット・クラム横の門を通ると、そこにはプラサット・トムへの参道→が続いています。
コー・ケー遺跡群
プラサット・トム 参道
コー・ケー遺跡群
プラサット・トム
プラサット・クラハム 横の門
参道には、等間隔に石柱が並んでいて、この石柱の大きさからもコー・ケー遺跡の特徴が伺えます。
参道の両脇には環濠があり、地元の男の子が釣りをしていました。
向かって右側の環濠にはナーガも残っています。
こちらのナーガも頭部なくなってしまっています。
コー・ケー遺跡群
プラサット・トム 環濠
コー・ケー遺跡群
プラサット・トム 環濠
この環濠は、プラサット・トムを囲うように配置されています。
参道を通り、プラサット・トムに入ります。
コー・ケー遺跡群
プラサット・トム
コー・ケー遺跡群
プラサット・トム 聖牛
聖牛は、そもそもシヴァ神の乗り物なのに、乗っているはずのシヴァ神の姿はいずこに…。
コー・ケー遺跡群
プラサット・トム
遺跡内部に地元の男の子の姿←があります。彼らにとって、この遺跡は、そこに存在するのが当たり前の身近な物なのでしょう。
右の写真の内部に鎮座していたのは、リンガだったのか玉座だったのか…。
コー・ケー遺跡群
プラサット・トム
コー・ケー遺跡群
プラサット・トム
プラサット・トムを順路に従って、ほぼ直進すると周壁があります。
この周壁を通り抜けます。
コー・ケー遺跡群
プラサット・トム 周壁
周壁を通り抜けてから振り返った図→。
ここから見ても、もう既にプラサット・トムは緑の木々と一体化しているかのようです。
緑の木々の中に静かに佇む遺跡。いいなぁ。
コー・ケー遺跡群
プラサット・トム 周壁