イタリア旅行記
2009年10月

ローマ


朝食

 時差ぼけのせいか3時30分頃に目が覚め、その後は、うとうとして6時30分起床。7時25分から8時10分、朝食。
 朝食にヨーグルトがない…です。寂しい…。

 本日は終日ローマ市内観光。同じホテルに連泊なので、ささっとスーツケースに出した荷物を詰め込んで、ホテルの外観を撮るために集合時間の15分前にホテルのロビーに向います。

ホテル・ボロミニ

 すると既に半数以上のツアーメンバーさんがいらっしゃって、写真を撮ってらっしゃいました。皆さん、早い!
 晴天です。イタリア観光初日の晴天は幸先良いです。
 8時45分、まずはヴァチカン美術館を目指してホテルを出発して、途中で日本人男性ガイドさんと合流。ヴァチカン美術館近くまでは大型観光バスは入れないので、ヴァチカン美術館から徒歩数分のところでバスを降りて歩きました。
 ヴァチカン美術館前の個人見学者さんたちの長蛇の列を尻目に、団体予約がしてある私たちは、ガイドさんについて即座に入館できました。団体予約はありがたいです。入場料14EUR(約1,890円)。

 9時45分、ヴァチカン美術館の見学スタート。
 システィーナ礼拝堂内では、ガイドによる説明が禁止されているので、ピーニャの中庭に設置されているプレートで説明してから、八角形の中庭、大燭台のギャラリー、タペストリーのギャラリー、地図のギャラリー、ラファエロの間、システィーナ礼拝堂などを見学しました。システィーナ礼拝堂の「最後の審判」と天井画は、ただもうぼう然と見上げるのみ。

ヴァチカン美術館

 「最後の審判」を背にして右奥の扉からシスティーナ礼拝堂を出たのは11時15分。システィーナ礼拝堂からサン・ピエトロ大聖堂までのショートカット通路があるのはガイドブックなどで存在は知っていましたけれど、それがどこから出られるのかイマイチ分からなかった扉です。よし!これで覚えました。次の機会(あるのか?)からはここを使います。(笑)

ミケランジェロ作 「ピエタ」

 ヴァチカン美術館の普通の出入り口を使うと延々とヴァチカンの城壁に沿って歩かなくてはならないところを、ショートカットで5分もしないで、サン・ピエトロ大聖堂の中に着いてしまいました♪

 そしてミケランジェロの傑作「ピエタ」とご対面。最愛の息子を亡くして静かに、でも悲嘆にくれるマリア様の表情に目も心も奪われる。こんなに大きい息子さんがいらっしゃるにしてはマリア様がお若いような気がしないでもないですけれど…。
 システィーナ礼拝堂の壁画や天井画といい、この「ピエタ」といい、人間って凄いと思える作品たちです。
 カトリックの総本山 サン・ピエトロ大聖堂。その荘厳さはには、ため息をつくばかり。

 「聖ペテロの像」の右足は触れると幸せになると言われているので、皆さんが触るのでピカピカ。私もしっかり触りました。

聖ペテロの像

クーポラ
 写真ではクーポラの大きさが伝わりませんね。

ベルニーニ作
「ブロンズの天蓋」

聖ペテロの椅子
 ベルニーニ作の「ブロンズの天蓋」、後陣の聖ペテロの椅子など、イヤホンガイドでガイドさんの説明を聞きながら、大聖堂の中を表面上は静かに、でも、心はウキウキしながら、歩き回りました。

 サン・ピエトロ大聖堂を見学していたのは時間的には、11時20分から11時50分の30分間くらいでしたけれど、とても密度の濃い見学時間でした。
 サン・ピエトロ大聖堂内は、観光客もそれなりにいても、何しろ広いので、そんなに人が多い!とは思わずに快適に見学できました。
 通説では「ミケランジェロがデザインした」とされているスイス人傭兵さんの衣装。
 談笑するスイス人傭兵さん'sと、全身像です。
 談笑するスイス人傭兵さん'sの右側の方がイケメンだと思いませんか?(笑)

サン・ピエトロ大聖堂

 サン・ピエトロ広場で、“西風”の彫刻を探すのを楽しみにしていたら、屋外でミサをするのか、簡易椅子がたくさん並べられていて、立ち入り禁止になっていました。残念!

 写真手前の白いラインよりサン・ピエトロ大聖堂よりがヴァチカン市国です。世界最小の独立国、ヴァチカン市国。
 この国境は、パスポートなしで通過できます。(笑)

 晴天にサン・ピエトロ大聖堂が映えます〜♪
 観光初日の午前中から、“これでもか”な怒涛の観光内容に充実した時間を過ごせた〜という思いと、心地よい疲労で既にクラクラ。
 昼食のレストランへ向かうため、バスが待っているところへ向かう道の途中に城壁出現。
 これは、もしかして…「これは「天使と悪魔」に出てきた、サンタンジェロ城とサン・ピエトロ大聖堂を結ぶ城壁です」のガイドさんの言葉に、小説を読んだりor映画を見たりしたことのあるツアーメンバーさんが一斉に写真撮影開始。小説にしろ、映画にしろ、印象深いシーンですからね〜。「天使と悪魔」を読んだり見たりしていない方々は「何だかわけが分からない」と唖然として、写真を撮る私たちをご覧になってました。完全に小説・映画効果です。

サンタンジェロ城から
サン・ピエトロ大聖堂まで続く城壁

 レストランに着いて、12時50分から13時40分までの昼食タイム。

カプチーノ


カルボナーラ


サルティンボッカ


ブドウ

 疲れているので飲み物は甘いカプチーノ(2.5EUR(約338円))。前菜のスパゲティはローマが本場なカルボナーラ。でも、このカルボナーラは、本場物は日本のカルボナーラと違って生クリームなし。私は日本式のカルボナーラが好みかな。サルティンボッカは薄切り牛肉に薄切りハムを乗せて焼いたもの。まあ、普通でした。ブドウは季節物とはいえ生が出てくるとは予想外。皮が剥きづらく、イマイチ。
 お腹が満足して、観光気力が復活!

 レストランからコロッセオに向かう途中でフォロ・ロマーノとフォーリ・インペリアーノに挟まれた道路を通ったときは、ガイドさんの説明を聞きながら、左右それぞれの古代遺跡に視線をやりつつ、古に想いを馳せます。

 午後の観光はコロッセオからスタート。

 コロッセオの南側数分のところでバスを降り、徒歩でコロッセオに向います。

フォーリ・インペリアーノ
(バスの車窓より)


コンスタンティヌス帝の凱旋門


コロッセオ


コロッセオ前から
フォロ・ロマーノをのぞむ
(奥の凱旋門は、「ティトゥスの凱旋門」

 10月だというのに気温が28度!強い陽射しで炎天下の観光は日陰が恋しいです。

 14時15分にコロッセオ見学を開始。15分のフリータイムを含んで14時45分で見学終了。コロッセオは外観観光のみ。内部観光はいつかあるかもしれないフリーでのローマ訪問までお預け。

 ←の写真は、コロッセオのお隣りさんのフォロ・ロマーノ。中央の現代彫刻は謎。なんだか場にそぐわない気がするのは私だけ?

 フォロ・ロマーノも大好きな場所の1つ。15分のフリータイムでは、残念ながら入場できません。ローマでフリータイムのないツアーを選んでしまったので致し方ありません。

 またまたバスでプチ異動。トレヴィの泉近辺も大型観光バスは入れないので、バスを下車してから数分歩きます。

 トレヴィの泉の前は大賑わい。皆、それぞれの思いを込めて硬貨を泉に投げ入れます。

トレヴィの泉


トレヴィの泉

 私はもちろん、ローマ再訪を願って、コインは1つ。こうしてローマを訪れる度ごとに、トレヴィの泉にコインを1つ投げ入れているので、ローマ再訪の願いが適っているのかもしれません。
 トレヴィの泉の次の観光予定地であるスペイン広場では、階段でジェラートを食べるのが禁止されているので、トレヴィの泉前でジェラートを食べて気分だけでも味わいましょう。2種類のジェラートをチョイスできる小で2EUR(約270円)。レモンとマンゴーをチョイス。暑いので冷たいジェラートが美味しい♪
 トレヴィの泉見学はジェラートタイムを入れて15時20分から15時35分の15分。もう少しでいいから時間を!(涙)

スペイン広場

 トレヴィの泉からスペイン広場までは、ガイドさんの話を聞きながら、ゆっくり歩いて15分。15時50分にスペイン広場に到着。

 ここも観光客がてんこ盛り。皆さん、思い思いの格好で、「ローマの休日」の世界を堪能していらっしゃいます。
 けれども、私たちは日本人ツアー観光客。階段をゆっくり下から上に上りながら、記念写真を撮って、16時5分にはスペイン広場を後にします。もっと「ローマの休日」気分にひたりたいです〜!

 階段を上りきった道路を少し歩いたところで待機していたバスに乗車。

 これにて、予定されている本日のツアーの観光は終了。バスはお土産物屋さんのローマ三越に向います。

 ローマ三越に着いて店内をぐるっと一回りしてから、添乗員さんにこの後の予定を尋ねると、買い物の後、一旦、ホテルに戻って休憩してから、18時30分にホテルを出発してカンツォーネ・ディナーに向かうということです。そこで、私たちはここでツアーから離れて、自力で18時30分までにホテルに戻って合流したいと申し出ると、あっさりOKをいただけました♪

 思いのほか簡単にローマでのフリー散策の時間をゲットできました。ラッキー☆
 手に入れたフリータイムは16時40分から18時30分までの1時間50分。

共和国広場
ナイアディの泉


サンタ・マリア・デリ
・アンジェリ教会

 ローマ三越がある共和国広場に面して建つサンタ・マリア・デリ・アンジェリ教会の建築プランはミケランジェロのもので、ディオクレティアヌス帝のバジリカを活かして建てられているのだそうです。何となく廃墟っぽい感じがします。
 内部が見たいところですが、持ち時間に限りがあるので、先を急ぎます。

 共和国広場から「天使と悪魔」に登場した「聖女テレサの法悦」のあるサンタ・マリア・デラ・ヴィットリア教会まで歩いて5分くらいの場所なのですよね〜。

 さあ!『自称「天使と悪魔」巡りツアー』のスタート!
 共和国広場から徒歩5分、16時50分にサンタ・マリア・デラ・ヴィットリア教会に到着。ファサードはバロック様式。
 ここに「聖女テレサの法悦」があるのですね。どきどき。
 思っていた以上に観光客さんの姿があります。「天使と悪魔」効果ですね。

 いや〜、これが「天使と悪魔」のKEYポイントの4つのベルニーニの作品の1つである「聖女テレサの法悦」ですか。個人的には4つの作品のうちこの作品が最も印象的な作品です。
 ダイナミックな作品ですね〜。ステンドグラスを通して射し込む自然光が作品により一層のドラマチックさを醸し出しているような気がします。光の入り方、時間帯によって印象が違うのかもしれません。晴天の秋の夕方の光の中では↓な感じです。

サンタ・マリア・デラ
・ヴィットリア教会


ベルニーニ作
「聖女テレサの法悦」


ベルニーニ作 「聖女テレサの法悦」

 何だかポ〜っと見入ってしまいます。フリー散策の時間をいただいて来た甲斐がありました。幸せ♪

 いつまでも幸せに浸っていられないところがツライところ。次なる目的地に向かって、心を残しつつ17時に聖女さまのもとを去りました。
 地下鉄A線に乗車するためにバルベリーニ駅を目指します。
 そこにはトリトーネの噴水があるので、ひとまずご挨拶がてら写真撮影。

 ローマの自動券売機で切符を買うのは初めてで、まごついていたら、次に並んでいた男性が教えてくださいました。ありがとうございます。券売機、日本のものよりも反応がゆっくりなので、日本のペースでボタンを押していくと操作が上手くできなくなるようです。(推測)

 無事に切符も買えてA線乗車。2駅目のフラミニオで下車。

バルベリーニ広場
トリトーネの噴水


ポポロ広場
オベリスクと双子教会


サンタ・マリア・デル・ポポロ教会


 17時30分、今日最後の目的地であるサンタ・マリア・デル・ポポロ教会に到着。お目当ては教会内にあるキージ礼拝堂です。

 ポポロ広場のオベリスクと双子教会は「天使と悪魔」の中に一瞬映っていましたよね。わ〜い。


キージ礼拝堂

 キージ礼拝堂は残念ながら修復中で、「預言者ハバスク」のあるところは見事に白い幕で覆われていて、「預言者ハバスク」を見ることはできませんでした。このくらいの、修復ではいちいち告知はしないでしょうから、仕方がないでしょう。見ることはできませんでしたが、行って、尚且つ修復中で見られなかったのですから諦めもつきます。
主祭壇

 さて、せっかくですから教会内部を一通り見学しましょう。
 主祭壇の左隣にカラヴァッジョの礼拝堂があるとことなので、そちらへ行くと人だかりがしています。
 サンタ・マリア・デル・ポポロ教会には、にカラヴァッジョの「聖ピエトロの逆さ磔」と「聖パオロの改宗」があるそうです。「聖ピエトロの逆さ磔」の前にあったのが「聖パオロの改宗」だったのかなぁ。写真を撮り逃しました。残念!

 日本で“見学したいな”と思っていたサンタ・マリア・デラ・ヴィットリア教会とサンタ・マリア・デル・ポポロ教会の両方の見学ができて大満足。ローマでの充実のフリー散策でした。

 17時45分にサンタ・マリア・デル・ポポロ教会を出て、ホテルへと向います。45分あれば、電車で1駅+徒歩20分ですから、約束の時間の10分前には着けると漠然と考えていました。

左の絵がカラヴァッジョ作
「聖ピエトロの逆さ磔」
 ところが!下車予定にしていたエウクリデ駅が閉鎖されていて、その先のアクア・アチェトサ駅で下車して歩くことになり、頭は真っ白。その詳細はこちらをご覧いただくとして、何とか18時30分の約束の時間ギリギリにホテルに着くことができました。
 時間に間に合い、バスに落ち着いてホッとしたのも束の間、渋滞に巻き込まれ発進と停車を繰り返すバスに、乗り物酔いの症状が出始めてしまいました。まずいなぁと思い始めた19時20分、ようやくカンツォーネ・ディナーのレストランに到着できました。

生ハム&メロン


きのこのピッツァ


海老のグリル


レモンとバナナの
シャーベット

エスプレッソ

 この他に、4人に1本ずつくらいの割合で水と白ワインが付いていました。水が付いていたのは、ノドが渇いていたので、ありがたかったです。

 カンツォーネのおじさんたちは、違う部屋にいるもう1組の日本人グループと私たちのグループとの間を交互に行き来して歌を披露。
 生ハム&メロンは日本で考える生ハムメロンとはちょっと違う味。きのこのピッツァは1人1枚なんて到底無理。6分の1でリアイアです。海老のグリルは完食。これはまあまあのお味。レモンとバナナのシャーベットは美味しかったです。

 満腹になって、フリー散策の最後にバタバタと小走りに急いだことからの疲れもあり、いい気持ちでうっとりとカンツォーネを子守唄代わりにして聴いていました。21時20分カンツォーネ・ディナー終了。

カンツォーネのおじさんたち
 22時にホテルに帰着。ささっと支度をしたつもりでも、就寝は24時になってしまいました。何故?
 本日の昼食後からの総歩数16,237歩。朝からだったら2万歩を越えていたかも…。

 おやすみなさい。