パパに乾杯

2001年02月06日(火) 博品館劇場 19:00〜
2001年02月11日(日) 博品館劇場 19:00〜

02月06日(火)

 山本くん出演のコメディ「パパに乾杯」博品館劇場初日。こういうのをシュチュエーション・コメディとか言うのかな?

 出演者は男女各2名の4人のみで、彼らの勘違いと早とちりと察しの悪さ(?)の積み重ねでストーリーが展開する物語。誰かがきちんとShe、Heの代名詞ではなく、固有名詞できちんと確かめれば……などと考えるてしまったりすぬのは、no good。だまされた某くんがお二人さまを勘違いさせ、最後にはお二人さまは自分の勘違いに気づくのに、そのお二人さまを勘違いさせた当のご本人は自分の勘違いに最後まで気づくことなく終る……少なくとも舞台の上のストーリーは……とてつもなく善人なお方を山本くんは熱演。

 ベッドから上半身裸で起き上がり、彼女と会話しつつシーツを腰に巻く山本くんのシーンでの始まりのシーンには、ちょっとどころでなく驚いたりした。それにしても細いわ。>山本くん
 山本くん演じるグレッグの彼女=ジニーには何となく他にもボーイフレンドがいる(しかも複数?!)雰囲気を漂わせつつ、グレッグがそれに嫉妬して見せつつ、ジニーに上手く?煙にまかれつつ(実はまかれているように見せてるだけ?だったりして(笑))会話が進み、会話しながらいろいろな小道具の移動やセッティングもするわけで、そういう何気ない、日常の光景を作り出しながらお芝居するのには、逆に芝居芝居してる芝居とは違った気遣いが必要なのかもしれない。

 ジニーに他にBFがいるかもしれない疑惑を最初に抱くキーポイントはスリッパ。冒頭のシーン中で、いきなり立ち止まって下を見て首をかしげて、何かを考えているグレッグ。正直、このときは何をしてるのか判らなかった。その後の会話で、何気なくベッドから起き上がったときに脚に突っかけたスリッパがグレッグの物ではないことが判ったので、その前のグレッグが立ち止まり、首をかしげていたのが、自分が履いているスリッパが自分の物ではないことに気づいた芝居だったのが判った。少々、前の芝居が唐突だったような気がするので、何か立ち止まる前に“あれ?”みたいな芝居の演出があった方が判りやすいかなぁ。

 ジニーはグレッグには両親に会いに行くとウソをついて、前に付き合っていたフィリップに完全に別れる宣言をしに出かける。このフィリップは妻がある中年男性。
 なもので、ジニーの後をつけて行って何故かジニーよりも先にフィリップの家に着いてしまったグレッグはフィリップの妻シーラに会って、何の疑いもなくシーラをジニーの母親だと思ってしまって、2人の間では勘違いしまくりな=観客からみたらであって、本人たちはそれが勘違いだとは全く思っていない会話を繰り広げることになる。こういう会話の組み立てって凄い!!!

 フィリップはシーラが浮気してるのではないかと疑ってるとこにグレッグが現れて、「結婚したい!」だからフィリップはその結婚したい相手がシーラだと確信するわけで、でもグレッグはフィリップはジニーの父親だと思ってるからジニーと結婚したいと伝えたつもりで。いやいや大騒動。(笑)
 しかしなぁ、このフィリップ。自分は浮気してて、しかもジニーが別れたいって言ってるのに、別れるのを拒否して、一緒に不倫旅行に連れ出そうとするくせに、シーラと離婚するのは嫌で、シーラの浮気が許せないってのは何てオトコなんだ!(怒)往生際が良くないことこの上なし。ぷんぷん。なんて腹立たしくなるのは人生経験が甘いせいか?

 ジニーは当たり前だが誤解はしていない。次にフィリップもグレッグが結婚したいのはシーラではなくジニーと判った。そしてシーラもジニーがフィリップの浮気相手だと気づいた。そしてグレッグが自分たち夫婦をジニーの両親だと誤解したままであることを利用して、フィリップがジニーと2人で行くつもりだった旅行をグレッグとジニーの新婚旅行にすることに成功し、フィリップにお灸をすえた。
 グレッグはついに最後まで自分の誤解に気づかなかった……。表面上はそういうこと。し〜し!実はかなり最初の方で自分の誤解に気づき、みんなの誤解を利用して、フィリップにジニーとの結婚を認めさせ、新婚旅行をゲットしたとしたら、1番の食わせ者はグレッグなのだが……どうなのだろう。そんな裏設定があったのだろうか。それともこれって裏設定でもなんでもなくて、誰もがそう思うことなのかな?(笑)

 だって、あのまま普通の誤解が解けました!だったら、シーラが一番のやり手になってしまって、それではあまりにも普通過ぎて、もう1回どんでん返しがあってもいいように思えてしまうのだもの。(^^;) それともこれってミステリーの読みすぎ、2時間ドラマの見過ぎ?(爆)

 とってもとっても善人なのを地なのか役柄として自分のものにしてるのか判らないところにグレッグがいるのは、山本くんならではの味なんだろうな。
 その点で、グレッグという役は山本くんにはうってつけの役かもしれない。

 あまり大きくない劇場の大きさとその空間を利してのお芝居で、ピンマイクを使わずに肉声で声を聞けたのがよかった。
 その分……山本くんの課題として、滑舌と声量が呈示された。昨年の「PINO」のときにも感じたことであり、また、滑舌や声量が一朝一夕で上手く・大きくなる理由もなく、長い積み重ねが必要で、尚且つ、サボるとすぐに落ちてしまうものなので……運動がそうだから、きっと同じで、そういうものでしょう。あくまで推測だけど……、今後の精進に期待したい。
 佐藤さんや木場さん、ジニー役の渡辺さんが、何気なくしゃべってるのに、明瞭なセリフ回しと響く声だっただけに、ね。

 佐藤オリエさんと木場さんは、さすが!でその演技や仕草でクスッと忍び笑いさせられたり、大笑いさせられたり。
 芝居として上質なコメディに仕上がっているのではないかな。

02月11日(日)

 そして、「パパに乾杯」博品館劇場千秋楽。

 初日には聞き取れなかったグレッグのセリフも今回は判ったし、成長の跡を垣間見せるグレッグ山本くん。
 博品館劇場初日からわずか数日で確実に成長しているのだから、3月末までの、日本各地での公演を重ねたら、どんなにか立派なグレッグになっていることだろう。

 博品館劇場公演と数カ所の一般客の入れる公演を除くと、演劇鑑賞会の公演として、演劇大好きな方々の前に立つことになるので、日程的にはもちろん、精神的にも緊張の日々が続くことになる、かな?
 舞台、ことにこういうコメディは観客の反応が、演じ手のちょっとした演技で、どんどん返ってくるものだから、演じていて遣り甲斐も大きいだろうし、その分大変だろうけど、俳優としての成長に大きな糧となるはずなので、まだまだ若手、共演のお3方の胸を借りて、ど〜ん!とぶつかって、砕け散ってもきっと拾ってフォローしてくれるだろうから、いっぱいの挑戦を重ねてほしい。

 って、全然、博品館劇場千秋楽の感想になってないって?(爆)