第5話『甦る逆転』第2回法廷(その5)

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成歩堂 龍一…黒
御剣 怜侍…茶
糸鋸 圭介…黄土
裁判長…緑
宝月 茜…桃
宝月 巴…藤
巌徒 海慈…紫
罪門 恭介…紺
市ノ谷 響華…水
原灰 ススム…黄
(フォントサイズをご都合に合わせて変えて、お楽しみください。量が多いので、最小が オススメ)


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茜: あたし‥‥ショックだったんです。
<<SL9号事件>>が、まさか‥‥
あの<<青影事件>>だった、なんて。
成: (そういえば‥‥
資料の中に、宝月姉妹の名前も
出てきていたっけ)
茜: でも。それで‥‥あたし。
なんとなく、わかったんです。
罪門さんが、あの日。
何をやろうとしていたのか‥‥
だから、罪門さんの指紋は
事件にカンケイない、って。
‥‥残るのは、コレ。
もう1つの”手のアト”ですよね。
御: イトノコギリ刑事の保管庫から
発見された血痕、か‥‥
裁: しかし‥‥その手形からは、
指紋は検出されなかったのでは?
茜: でも! カガク的に
調べれば、手がかりがあるかも!
そう思って‥‥ひとっ走り、
調べなおしてきたんです!
成: ‥‥!
そ、それで! 何かわかったの?
茜: ええと‥‥‥いいえっ!
成:え。
茜: ザンネンですが。
あたしのチカラでは、どうにも。
成: ‥‥‥‥‥‥‥‥
茜: ‥‥‥‥‥‥‥‥
成: あの。それでおしまい‥‥?
茜: なんといっても、あたし。
かよわい女子高生ですから。
成: (こっちだって、
かよわい弁護士なんだけど)
茜: でも、でも! もう、手がかりは
この血のアトしかないんです!
ここに、何か”ムジュン”を
見つけないと‥‥
成歩堂さん、プロだし。
あとは、おねがいしますっ!
成: え‥‥‥
ええええええええッ!
裁: ‥‥時間です。
コタエをうかがいましょう。
警察局の”事件”について‥‥
何か、まだ”ギモン”が
残されているのですか?
成: そ、それは‥‥‥
御: どうやら‥‥弁護側は、
もう1つの血痕が気になるようだ。
上面図で言えば‥‥このあたりに
付着していた”手のアト”だな。
これに、何かモンダイでも?
‥‥おじょうさん?
茜: 成歩堂さん、ごめんなさい!
あたし、チカラになれなくて。
でも‥‥!
この血痕に、何か”ムジュン”が
ないと‥‥お姉ちゃんは!
裁: いかがですか、弁護人!
これ以上は、待てませんぞ。
成: は、はい‥‥
(よく、考えるんだ‥‥今こそ!
イトノコ刑事の保管庫に
残された、”手のアト”‥‥
何か‥‥何か、ないのか!
”ムジュン”は‥‥)

(「カガク的に<<異議あり!>>」を選択)

(成歩堂「異議あり!」)
成: 現場に残された、
この”手のアト”は‥‥
おそらく、アキラカに
ムジュンしています!
御: ‥‥アキラカに目が
泳いでいるようだな‥‥弁護士。
裁: さきほどから‥‥現場の上面図を
穴のあくほど見つめていますが‥‥
そこに、何かモンダイが
あるのですか?
成: ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
(やはり、オカシイ‥‥!)
よく見れば、この上面図‥‥
何か”足りないモノ”があります。
御: ”足りないモノ”‥‥?
描かれていない、というコトかな?
成: そして、その”足りないモノ”を
描きこむことによって‥‥
この血痕の”イミ”は、まったく
ちがったモノになるのです!
裁: ‥‥今のコトバが、弁護人の
言い逃れでないことを祈ります。
それでは。うかがいましょう!
成: (今回は、やたら証拠品が
たくさんある‥‥
何か、あるだろう‥‥)
裁: 上面図に”足りないモノ”‥‥
いったい、なんですかな?

(「タイホくんのパネル」を選択)
罪: そのベニヤ板が、どうかしたかい。
成: <<タイホくん>>‥‥
さすが、将来のマスコットです。
彼はその身をもって、
決定的な証拠を守っていました。
御: ‥‥どういうことだ、弁護人。
成: 現場の上面図を見てください。
ここには‥‥”彼”がいません。
罪: ウスっぺらいヤツには、
ウスっぺらい友が、よく似合うさ。
成: それでは‥‥ウスっぺらい
ぼくの友だちを置いてみましょう。
事件当時、彼が
おどっていた場所は‥‥ここです。
いかがですか? ”あるコト”に
気づきませんか‥‥?
裁: ”あるコト”と言われましても‥‥
御: あ‥‥あああああ‥‥ッ!
成: そう。この場所でタイホくんが
おどっているかぎり‥‥
イトノコ刑事の保管庫に、
手のアトをつけるコトはできない!
罪: な‥‥‥なんだとおおおッ‥‥!

(ざわめきが起こる)
裁: つ、つまり‥‥つまり!
どういうことなのですかッ!
成: いや、だから!
不可能なんですよ!
裁: いやいや、だから!
ジッサイ、血痕は残っています!
成: いやいやいや、だから!
そんなコト、ぼくに聞かれても
茜: 成歩堂さん!
カガク的に考えてみましょう!
成: あ、あかねちゃん‥‥!
茜: あの日の午後‥‥‥
タイホくんを保管室に運んだのは、
原灰巡査ですよね。
それ以降、後ろの保管庫に
”手のアト”を残すのは、不可能。
成: ‥‥‥!
ということは、この”血痕”は‥‥
タイホくんが置かれるより
”以前”につけられた‥‥?
裁: 待ってください!
いくらなんでも、それは‥‥!
成: たしかに、信じがたい‥‥でも。
そう考えるしかありません!
‥‥2月21日。
あの日、証拠保管室では‥‥
”2回”、血が
流されたコトになります!
御: な‥‥なんだと‥‥!
成: 1回は、この防犯カメラに
映っている”事件”‥‥
原灰巡査が手をケガした、
ササヤカなものでした。
そして‥‥モンダイは、
”もう1つ”の事件です。
この格闘より”以前”にも、
保管室では、血が流された。
‥‥つまり!
それこそが、”ホンモノ”の
多田敷捜査官の殺害事件なのです!

(御剣検事「異議あり!」)
御: ば‥‥バカなコトを!
その可能性は、否定された!

(成歩堂「異議あり!」)
成: たしかに、防犯カメラの映像は
”ニセモノ”でした!
しかし! それだけでは、
保管庫の血痕に、説明がつかない!

(御剣検事「異議あり!」)
御: それでは‥‥キサマの言う
”もう1つ”の事件は‥‥
いったい”いつ”
起こったというのだ!
事件が起こったことを示す、
証拠の提示を要求するッ!
成: (”1回目”の事件が
起こった時間‥‥)
裁: ‥‥弁護側の主張は
こういうことですね?
多田敷さんに変装した罪門 恭介が
原灰巡査をキズつけるより、以前。
あの日の証拠保管室では、
”もう1つの事件”があった。
成: 保管庫の血痕が、
それを証明しています。
裁: では‥‥いったい、その
”1回目”の事件は‥‥
”いつ”起こったのでしょうか?
その手がかりが必要です。
成: (犯行時刻を示す手がかり‥‥
1つだけ、ある!)
裁: それでは、弁護側に
提示していただきましょう!
”1回目”の犯行が行われた
時刻を示す、証拠品とは!

(「IDカード使用記録」を選択)
成: 事件が証拠保管室で起きた以上、
この部屋に入らなければならない。
そして‥‥そのためには、
IDカードが必要です。
裁: IDカード‥‥‥あッ!
<<使用記録>>ですかッ!
成: 原灰巡査が、タイホくんのパネルを
持ちこんだ時刻は‥‥
裁: <<4時50分>>でしょうな、
モチロン。
1回目の事件は、”それ以前”に
起こったわけですから‥‥
<<4時40分>>‥‥‥あ!
ああああああああああああああッ!
み。み。み。み。み。み。み。み。
みみみみみみみみみみ、御剣検事!
あなた、なんというコトをッ!
罪: まさか‥‥アンタだったとはなァ、
御剣のボウヤ。
御: しらじらしいな‥‥証人。
わかっているはずだ。
‥‥考えるまでもあるまい。
罪: フン‥‥‥!
ザンネンながら、ね。
裁: フン‥‥‥!
考えても、わかりません。
御: 現場のルミノール反応を見れば、
そこで”流血”があったのは明白。
‥‥しかし。”2回目”の
事件が起こった際‥‥
原灰巡査も、罪門 恭介も、
その痕跡に気づいていない。
成: つまり‥‥”1回目”の事件の
痕跡は、インメツされたわけだ‥‥
”真犯人”によって。
御: 被害者を殺害して、死体を運び、
床に残った血痕を処理する‥‥
私に与えられた時間は、10分。
‥‥できるはずがない。
裁: そうなると‥‥
犯行は、さらに<<前>>に
起こったことになります!
成: もう一度、記録を見てみましょう。
そうなると、残るのは、1つ。
‥‥<<7777777>>!
罪: とんだラッキーナンバーだね、
コイツは‥‥
裁: し‥‥しかし。
それでは、不自然です!
被害者自身‥‥多田敷捜査官が、
保管室に入れないではないですか!
成: 使用記録がない以上‥‥
<<真犯人といっしょに入った>>
‥‥そう考えるしかありません。
<<7777777>>の人物と!
裁: 御剣検事!
大至急、調べてください!
なななななななななななななななの
IDの人物を!
御: ”な”が1回多いようだ、裁判長。
幸か不幸か‥‥そのナンバーを
調べることは不可能だ。
少なくとも‥‥今の時点では。
成: な‥‥なんだって!
罪: どういうコトだ? ボウヤ‥‥
御: <<7777777>>
このナンバーは、警察署長以上‥‥
いわゆる”上層部”と呼ばれる
グループのものだ。
それを調べる権限は、キホン的に
‥‥我々には、ない。

(成歩堂「異議あり!」)
成: そんなバカな!
じゃあ、いったい‥‥
御: 最後まで聞きたまえ。
我々に、捜査権が発生する
ケースが、1つだけある。
裁: 上層部の特定の人物に、公式な
容疑が認められた場合、ですな。
成: ‥‥”公式な容疑”‥‥
罪: アンタたちは、いつもそうさ。
‥‥身内をかばい合う。
”いんぺい”と”ねつ造”‥‥
それが、検事局のやり方なのさ!

(ざわめきが起こる)

(御剣検事「異議あり!」)
御: ‥‥私は、自らのシゴトに
ホコリを持っている。
コンキョのない中傷は
やめてもらいたいな‥‥証人。
罪: ”中傷”‥‥? おもしろい。
じゃあ‥‥1つだけ。
質問させてもらうぜ。
御: ‥‥なんだろうか。
罪: アンタじゃない。
被告席に座ってる、カノジョだよ。
アンタの言う”上層部”の代表さ。
成: (ともえさん‥‥?)

(御剣検事「異議あり!」)
御: ‥‥バカなコトを。
彼女には、容疑がかかっている。
当然、IDナンバーは調べた。
‥‥<<7777777>>ではない。
罪: そうじゃない。
わかってるだろう? ボウヤ。
オレの知りたいのは、ただ1つ。
あの事件のコトだけさ。
裁: <<SL9号事件>>ですか‥‥
罪: 主席検事、答えてくれ!
2年前の、あの裁判で‥‥
アンタたちは、本当に‥‥
正当な証拠だけを使ったのか?

御: 質問は聞かれたと思うが‥‥
主席検事。
巴: うかがいました。
御: 2年前‥‥私自身が
この事件の審理を担当した。
当然、我々は、違法な証拠など
巴: ‥‥ときとして。
法の無力を感じることがあった。
‥‥少なくとも、私は。
成:‥‥!
茜: お、お姉ちゃん‥‥?
巴: 私は、犯罪を法でしばるため、
このシゴトを選びました。
しかし、気がついてみれば。
しばられているのは、我々のほう。
裁: ひ、被告人! あなたは‥‥
何を言おうとしているのですか!
罪: ‥‥もう一度、聞こう。
主席検事サマ。
2年前の、あの裁判‥‥
アンタたちは本当に、すべての
証拠を法廷に提示したかい?
ジッサイに捜査をしていた
オレの目を見て、断言できるかい?
裁: 主席検事! まさか、あなたは‥‥
巴: ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
その必要は認めません。
御: ‥‥‥!
なぜだ! なぜ、答えない‥‥
巴: 真に恐ろしい犯罪には、
こちらも恐ろしい手を使う‥‥
いたしかたのないことです。
彼に正当な裁きを与えるため‥‥
私は、手段を選ばなかった。
茜: そんな! お、お姉ちゃん‥‥
巴: それが、たとえ‥‥‥”ねつ造”と
呼ばれる結果になろうとも。


罪: つまり、そういうことだよ。
‥‥御剣のボウヤ。
御: な‥‥‥‥‥
なんだとオオオオオオオオオオッ!

(ざわめきが起こる)

静粛に! 静粛に! 静粛に!
静粛にィィィィィィィィィッ!


‥‥ともえさんの発言は、
あまりに衝撃的だった‥‥
‥‥騒ぎはおさまらず、
審理は中断。すべては明日‥‥
‥‥最終日に持ち越された‥‥


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