第3話『逆転のレシピ』探偵パート2日目(その3)

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成歩堂 龍一…黒
綾里 千尋…赤
綾里 真宵…青
糸鋸 圭介…黄土
裁判長…緑
ゴドー検事…薄橙
須々木 マコ…橙
芝九蔵 虎之介…紫
鹿羽 うらみ…灰
本土坊 薫…桃
五十嵐 将兵…紺
小池 けいこ…黄
(フォントサイズをご都合に合わせて変えて、お楽しみください。量が多いので、最小が オススメ)


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同日 某時刻
ビタミン広場

真: 出たッ! マメのオジさんだ!
ハトにエサやってるよ!
五: 食らえッ! 食らって飛べッ!
成: やっぱり、荒れてるな‥‥。
下を向いて、目を合わさないように
コッソリ帰ろう。
真: え。どうして?
おーい、オジさーん!
成: あ。ま、真宵ちゃん‥‥
五: ムッ! ‥‥‥‥プイッ。
真: あれ。
そっぽ向いちゃった。
成: そりゃまあ。オジさんのプライド、
まるつぶれだからなあ。
真: ね、オジさんオジさん。
五: ぽっぽっぽお! ハトぽっぽお
‥‥‥‥とぉ!
真: お話、聞かせてくださいよー。
五: オニはーそとォ!
福はーうちィ!
真: いたたたたたたたたた。
‥‥あたしもマメ投げられた。
成: やれやれ。オニあつかいか‥‥。

(「今日の法廷」を聞く)
成: あの。‥‥今日の法廷は、
すみませんでした。
五: フン! ケーベツするがいいさ!
どうせワシは、アレさ!
女給さんのおシリに見とれて
ロクにカオもおぼえていない、
すけべいなクソ野郎なのさ!
フケツでおぞましい初老の怪物さ!
成: い、いや、そんな‥‥
五: いいか! アンタがなんと言おうと
あの女給は入れたんだよ!
ワカゾウのコーシーに、
なんぞ、白い粉をッ!
真: そうなんですか‥‥
五: それに! あのワカゾウは、
イヤホンをブチこんでたんだよ!
イカれたメガネをかけた耳にッ!
真: うう‥‥ゴメンなさい‥‥。
五: たしかに、花ビンのコトはアレさ。
スットコチョイだったさ!
でも‥‥ワシは‥‥ワシはぁぁ!
成: ま、まあまあ、落ちついて‥‥。
五: うるさいワ! これでも食らえィ!

(「紋章上絵師」を聞く)
真: あの‥‥。オジさんて、
職人さんなんですよね!
五: フン! このセチがらい世の中、
ワシの居場所なんか、ないワ!
真: そ、そんなコトは‥‥
五: ワシの家は代々、職人だった!
そりゃもう、江戸時代からだ!
ワカるか! 生まれた瞬間から
紋章上絵師だった、ワシのキモチ。
真: ‥‥あたしも似たようなモン
なんだけどな。
五: ワシだって‥‥ワシだって‥‥
冷や汗でグズグズになったジイサン
のハナっツラに指をこすりつけて、
耳もとで”異議あり!”と
叫びたおしてみたかったワ!
真: ‥‥オジさん、弁護士に
なりたかったんだね‥‥。
成: どうでもいいけど、
グチっぽくなってきたな。
五: ワシのグチは、ツナミのごとく
押しよせ、さかまき、飲みこむぞ!
成: (‥‥どうしよう。
長くなりそうだな。‥‥グチ)

(「飲みこまれる」を選択)
成: (とりあえず、
聞いてみるか‥‥グチ)
お仕事は、ないんですか?
職人さんの。
五: あたりまえだ! ワシなんぞ、
使いっ走りがお似あいなのさ!
真: ”使いっ走り”‥‥?
五: ダレもカレも、
年寄りをコキ使いおって!
”ジイちゃん、とうふ買ってきて”
”イヌのさんぽ、おねがい”
”ハトにエサ、やってきて”‥‥
ワシは町の便利屋さんかいッ!
真: はああ‥‥。
五: ”とうふ買ってきて”は
リカイできる。しかし‥‥
”ハトにエサやってきて”
‥‥これは、なんだ!
アキラカに”どこか行ってきて”
ってコトじゃないかッ!
ああ、そうさ!
ワシはジャマモノなのさ!
‥‥ウチでも、メシ屋でもな!
成: そ、そんなことは‥‥
(ちょっと待てよ‥‥。
今、なんて言った‥‥?
ウチでも‥‥
”メシ屋でも”‥‥?)
メシ屋‥‥‥吐麗美庵で、
たのまれたコトがあるんですか?
その‥‥”使いっ走り”を。
五: ああ、そうともさ! あの
ワカゾウが、ぶっ倒れた日にな!
成: な‥‥
なんですってェェェッ!

(「”使いっ走り”」を聞く)
成: 事件があった日‥‥吐麗美庵で
何をたのまれたんですか?
五: おお! よくぞ
聞いてくれたワ!
‥‥ワカゾウがぶっ倒れて、
‥‥女給さんもぶっ倒れて、
ワシは花ビンをぶっ倒した。
アタマん中、まっ白だよ。もう。
そこに、あの店長がワシに
叫んだのさ。
本: ”すみません! そこのヒト!
ケーサツを呼んでくださいな!”
五: 自分で呼べよ、ケーサツぐらい!
‥‥と、今なら言える。
真: それで‥‥呼んだんですか?
ケーサツ。
五: まあ‥‥とにかくワシ、
アタマん中、まっ白だったから。
成: 警察への通報は‥‥
携帯電話を使ったんですか?
五: そんなハイカラなモノ、
持ってるワケがなかろうッ!
店のそとで、公衆電話を
探したワ、モチロン。
真: ”探した”‥‥?
五: なかなか見つからなくてな。
5分ぐらいムダにしちまった。
真: ご、”5分”‥‥?
成: じゃあ、その5分間、
吐麗美庵には‥‥?
五: あの店長が、ひとりで
見張っとったんだろうな。
成: ど、どうして今日の法廷で
話してくれなかったんですか!
五: 話そうと思ったワイ!
‥‥だのに‥‥
アンタらがよってたかって、
ワシを放り出したではないかッ!

裁: 『‥‥はあ。
証人。ごくろうさまでした。』
五: 『ままま、待っていただきたい!
そ、そういうことであれば、その。
‥‥あ、そうだ!
なんなら、あの話を‥‥』
裁: 『法廷係官!
この証人をつまみ出しなさい。』

五: ワルいの、ワシじゃないモン!
アンタらだモン!
成: ‥‥先にこっちを話してくれれば
よかったのに‥‥
真: そんなにダイジなコトなの?
オジさんが電話したこと。
成: (警察が到着するまでの、
空白の時間‥‥
店内には、被害者と、
キゼツしたマコちゃんと‥‥
彼女‥‥いや、彼だけが
残されていたコトになる!)
オジさんは‥‥追い払われたの
かもしれない。
真: ”追い払われた”‥‥?
成: 警察が来るまで、
店にいてもらいたくなかった‥‥
真:あ‥‥!
五: ああ、そうさ! どうせワシは
ジャマモノだともさ!
ワシなんか、ハトにまみれて
マメ食ってりゃいいのさ!
成: (とにかく、ハナシを聞いた
ほうがいいな‥‥
マコちゃんと‥‥
あの、店長に!)

(「吐麗美庵」に移動する)

(「留置所」に移動する)


同日 某時刻
留置所 面会室

マ: あッ、成歩堂さん!
成: マコちゃん‥‥。
取り調べ、終わったんだね。
マ: もおスズキ、
メチャカンドーッス!
今日の裁判のコト、テツヤで
マコ日記に書きまくるッス!
真: 今日はアブなかったねー、
マコちゃん!
マ: いやー。あのオジさん、イイ
やられっぷりだったッス。
成: メチャクチャだったからね。
‥‥あの証言は。
マ: でも‥‥、メチャクチャなのは
このスズキもいっしょッス。
真:え‥‥
マ: あまりにも、食いちがってる
コトが多すぎるッス。
みんなが”見た”事件と、
アタシのキオク‥‥。
成: (”キオク”‥‥か‥‥)

(「食いちがい」を聞く)
真: マコちゃん‥‥
さっき言ってたよね。
みんなの見たコトと
キオクが食いちがう‥‥って。
マ: はいッ! いろいろあるケド‥‥
ヤッパリ、いちばんデッカイのは、
‥‥被害者のテーブルにいた、
<<もう1人の男>>ッス。
コーヒーに、何か入れたのは‥‥
あのオトコでした!
成: (今日の法廷では、五十嵐さんが
証言していたな‥‥
”白いコナを入れたのは
ウエイトレスだった”‥‥って)
真: 消えた”もう1人のオトコ”
‥‥か。
マ: ”消えた”といえば、もう1つ。
CDがあるッス。
サインペンでバンドの名前が
書いてあった‥‥
真: ああ。<<クリキントン>>ね。
成: <<クリーニング・ボンバー>>だよ。
スポーツ新聞にも書いてあったろ。
マ: ‥‥そのCDも、現場からは
見つからなかったッス。
成: (たしか、被害者の薬袋の中身も
行方不明だったっけな‥‥)
真: うううう‥‥
ワケわかんないよ、もう。

(「事件が起こった後」を聞く)
成: 岡 高夫が倒れたとき‥‥
たしか、キゼツしたんだよね?
マ: お恥ずかしいハナシです。
元・婦人警官としては。
気がついたときには、
もう店には警察官があふれていて。
‥‥さっさとタイホされたッス。
成: 事件が起こってから、
警察が来るまでのあいだ‥‥
吐麗美庵で何が起こっても、
きみにはわからなかったワケだね?
マ: そ、そッスけど。
どうしたッスか? 成歩堂さん。
成: 事件を目撃したオジさん‥‥
彼は、店を追い出されてるんだ。
マ: お、追い出された?
真: 店長さんに<<警察を呼んでくれ>>
って、たのまれたんだって。
成: そう。‥‥そしてきみは、
キゼツしていた。
‥‥吐麗美庵には、本土坊 薫しか
いなかったことになる。
マ: え‥‥!
ま、まさか‥‥店長が、
アタシに‥‥ツミを‥‥?
成: 状況を考えると‥‥
あの店長が事件に無関係だとは、
考えにくいんじゃないかな。
マ: うううう‥‥かい主に噛まれた
イヌみたいなキモチッス‥‥。
‥‥そのハナシ‥‥
ホントなんですか? 成歩堂さん。
成: さっき、オジさん本人に
聞いてきたばっかりだからね。
マ: ‥‥どうも、しっくり来ないッス。
その、オジさんのハナシ‥‥。
成: (マコちゃん、
考えこんでるな‥‥)
真: オジさんのコト‥‥詳しく
聞いてみたほうがいいのかなあ。

(「五十嵐 将兵」をつきつける)
マ: いやー、今日の法廷は
スッキリしたッス!
ずいぶん長いコト、法廷マニアを
やってるッスが‥‥、
あんなにズルズルになった証人、
ひさしぶりッス。
真: ‥‥ベツに、マメのオジさんが
悪いワケじゃないんだけどね。
マ: ただ‥‥ミョーに
スッキリしないッス。
真: え。‥‥でも、さっきは
”スッキリした”って‥‥
成: ‥‥マコちゃん。
気になることがあったら、
なんでも言ってみてくれないかな。
五十嵐さんと‥‥
彼の証言について。
マ: 了解ッス! スズキ、
ゼンブ吐きだしてみるッス!

(「五十嵐の証言」を聞く)
成: 何か、気になることでも
あるの? 五十嵐さんのこと。
マ: じつは‥‥あるッス。
そもそも‥‥あのオジさんが
証言してるコト自体が、ちょっと。
真: ‥‥? どういうコト?
マ: スズキが、あのテーブルに
コーヒーを運んだとき‥‥
店内には、たしかに
お客さんがもう1人、いたッス。
成: (それが、五十嵐さんだった、
ってワケだよな‥‥)
マ: でも、それは‥‥
オジさんじゃなかったッス。
真: おジイさんだった、とか!
マ: ‥‥そんなササイな
ちがいじゃないッス。
たしか‥‥オンナのヒト、
だったような。
成: お、オンナ‥‥‥?
真: ホントなの! マコちゃん!
マ: ううん‥‥。ちょっと、
自信はないッスけど‥‥。
真: で! で! どんなヒトだったの?
その、オンナのヒト!
マ: うう‥‥たしか、ちょっと
ジメッとしていて‥‥
イミありげに”ククッ‥‥”と
笑っていたような。
成: ”ジメッと”‥‥?
真: ”ククッ”と‥‥?
成: (最近どこかで、そんなオンナの
ヒトを、見かけたような‥‥)

(「イトノコのベントウ」をつきつける)
成: そうだ! いいものがあるよ。
マ: えッ! なんスか、なんスか!
成: さし入れの、おベントウ。
‥‥ホラ。
マ: うわあ‥‥ソーゼツな
ベントウッスねー。
でも、うれしいッス! ‥‥あの。
成歩堂さんが、わざわざ?
真: ちがうよ。イトノコさんに
決まってるでしょ!
マ: イトノコセンパイ‥‥?
真: マコちゃんのコトをシンパイして、
いっしょうけんめい作ったんだよ!
マ: ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
ザンネンッスけど‥‥
留置所で、さし入れは禁止ッス!
成: ま、まあ‥‥そんな、
カタいコト言わずに‥‥
マ: キソクはキソクッス。
守らなければ、タイホするッス。
成: (元・婦人警官のウエイトレスに
言われると、さすがにコワいな)
マ: それに‥‥‥
スズキ、ウインナーは
大ッキライッス!
真: ‥‥そう、なんだ‥‥
マ: 真宵さんにあげるッス!
真: で、でも‥‥
成: ‥‥‥‥‥‥‥‥
そうだな。悪くなるまえに
食べちゃおうか。
真: え!
‥‥いいのかなあ。

<<イトノコのベントウ>>を
真宵ちゃんと食べた。
マ: ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
あの。オイシイッスか?
成: うん。
ウインナーは大好きだからね。
マ: そ、それはよかったッス!

(「警察署・刑事課」に移動する)


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