第3話『逆転のレシピ』第1回法廷(その2)

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成歩堂 龍一…黒
綾里 千尋…赤
綾里 真宵…青
糸鋸 圭介…黄土
裁判長…緑
ゴドー検事…薄橙
須々木 マコ…橙
芝九蔵 虎之介…紫
鹿羽 うらみ…灰
本土坊 薫…桃
五十嵐 将兵…紺
小池 けいこ…黄
(フォントサイズをご都合に合わせて変えて、お楽しみください。量が多いので、最小が オススメ)


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(通報から捜査まで)
糸: 『通報は、おっかないジイさんから、
2時25分に入ったッス。』(証言1)
『カワイソウに、マコクンは
ショックでキゼツしていたッス。』(証言2)
『被害者は、身分証明書などを
身につけていなかったッス。』(証言3)
『さいわい、すぐに身元がわかった
ので、捜査は順調だったッスが。』(証言4)
『マコクンの身体検査で、宝クジと
毒薬の小ビンが発見されたッス。』(証言5)
『他に現場からなくなったものは、
いっさいなかったッス。』(証言6)
裁: 身元の特定、容疑者のカクホ‥‥
初動捜査にも、問題ありませんな。
ゴ: ホンモノとニセモノのちがいを
見せる、最後のチャンスだな。
成:‥‥!
ゴ: 最後の尋問になるかもしれねえ。
楽しませてくれよ、弁護士クン‥‥

(「証言4」をゆさぶる)
成: ちょっと待ってください!
糸: おッ! またバカなコト
言っちまったッスか? 自分は。
成: ‥‥証人は、ついさっき、
こう証言していますよね?
”被害者は、身分証明書を
持っていなかった”‥‥と。
糸: 言っちまったッス。
成: それならば‥‥どうして、すぐに
被害者の身元がわかったんですか?
糸: ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
なんだ。そんなコトッスか。
成: (ロコツにガッカリされた‥‥)
糸: 被害者のテーブルの上には、
宝クジと‥‥薬袋があったッス。
ゴ: 岡 高夫は、吐麗美庵に現れる前に
‥‥医者に行っていたらしいぜ。
糸: クスリを処方した医者のカルテから
被害者の名前がわかったッス。
裁: ふむう‥‥。
モンダイないようですな。
成: (どうしよう‥‥
もっと詳しく話を聞くか‥‥?)

(「薬袋について」を聞く)
成: その薬袋には、なんの
クスリが入っていたんですか?
糸: それが‥‥‥
薬袋の中には、
何も入っていなかったッス。
成:え‥‥?
糸: カラッポだったッス。
成: (カラッポの薬袋、か‥‥)

証拠品<<被害者の薬袋>>のデータを
法廷記録にファイルした。
ゴ: クッ‥‥!
カラッポの手がかりをもらって
マンゾクしたかい‥‥?
成:‥‥‥!
ゴ: それで‥‥その後、
捜査はどうなったんだ? 刑事。

(「証言6」に「被害者の薬袋」をつきつける)
成: イトノコ刑事。お望みどおり
‥‥たたきつけてあげましょう。
ちょっとしたムジュンを。
糸: お! ついに来たッス!
ちょっぴり、
ムネがワクワクするッスね‥‥
成: 『現場から消えたモノはない』
‥‥あなたは、そう証言しました。
しかし! 被害者の薬袋は
カラッポだったそうですね!
現場から、被害者のクスリは
見つかったんですか?
糸: い、いや!
それはなかったッス‥‥
成: 被害者は、現場に来る前に
医者からクスリをもらっている。
薬袋がカラッポのはずが
ありませんッ!
糸: か‥‥‥‥‥
カッコイイッスううううゥゥゥッ!

(ざわめきが起こる)
裁: た‥‥たしかに!
前回の裁判では、被害者のクスリ
など、審議されませんでした!
証人! あなたはなぜ、
いつもこうなのですかッ!
糸: い‥‥いつも以上に
ウッカリしてたッスゥゥゥッ!
成: 被害者は、”毒薬”によって
殺害された!
そして‥‥被害者の”クスリ”が
消えてしまっている‥‥
その消えたクスリが、
毒薬だったのかもしれません!

(ざわめきが起こる)
裁: せ‥‥静粛に! 静粛に!
いかがですか! ゴドー検事ッ!
ゴ: クッ‥‥!
とだけ、言っておこうか。
成: な‥‥なんですか!
ゴ: 薬袋に書かれている
医者の名前‥‥よく読んでみな。
成: 医者の‥‥名前‥‥?
<<ニューイヤー耳鼻科クリニック>>
‥‥じ、じびか‥‥?
裁: あ、あの‥‥被害者は、
いったい、なんの病気で‥‥?
ゴ: 病気‥‥というのはちがうぜ。
ニガい戦利品、てヤツだな。
裁: せんりひん‥‥?
ゴ: 岡 高夫は、事件の前日
だれかとケンカしたらしい。
その際、横っツラをビンタされて、
コマクが破れちまったのさ。
成: ‥‥こ、コマク‥‥
裁: じゃ、じゃあ‥‥処方された
”クスリ”というのは?
ゴ: 耳の中にたらす、外用薬さ。
‥‥飲み薬じゃァねえぜ!
成: な‥‥‥なんですってぇぇぇッ!

(ざわめきが起こる)
ゴ: 解剖記録の所見に、
小さく書いてあるぜ。
被害者の左耳から
そのクスリが検出された、ってな。
裁: あ。たしかに‥‥これまた
ちっちゃく書いてありますな‥‥。
ゴ: どうやら岡 高夫は、吐麗美庵で
そのクスリを使用したらしい。
ということは、まちがって飲んだ
ってのも、あり得ねえ。
成: ううう‥‥
裁: どうやら‥‥このクスリは
事件とは無関係、のようですな。
成: は‥‥はあ‥‥
真: なるほどくん!
ここで認めちゃったら
終わっちゃうよ! 裁判!
成: (たしかに‥‥!
ヘタな異議はユルされない!
どうする‥‥?)

(「クスリのことを追求」を選択)
成: さきほど、ゴドー検事は
こう発言しました!
『岡 高夫は、吐麗美庵で
あのクスリを使用した』‥‥
‥‥それならば、なぜ!
クスリは消えたのか!
ゴ:‥‥‥!
裁: しかし‥‥そのクスリは、
耳に使う、外用薬ですぞ!

(成歩堂「異議あり!」)
成: 現場から消えたという
ジジツは変わりません!
少しでもギモンが残るかぎり‥‥
弁護側は審理を求めます!

(ゴドー検事「異議あり!」)
ゴ: そんなクスリにイミがないコトは、
アンタもわかってるだろうぜ。
医者が出したクスリに、
青酸カリが入っているハズがねえ!

(成歩堂「異議あり!」)
成: ウエイトレスが運んだコーヒーにも
青酸カリが入っているハズはない!
でも、ジッサイには入っていた!
可能性は変わりません!
ゴ: ‥‥ぐううぅぅ‥‥
裁: ‥‥もう、けっこうです。
ゴドー検事。検察側が用意した
証人は、この刑事だけなのですか?
ゴ: ‥‥‥‥‥‥
裁: ‥‥検事さん?
ゴ: ‥‥‥‥‥‥
糸: あ。あの。自分が今朝
つれてきた証人がいるッス。
事件当日、レストランにいた
おジイさんッスけど。
成: (五十嵐 将兵、か。
ハトにエサをやっていた‥‥)
裁: わかりました。
小さなクスリが消えたのは、
ササイなことです。
‥‥しかし。
前回の裁判で、その問題は
いっさい触れられなかった。
それが私には気になります。
真: や‥‥やったよ! なるほどくん。
裁: ここで、いったん
10分間の休憩をとります。
検察側は、新しい証人の
準備をしておくように。
ゴ: クッ‥‥!
どうやら‥‥
残りの6杯で、決着をつけるしか
ねえようだな‥‥。
裁: ‥‥それでは、休憩に入ります!


同日 午前11時3分
地方裁判所 被告人第1控え室

真: い、いやあ‥‥
あぶなかったねえ。
成: ‥‥ううう‥‥死ぬかと思った。
マ: それはこっちのセリフッス!
真: あたしのセリフだよ!
ジッサイ、ちょっと死んでたかも。
マ: ヘタしたら、ここにいる3人
みんな死んでたみたいッスね‥‥
イトノコセンパイ、ヒドいッス!
ウラ切り者ッス!
真:え‥‥
マ: アタシを助けてくれる、
って言ってたのに‥‥
思いっきり、
クビをしめられたッス!
成: あ‥‥。でも、
しかたないんじゃないかな。
イトノコさんも、ホラ。
シゴトだし‥‥
マ: スズキ、ウソとウラ切りには
慣れてるッス。 ‥‥でも!
今回のは、ハラにイッパツ、
ズンと来たッス!
もー、キライッス!
カオも見たくないッス!
成: (かわいそうなイトノコ刑事‥‥)
真: 次の証人‥‥って、
あのオジさんだよね。
成: ああ、イガラシさんね。
制服とマメが大好きな。
マ: ‥‥きっと、手ゴワいと思うッス。
シッカリしたオジさんッスから。
真: ガンコそうだしねえ‥‥。
だいじょうぶ? なるほどくん。
成: ああ。しっかり受けとめてやるさ。
‥‥あのマメを、この顔面で!


同日 午前11時15分
地方裁判所 第4法廷

裁: それでは、審理を再開しましょう。
ゴドー検事。
次の証人をおねがいします。
ゴ: コーヒーを飲みながら、ショーを
楽しんだ、ラッキーな老人‥‥
入廷させてやってくれねえか。

ゴ: ‥‥ナニモノだ? アンタ。
五: 手前、五十嵐 将兵と申すもの。
生まれも育ちも下町でございます。
ギリと人情にゃチト、アツい。
けれどもちょっぴりナミダもろい。
成: い、いやいや。それはいいから
職業を聞かせてください。
五: シゴト‥‥
いいか、若いの。この不景気で
紋つきが売れると思うかッ!
成: もんつき‥‥?
五: ワシは職人なのだ!
和服に、家紋を描いておる。
紋章上絵師という、下町ジョウチョ
あふれる家業をいとなんでおる!
真: うわあ。職人さんだよ!
下町ッ子だねえ。
いっちょ、あたしも
描いてもらおうかなあ。
五: ま。本職がサッパリなのでな。
最近はハンバーガー屋のレジで、
ムリヤリ笑顔をうかべておる始末。
成: (キッチンに引っこんでろよ‥‥)
裁: 証人。あなたは事件当日、
現場のレストランにいましたね?
五: さよう。マメ食って、
コーシー飲んでましたな。
裁:まめ?
五: コイツですわいッ!
裁:はああ。
ゴ: ‥‥ジイさん。アンタ、
見たんだろう? あの日。
五: よくぞ聞いてくださった!
そのとおり! ワシは見た!
ゴ: そいつを話してみな。
‥‥聞いてやるぜ。
五: あらよッと! どうか、
ココロして聞いてもらいたいッ!
成: (元気なジイさんだな‥‥)

(目撃したこと)
五: 『その客は、
スポーツ新聞を読んでおった。』(証言1)
『女給さんがコーシーを運んできた
のだが‥‥中に、何か入れたのだ!』(証言2)
『客が、そのコーシーを飲んだ瞬間!
いきなり苦しみ、そして倒れたッ!』(証言3)
『女給さんの正体こそ、被告席の
婦女子。よぉく、おぼえておる!』(証言4)
裁: ”女給”‥‥は、よくありません。
ウエイトレスさん、ですな。
五: かぁッ! なげかわしい!
アンタみたいなジイさんまで、
西洋かぶれかッ!
裁: せ‥‥西洋‥‥
五: ワシに言わせれば、トイレは便所!
ティッシュはあくまで、ちり紙!
裁: は、はあ‥‥。
五: みなみなサマがた!
もっと、自分の国のコトバを
タイセツにせにゃイカンですぞ!
裁: ‥‥では、そういうことで
尋問をおねがいします。
成: は、はあ‥‥

(「証言4」をゆさぶる)
成: ”よくおぼえている”
ということは‥‥
そのウエイトレスさん、何か
トクチョウがあったんですね?
五: まったく、こっぱずかしい
カッコウをしおって!
成: ‥‥はい?
五: ふとももに‥‥、むむ。
その、なんだ。
まるだしじゃないかッ!
どうなんだコラッ!

(成歩堂「異議あり!」)
成: トクチョウ、って‥‥
制服じゃないですか!
そんなもの、ぼくにだって
着られる!
裁: ‥‥成歩堂くん。それはちょっと
ムリがあるでしょう。
真: 落ちついて行こう、なるほどくん!
成: (なだめられてしまった‥‥)
五: かぁッ! モチロン、他にも
トクチョウはあったともさ!
成: (ヨユウたっぷりだな‥‥。
どうしよう?)

(「さらにゆさぶる」を選択)
成: あなたは、ウエイトレスを
見ているのかもしれません。
しかし! 重要なのは、それが
被告人だったかどうか、です!
裁: たしかに、そうですな。
証人。あなたが言う
”ウエイトレスのトクチョウ”‥‥
証言に加えていただけますかな。
五: あらよッと!
『髪をゆわいたリボン。それに、
前かけのヒモが、ほどけておった。』(証言5)

(「証言5」をゆさぶる)
成: たしかに、細かいところまで
おぼえているようですが‥‥
カンジンの、カオは‥‥?
五: かぁッ! そんなもん、
決まっとろうが! ワシは‥‥

(ゴドー検事「異議あり!」)
ゴ: この証人は、エプロンの
ヒモまで見てるんだ。
‥‥カオだって、
まちがいねえだろうさ。
五: ちなみに、リボンは赤でしたな!
ゴ: このとおり、観察力に
モンダイはねえぜ。
裁: ‥‥ふむう‥‥
成: (ウエイトレスをハッキリ
おぼえてるのは、まちがいない。
どうしよう。少し、
気になるコトがあるような‥‥)

(「背中のことばっかり」を選択)
成: あなたのいう”トクチョウ”‥‥
背中から見たものばかりですね。
五: せ、せなか‥‥?
成: もしかして、あなたは‥‥
そのウエイトレスを、
前からは見ていないのでは‥‥?

(ゴドー検事「異議あり!」)
ゴ: クッ‥‥!
ジイさん‥‥言われてるぜ。
成: 人物のトクチョウを聞かれたら、
ふつうはカオのコトを言うはず。
しかし、この証人ときたら。
背中のヒモに赤いリボンです!
五: ままま待てい! ひ、ヒトを
変人みたいに言うなッ!
ちゃんと見ているに
決まっとろうがッ!
裁: ‥‥それでは、証言に
加えていただきましょう。
あなたが見たウエイトレスの、
前から見たトクチョウを。
五: あらよッと!
真: なんか、増える一方だよ。
マメのオジさんの証言‥‥。
成: 早くムジュンを見つけないと、
まだまだ増えるぞ、きっと。
五: 『前から見て、目につくような
ヘンなトコロは、なかったですな。』(証言6)

(「証言6」に「エプロン」をつきつける)
成: 五十嵐さん。
コイツを見てください。
五: かぁッ! キサマに似合いの、
ばばっちいエプロンだな。
メシを食ったあとの、
マゴのカオを思い出すワ。
成: 見おぼえは‥‥ありますか?
五: あるワケがない!
そんなハデな前かけ、一度見たら
忘れるモンかッ!
この、大たわけがッ!
成: ‥‥‥‥‥‥
裁: ‥‥‥‥‥‥

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
五: な。な。なんだ!
この、”大たわけはアンタだ”と
言わんばかりの空気は‥‥
成: 五十嵐さん。
このエプロンは‥‥
事件当日、被告人がつけていた
ものなんですよ。
五:え‥‥
成: あなたの言うとおりなんです。
‥‥こんなハデなエプロンを
忘れるわけがない。
もし、本当に
それを見ていたのならば!
五:あ‥‥‥
成: つまり!
あなたは、ウエイトレスの
背中しか見ていなかったのです!
五: ‥‥‥‥‥‥‥‥‥
こりゃマイった。

(ざわめきが起こる)
裁: こ、コラ! 証人!
笑ってゆるされる
トシじゃありませんぞ!
ゴ: クッ‥‥! どうやら‥‥
この裁判も、やっと
ホンモノらしくなってきたぜ。
成: ‥‥‥‥‥‥
ゴ: いいか、まるほどう。
ここに1つのジジツがある。
事件当時、レストランには
ウエイトレスは1人だけだった。
裁: それが、被告人の須々木 マコさん
‥‥というワケですか。
ゴ: そのとおりだぜ。
その、たった1人のウエイトレスが
毒を入れた、その瞬間を‥‥
‥‥このジイさんは、
ハッキリ見ているのさ!
裁: ふむう‥‥。
いいですかな、証人。
被告人のウンメイは、
あなたの記憶にかかっています。
ゴ: ハッキリおぼえてるコトだけ、
セイカクにしゃべってくれ。
五: まかせなさい、大将!
ワシのオツムは現役ですワイ。
ハンバーガー屋でも、客の注文を
まちがえたコトなど、記憶がない!
真: ‥‥”記憶がない”時点で、
すでにモンダイがあるような‥‥
裁: では、あなたの注意力と記憶力が
セイカクかどうか、試しましょう。
今度は、あなたが見た<<被害者>>に
ついて、詳しく聞かせてください!


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