インテリジェントドキュメントプロセッサ
一太郎12 for Windows





 
 
一太郎12
 筆者は一太郎をVer.3の時代から使っている。今回でバージョンは12となった。その昔、DOS/Vパソコンを買えばバンドルされるアプリケーションは一太郎とLotus1-2-3と相場が決まっていたのだが昨今ではMS-Officeが幅をきかせている。Ver.3を使っていた頃と比べたらパソコンの性能は飛躍的に向上し、インターネットの利用も当たり前になってきた。そんな中で開発元であるJUSTSYSTEMもユーザのニーズや時流に応じて様々な展開を見せている。

<<マルチプラットフォームの進展>>
 Ver.3当時はMS-DOS版しかなかった一太郎だがその後マルチプラットフォームに展開しWindows,OS/2,MacOSなど様々なOSに移植されてきた。今日ではOS/2向けの製品はなくなり代わりにjava(JRE)で動作する一太郎が登場した。将来的にはjavaをインストールしたパソコンであればLinuxやMacintoshでも一太郎が利用可能であろう。なお一太郎12はWindows95ではサポート外となりインストールできない。

<<一太郎Officeから一太郎&花子スペシャルパックへ>>
 Ver.8の姉妹製品に「三四郎」(表計算)、「五郎」(データベース)、「FullBund」(情報管理)などのビジネスアプリをバンドルした「一太郎Office」というMS-Officeを意識した製品があった。しかし現在それらの製品の後継バージョンは登場していない(MSのOfficeには勝てなかった)。
 代わりに登場したのは「花子12」(画像処理)をバンドルした「一太郎12&花子12スペシャルパック」である。いうまでもなくこれは「文書処理+画像処理」の合体である。ホームユースではWebページの素材作りに。ビジネスユースでは一太郎+花子による強力な透過編集(二つの文書をOHPシートのように重ねて表示する)によりグラフィカルなドキュメント作成を可能にしている。

<<ユーザ登録とストレージサービス>>
 一太郎11以降からスタートした「インターネットディスク」のことである。
 このサービスの本当のねらいは何だろうか。MSもOfficeXP購入者に違法コピー防止のためのライセンス認証を義務づけているが、筆者は一太郎のインターネットディスクの利用申し込みがJUSTSYSTEM製品における一つのライセンス認証なのではないかと見ている。というのはやはり登録ユーザでなければインターネットディスクを利用できないからである。インターネットディスクが利用できなければ一太郎を購入したユーザはうまみは少ない。ユーザ登録をさせて違法なユーザを駆逐しようという目論見は正しいかもしれない。
 
動作画面






















※このページは一太郎12により作成されております。

 




















 
<<強化されたナレッジウィンドゥ>>

 前バージョン(一太郎11)から搭載されたナレッジウィンドゥはさらに強化された。従来はドキュメント作成のサブウィンドゥとして機能していたが本バージョンでは、従来の機能の他に“文書切替”,“コマンド履歴”,“ヘルプ”“ナレッジブラウザ”などが表示できる。ナレッジブラウザでは簡易ブラウザがナレッジウィンドゥに表示され、ドラッグ&ドロップで画像や記事を引用することができる。
 例えばナレッジブラウザに検索エンジンを表示させ、広大なインターネットをデータベースのように使い、調べたことを編集中の文章に引用する・・・上図のようにそういった作業にいちいち他のアプリケーションを起動する必要はない。





 
<<一太郎プロンプト>>

 筆者が秘かに注目しているのがこの新機能「一太郎プロンプト」である。これを見てMS-DOSのコマンドプロンプトを思い出す人は多いのではないだろうか。そう、これは一太郎のマクロを実行させるための入力ウィンドゥなのだ。
例えば下記の内容のCSVデータがあるとする。このCSVデータの2,3,5項目を削除したいときは“Ctrl+]”で一太郎プロンプトを呼び出す。

マクロ実行前:
AAA,BBB,CCC,DDD,EEE
AAA,BBB,CCC,DDD,EEE
AAA,BBB,CCC,DDD,EEE

スクリプト:


このスクリプトの意味は「カンマで区切られた2,3,5項目目を削除する。それを1〜3行目まで繰り返す。」という意味である。

実行結果:
AAA,DDD
AAA,DDD
AAA,DDD

 一応、制御文の基本である「順次」「分岐」「繰り返し」がサポートされているのでそれなりに複雑な処理が可能だ。もちろんスクリプトを予め登録しておき必要なときに呼び出して使うことも可能だ。
 次期バージョンではこれを発展させより複雑な処理が出来ることを期待したい。
 
<<インターネットディスク>>            
 今回もインターネットディスク50MBが搭載されている。前バージョンからアップグレードした人は50+50で100MBも利用できる。無論インターネットディスクを利用するためのツールの使い勝手も向上している。環境に応じて使用するツールを選択できる。             
 








 
・iDiskツール(指定したフォルダと同期する)

従来のiDiskツール(Windows版)に加え新たにjava版も登場した。これにより異なるプラットフォームからもインターネットディスクを操作できる。






 
・iDiskマネージャ

(ファイルを指定してアップロード)
WebページをアップロードするときのFTPソフトに使い勝手が似ている。



















 
・Webビュー(ブラウザから操作する)

登録ID、パスワードを使用して指定されたサイトにアクセスすることでローカルのファイルをアップロード/ダウンロードすることができる。また、アップロードされたファイルの確認および、フォルダ公開/非公開の設定だけなら携帯電話からも可能になった。






 
 
 
発売年:2002年2月
一太郎12動作環境 ※Windows95では利用できません。
OS
 

 
WindowsXP
(HOME/
Professional)
 
Windows
Milleninium
Edition
 
Windows98


 
Windows2000
Professional
(SP2以上)
 
WnidowsNT
WorkStation
4.0 (SP6以上)
C
P
U

 
300MHz以上


 
Pentium
150MHz以上

 
Pentium以上


 
Pentium
133MHz以上

 
Pentium以上

 


128MB以上

 
64MB以上

 
32MB以上

 
64MB以上

 
40MB以上

 


256色以上
High Color以上を推奨)
 
※ 上記各OSの各日本語版に対応しています。
※ ATOK15で音声入力する場合は、WindowsNTは動作保証外です。
※ ATOK15で音声入力する場合は、PentiumII333MHz以上のCPUが必要です。
※ ATOK15で音声入力する場合は、WindowsXPでは256MB以上WindowsMe/98で
  は64MB以上、Windows2000では96MB以上のメモリが必要です。
ハードディスク必須容量
・最小構成:145MB以上
・標準構成:310MB以上
・すべて:360MB以上
※ サンプルファイルをハードディスクにコピーして利用する場合は別途40MB以上必要です。
※ ATOK15の音声入力で語彙を追加したりエンロールを行うと、さらに追加の空き容量が必要になります。
※ お使いのハードディスクのフォーマット形式や確保容量などにより、必要容量は異なります。
日本語入力システム
ATOK15 標準搭載
※お使いのOSに対応した他の日本語入力システムも利用可能です。
※音声入力するには、お使いのOSに対応した音声認識ソフトが別途必要です。
一太郎12で読み込める主なファイル形式
一太郎Ver.2〜11、Microsoft Word2002,2000,98,97,95,Ver6, Ver5
HTMLファイル、RTF(リッチテキスト形式)、TXT(テキスト形式)
一太郎12で保存できるファイル形式
一太郎Ver.4〜11、Microsoft Word2002,2000,98,97,95,Ver6
HTMLファイル、RTF(リッチテキスト形式)、TXT(テキスト形式)
※上記ファイルの読み込み・保存には、データの内容により一部制限があります。
 
 
 
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