D.26年5月


 1日:五月祭の人出減

 1日、例年通りサウスドルファン駅を中心に五月祭が催された。

 例年に比べると人出は6%減。休戦問題の停滞化と、ヴァネッサ問題が影響したものと思われる。


 3日:ゲルタニア首相選挙

 ゲルタニアにて、3日、首相選挙が行なわれた。前回に引き続きB・コール氏が、次点のA・カーベラル氏に大差をつけて圧勝した。コール氏はこれで四期目。

 ゲルタニアは共和制へ移行以来、コール氏による連勝が続いている。


 5日:コール首相 休戦問題介入を表明

 先日、四期目の就任を果たしたコール首相は、停滞が続いているドルファンとプロキアの休戦問題の早期解決を目指し、ゲルタニアとしても仲介の労をとる意志がある事を表明した。


 7日:プロキア ダナン返還を検討

 7日正午、プロキアのヘルシオ公は、かねてより問題となっていたダナン返還を前向きに検討することを、ゲルタニアのコール首相を通じて、王室会議へ伝えられた。

 尚、賠償金については、特に触れられていなかった模様。


 8日:プロキア ヴァルファへ撤収命令

 プロキア側は、先日よりダナンを占拠中の傭兵騎士団ヴァルファバラハリアンに対し、今月末までにダナンからプロキア領内へ撤収するよう通達した。これに対しヴァルファ側は沈黙を守っている。


 9日:イングランドヤード 新式銃開発

 イングランド地方のヤードでは、後装式の新式銃を開発。量産体制確立にむけて準備を進めている模様。

 西欧・北露・西洋の三圏を中心に重火器の実践配備が進む中、ここ南欧では未だ剣による白兵戦が主流である。


12日:ヴァルファ プロキアへ使者派遣

 12日、ダナンを占拠中のヴァルファバラハリアンは、フィンセン公への使者を派遣した模様。これは先のプロキアから出された撤収要求に対するものと見られる。


14日:ヴァルファ=プロキア会談破談

 12、13日と行なわれたヴァルファ側とプロキア側との会談は、両者の歩み寄りがみられず物別れに終わった事が、本日正午プロキア側の発表にて明らかになった。

 尚、発表では、ダナン占拠は、ヴァルファの独断によるものと強調されていた。


15日:阿片密輸容疑でヴァネッサ逮捕

 15日午後、ドルファン港第三ふ頭において、ヴァネッサ幹部バル・バレッタが、阿片密輸の現行犯で逮捕された。

 阿片問題は、ヴァネッサにとどまらず、騎士団内部での密売がささやかれており、今回の事件は氷山の一角でしかない。


17日:プロキア ヴァルファと断絶

 17日午後、プロキアのヘルシオ公は、正式な形で、傭兵騎士団ヴァルファバラハリアンとの契約を破棄した事を発表した。

 この事により、棚上げになっていた休戦問題が、前向きに検討されると思われる。


18日:ヴァルファ プロキアに抗議

 17日の公式発表を受ける形で、ダナンを占拠中の傭兵騎士団ヴァルファバラハリアンは、プロキアのヘルシオ公に対して、契約不履行を前面に押し出した抗議声明を出した。


19日:プロキア ヴァルファを非難

 18日のヴァルファ側の抗議声明を返す形で、プロキアから公式声明があった。

 内容は、ヴァルファとの契約は、フィンセン公在任時のものであり、現政権においては無効、というものであった。


19日:エリータス卿 死後十周年を忍ぶ

 19日、聖騎士の称号を受け、数々の活躍を遂げたラージン・エリータス卿の死後十周年を忍ぶ会がグレスデンホールにて行なわれた。

 現在、エリータス家は卿の夫人マリエル女史によって切り盛りされている。


21日:王室会議 休戦協定へ前進

 ドルファン側はプロキアに対し、休戦協定の締結の条件として掲げていた賠償金請求を撤回。最終条件をダナン返還のみに絞った。


22日:プロキア ダナン返還を明示

 22日午後、21日のドルファンの公式発表を受けて、プロキア側は、5月31日までにダナン占拠中のヴァルファを領内に撤収。6月1日をもってダナンを正式に返還することを明らかにした。


23日:プロキア ヴァルファへ再勧告

 プロキア側は、ダナン占拠中のヴァルファバラハリアンに対し、今月末日までに撤収が行なわれない場合は、武力による排除も有り得ると、強固な姿勢で勧告した。

 ドルファン側は、この勧告をプロキア側の誠意の表れとして、高く評価している。


25日:スペツナズ一個大隊 東欧へ

 東共通信は、シベリア軍がスペツナズ一個大隊を東欧圏スロバキア地方へ投入した事を報じた。

 これによって、帰属問題で揺れるバストニアへのシベリアの軍事介入が、明白となった。


26日:アルビア大使来訪

 26日午後、アルビア大使マハド・イリクサム卿が、ドルファンを訪れた。

 イクリサム大使は、海軍顧問トーマス・エールデン卿と会談し、領国の海防について話し合った模様。


28日:バストニアで内戦勃発

 シベリアへの帰属問題で揺れていたバストニア共和国で、28日内戦が勃発した模様。尚、バストニア南イシュタクにおいてのスペツナズと独立派ゲリラの衝突では民間人を含む死傷者は3千名にのぼるとされている。


29日:豪華客船 最北海付近で沈没

 イングランド地方ヤードを発った豪華客船クィーンサーリアンド号が、最北海近域で沈没したと、北英海軍調査により判明した。乗客は全員死亡。


30日:プロキア軍 テラ河国境線へ出動

 ダナンからの撤収期限が明日に迫ったことから、プロキア側は、ヴァルファバラハリアンへの督促を名目とし、第二軍をテラ河国境線へ出動させた。

 これに対しヴァルファ側は、動きを見せていない模様。


31日:ヴァルファ ダナン占拠を継続

 撤収期限である今日、傭兵騎士団ヴァルファバラハリアンは、一切の動きを見せず、ダナン残留の意思を間接的に示した。


31日:スポーツの祭典開催される

 31日、ダナン問題が深刻化する中、フェンネル地区運動公園において、スポーツの祭典が開かれた。

 人出は例年通りで、賑やかな祭典となった。


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