ハイイロジネズミオポッサム
学名:Monodelphis domestica
英名:Gray Short-tailed Opossum
分類:有袋目 オポッサム科
分布:ブラジル東部、中部、ボリビア、パラグアイ
すみか
たべもの
くらし
卵や子の数
活動
3〜7


 ある日、母親の下腹部にある皮膚のたるんだ部分に5〜6個のピンク色の物がついているのに気がついた。とても生き物とは思えない物体は、なんと生まれたばかりの子どもたちだったのだ。オポッサムの仲間は、カンガルーやコアラと同じようにとても未熟な子を生む。けれども、子を大事に保護する立派な袋はない。有袋類というと、生まれた子を袋の中で育てる動物と思いがちだが、実はそうでもない。跳んだり、水に潜ったり、木の上で暮らしたり、土を掘ったりする種類には袋がある。小型で地上で暮らす種類には袋のないものもいる。あるいは子を生むときにだけ袋が発達する。袋の中で育つ有袋類の子を見ることはできないが、袋のない有袋類では、子の成長を肉眼で観察できるという素晴らしいチャンスが得られる。
  おなかの下を注意深く観察すると、お乳をくわえたままでしがみつく、赤裸の子どもたちが見られたらラッキーだ。