ベルギー王立美術館

国立西洋美術館
2006年9月16日


 ベルギー王立美術館展が開催されることを知って、観に行くのを即決。だってだってブリュッセルへ行ったときに観たベルギー王立美術館の作品が日本に来てくれるなんて予想だにしていなかったのだもの。こういっては何だけど、自分の中では日本人には今ひとつマイナーな美術館なイメージなので。(^^;)

国立西洋美術館前にて

 私の中のベルギー王立美術館の古典美術館のイメージは、
“ブリューゲル父子の作品がいっぱい”。
と〜ってもいっぱい観たように記憶している。

 そのブリューゲル父(?)の「イカロスの墜落」を貸してくれるのだから、ベルギー王立美術館も太っ腹ぁ……とホクホクしながら上野に行った。

 「始皇帝と彩色兵馬俑展」のとき開館時間1時間後に到着して混んでいたので、今回は、開館時間前に美術館に到着すると……もう既に入場待ちの行列が出来ていた。あ、あれ?(^^;)
 チケットを持っている人と持っていない人とで別の列を作って待つ。開館時間5分前に美術館の入り口まで誘導され、チケットを持っていない人は、チケット売り場がOPENしたのでそこでチケットを購入して改めてチケットを持っている人の列に並びなおす。割引券を使うならここで購入するしかないけど、そうではないなら、上野駅構内の美術館展のチケット売り場で購入してもいいかもしれない。ケースバイケースだろうけど。
 地下3階の展示室から見学がスタート。ベルギー王立美術館は古典美術館と近現代美術館から成っており、今回の美術展には、双方から出品されている。地下3階の展示室は古典美術館の重量級の作品が並んでいる。

 ご挨拶と解説を読んで、順路を行くとほんの数点でブリューゲル父(?)の「イカロスの墜落」がある。ここに(?)とあるのは、近年、ブリューゲル父の作品かどうか疑義が出ているために、(?)付の展示になっているそうだ。by解説文
 イカロスはどこ〜?どこどこ〜???絵の中を探す。あ!あった。の〜んびりした風景の中、イカロスは手足のみ海からのぞいている。ドボ〜ン。もう墜落後なのね。(^^;)

国立西洋美術館前にて

 父と共に幽閉されていたところから脱出し、喜びのあまり太陽に近づきすぎたため、翼をとめていた蝋が溶けたので墜落したそうだ。若さゆえのミステイクか。普通に農作業している人が最も大きく描かれ、小さく空を見上げている人がいる。空を見上げている人は上方で何らかの異変を感じたのかな。イカロスくん自身はもう墜落しちゃってるけど。(笑)
 これはブリュッセルで観たことあるような気がするゾ。うん。なのにイカロスがどこにいるか判らなかったの?>自分
 ブリュッセルにある王立古典美術館の印象はブリューゲル父子がいっぱいだったけれど、さすがにこの展覧会の出品作はそうはいかない。ブリューゲル父子の作品は数点……。まぁ、そうかぁ。王立古典美術館にブリューゲル父子がいっぱいは、あくまで勝手な思い込みの産物かもしれないのだしなぁ。

国立西洋美術館前にて

 ルーベンスの大公夫妻のそれぞれの肖像画。きっと大公さんは奥さんのお尻の下にぶぎゅるとつぶされていたに違いない。>絵を観ての勝手な想像。

 ルーベンスの未完の「聖ヴェネディクトゥスの奇跡」とそれを模写したドラクロワの「聖ヴェネディクトゥスの奇跡」が並ぶ。へ〜、ドラクロワの作品の方が絵のサイズが少し小さいんだ。でも、ルーベンスの作品のどの辺が未完なのだか判らないゾ(?_?)

 ヤーコブ・ヨルダーンスの「飲む王様」の解説に、修復がされる前には、子供のお尻や、酔漢のダーッが隠されていたと、修復前のモノクロの写真付で解説されていた。でも〜、モノクロだと子供のお尻はともかく、酔漢のダーッがイマイチ違いが良く判らないのですが。

 開館時間前に来たのに結構入場者数が多い。

 地下2階の展示室は、古典から近現代に移り利変わる感じで展示。素描画の後は完全に近現代の作品。素描画の前はどちらかな?
 地下3階から地下2階に上がると、少〜し人口密度が減った感じで、素描画のコーナーで歴然と減ったよね〜と判り、近現代画のコーナーで更に少なくなっていた。お目当てが古典のフランドル絵画の方々が多いってことかな。

 ブリュッセルで近現代美術館には行っていないので、そちらの作品が初めましてなのは当然として、古典美術館から出品されている作品にもほとんど記憶がないっていうのはどういうこと?>自分
 たった7年でそんなに忘却の彼方に飛んで行ってしまったのかしら。(?_?) 前にも述べたけれど、とにかく“ブリューゲルをてんこ盛りに観た”印象ばかり大きくて、その他の想い出といえば、見学後、喉が渇いたのでカフェに行ったら、閉館時間まで30分くらい(1時間は切っていた)あるのに、カフェがCLOSEDになっていてすっごいショックだったのと、美術館内はさほど混んでなくてゆっくり観られたくらいかな。
 解説文が少なく&短めで、尚且つ、小さな工芸品がないので列を作って陳列ケースに張り付いて順番に進まなくてすんだこともあり、1時間30分ほどで鑑賞終了。古典のほうは結構大きめの作品が多いので、近くでも観たけど、一歩二歩離れて観る方が観やすい作品が多かったこともあるのかな。
 ルイ・ガレの「芸術と自由」が気に入った。(*^^*)

 思ってたより早く観終わったので、常設展もざっと1周した。ベルギー王立美術館展から流れて来た方々がほとんどだろうけど、こちらは美術鑑賞にはうってつけの人口密度で、のびのびと鑑賞できた。モネの「睡蓮」もあるのね〜。

 美術館を出たら、どこかで観たことのある彫像が。→

 これってオルセー美術館にあったロダンの「地獄の門」よね。色がオルセーのは白だったけど。今まで国立西洋美術館に来たことあるけど、初めて気がついた。自分ってば迂闊?

国立西洋美術館庭園内にて

 朝イチで来ても混んでいたので、次の美術展を観るときはいつにしたらいいのか。以前、お昼時を狙ったときも思ったより混んでたし、やはり平日なのかな。

 ベルギー、いつかまた訪れたいと思っている国。以前訪れたときは“ベネ”の訪問だったので次は“ベネルクス”を訪問したくて、プラス、まだ観に行ったことのないハーグのマウリッツハイス美術館は絶対に行きたいから、ベルギー王立美術館の古典美術館と近現代美術館を訪れるとかなりタイトな旅になるのかな。行けたらいいな、行きたいな。いつか絶対行くゾ!