ボストン美術館展

2010年4月

左「オーヴェールの家々」
右「ヨハネス・エリソン師」
六本木駅にて

 ボストン美術館は、リニューアルを目指して2010年4月現在で修復中であり、その間を利用して今回の企画展に貸し出されているようです。日本は人気の貸出先?(笑)

 展示方法として、肖像画を一同に集めてあったのは面白かったです。
 目玉の1つであるレンブラントの「ヨハネス・エリソン師」と「ヨハネス・エリソン師の妻マリア・ボッケノール」は、思っていた以上に大きな絵で驚きました。
 レンブラントの一対の肖像画は、見た目で2m以上あるような気がするので、もしかしたら等身大で描かれているのかもしれません。

 私のイメージだとドガは“踊り子”ですけれど、今回は妹さんご夫妻のかなり大きなサイズの肖像画がありました。解説によると、ドガは家族や友人の肖像画は結構描いていたというのは、意外で驚きがありました。

六本木駅にて



 私のお気に入りはずらっと壁3面がモネの絵で囲まれたコーナーです。

 その中でも、特に「ヴァラジュヴィルの崖の漁師小屋」が私の今回の1枚です。漁師小屋が崖の上にあっても役にたちそうもないから、漁師小屋ではなくて漁師の家では?と変なツッコミを入れながら見ていました。
 このモネのコーナーは少し離れたところから絵を見た方がよいように感じられました。「積みわら(日没)」、「睡蓮の池」も離れたほうが色合いが混ざり合ってキラキラとしているようです。

 今回出展されているモネの11作品のうち、「アルジャントゥイユの自宅の庭のカミーユ・モネと子ども」以外の10点は同じ部屋に展示されている贅沢な空間です。

左上「アルジャントゥイユの自宅の庭の
カミーユ・モネと子ども」
左下「馬鈴薯植え」
右「日傘をさした女性と子ども」



 ルノワールの「ガーンジー島の海岸の子どもたち」は、先日まで開催されていた「ルノワールー伝統と革新 展」に同じような主題の絵を見た記憶があるような気がと〜ってもしました。解説に、ガーンジー島で18点くらい描いたとありましたから、そのときに描いたものかもしれないなぁと納得しました。

 ゴッホの「オーヴェルの家々」は色鮮やかで目を惹かれました。4軒長屋風の家の屋根がいい感じです。

 エル・グレコの「祈る聖ドミニクス」は解説に、ドガが購入したことがあると書いてあって思わず「へ〜」。日本語で解説が書いてあると助かります。(笑)
 「ボストン美術館展 西洋絵画の巨匠たち」は、私が鑑賞した美術展の中では、久々に超混雑している美術展でした。

 混雑しているうえに、コインロッカーの絶対数が全然不足していて、手荷物を持って見学しなくてはならず、疲れ切ってしまいました。

 しかも!出品リストがありませんでした。出品リストがない企画展はいまどき珍しいのではないでしょうか。