茶臼岳・南月山

2012年9月

 9月。秋になったら紅葉の綺麗な山に行きたいな〜と決めたのが茶臼岳。でも、紅葉のシーズンに行くと観光客で押すな押すなの大混雑になりそうなので、少し早めに行くことにしました。

那須ロープウェイ

 那須ロープウェイの始発時間に合わせて山麓駅の駐車場に到着。

 始発のロープウェイで山頂駅を目指す方はそれなりにいらっしゃいます。ゴンドラに余裕を持って乗っていられる人数で始発駅は発車。このくらいの人数だと乗っていても快適です。

 ゴンドラの高度が上がると、彼方の雲海が眼下に広がります。
 山頂駅を出て目の前に広がる光景が→。

 抜けるような青空と岩石がちの登山道。

 そして…、紅葉には早すぎたようで、全然、紅葉していませんでした(苦笑)。残念!まぁ、時期をずらしたのは自分の判断ですので…。時期をずらしたおかげ&早朝一番のロープウェイに乗車したおかげで、静かな茶臼岳の散策のスタートとなりました。



道標と茶臼岳への登山道

 茶臼岳山頂への登山道はとても広くて、足元の岩石を見ながら、自分でコース取りして登れました。それも人が少ない時期&時間のおかげでしょうか。

 山頂に近づくにつれて、足元の“石”は徐々に“岩”になっていき、コースを示すのも、岩に矢印で方向が示されたものがたくさん出てきました。天気がいいので、今回はこの矢印を見失うことはありませんでした。
 茶臼岳から尾根伝いの山々。おそらく一番手前が朝日岳ではないかと思っていますが、間違っていたらすみません。

 足元が岩でゴロゴロしているので、基本、足元に注意を払って登っていますが、ときおり左右を見回したり、後ろを振り向いたりすると、大パノラマが広がっていました↓。


 足元には小さな花が咲いていて、私たちを迎えてくれていました。
 特に、写真一番右の赤と白の花は同じ花の色違いで、たくさん咲いていました。紅白なのでおめでたいな〜っと(笑)。
 茶臼岳の登山道の岩と付近の山々の緑と青空と白い雲のコントラスト。うっとり。

 隣りの山肌が裂けているのは、噴火の跡でしょうか。
 岩にペンキで描かれた矢印がルートなので、それを一生懸命トレースします。

 岩がちの登り道も木曽駒ケ岳や湯ノ丸山で経験したから大丈夫。一つ一つ、地道にクリアしていきます。

 茶臼岳は、山頂から少し手前に三角点があるので、まず、そちらを目指して歩きます。三角点がそこにあるなら、ぜひとも三角点にお目にかかりたい三角点ハンターな私。

茶臼岳への登山道


茶臼岳の三角点

 が、この山頂付近、とにかく大きな岩がゴロゴロなので、その影に三角点の標示が隠れてしまって見つけ難くくて…。あちこちウロウロしてしまいました。そして、無事に見つけたこちらが茶臼岳の三角点。三角点ハンターは三角点を写真に収めて満足してにっこり。

 それから、振り向くと、↓の光景が目の前に。
 シルエットのような山々と下から湧き上がってくるかのような白い雲。魅入ってしまいました。

 ひとしきり、うっとりと眼前に広がるパノラマを眺めてから、山頂へのアタック(?)を再開します。

 一際高いところにある鳥居と祠があります。



茶臼岳

 鳥居をくぐり、祠に手を合わせます。

 茶臼岳には、特に山頂を表す標示はありませんでした。おそらく、この祠が山頂なのだと思われます。ここから、茶臼岳の山の神さまが私たちを見守ってくださっているのでしょう。

茶臼岳


茶臼岳からのパノラマ

 先客はご夫婦1組。静かな山頂です。

 祠の近くにリュックを置いて休憩のおやつタイム。ロープウェイ山頂駅を出発してから山頂に到着するまで休憩していませんでした。

 目の前の岩稜と緑の山々と青空を眺めながらのおやつタイムは、何でもない菓子パンが美味しく感じられます。

茶臼岳 お釜周遊

 茶臼岳山頂から次のポイントの峰ノ茶屋跡避難小屋までは、茶臼岳のお釜を周遊して行きます。

 お釜からは噴煙が立ち昇り、風向きに寄っては硫黄臭が鼻をつきます。

 “地球は生きている”を実感。

茶臼岳 お釜周遊

 このお釜周遊がほぼ終わりの行程で、私たちの進行方向から来たご夫婦の男性から、「茶臼岳の山頂は近くですか?」と尋ねられました。この男性は顔が熟れたように真っ赤に蒸気してらっしゃって、これまでの行程がいかに大変だったか忍ばれました。そこで、つい直登するルートに加えて、今、歩いて来たばかりのお釜周遊ルートの方が距離はあるけれど楽だと申し添えてしまいました。
 少しお話しを伺うとロープウェイを使わずに、無料駐車場から登っていらしたとか。お疲れさまです。
 峰ノ茶屋跡避難小屋が見えだす頃、足元にはリンドウが群生していました。
 しばし、足を止めてリンドウの花を愛で、花越しに見える景色を堪能。

 それから、峰ノ茶屋跡避難小屋の近くにいくつかテーブルとベンチのある休憩スペースでまったり展望を楽しみながら休憩。

茶臼岳を進行方向左に
見ながらの巻き道

 そうこうするうちに、峠ノ茶屋跡避難小屋を目指して登る小学校高学年の遠足かと思われる一団の非常に楽しそうな明るい高い声が聞こえ出しました。
 もしかして進行方向が同じだったりして…。えっと、一緒に歩き出すと元気な子供たちに巻き込まれそうなので、先に出発してしまいましょう。
 と、茶臼岳を進行方向左手に見ながらの巻き道を牛ヶ首を目指して出発します。
 ←休憩場所から歩いてしばらくしてから、来た道を振り返るとこんな感じ。ほぼ平坦です。

 途中、噴煙が間近に上がるところでは、橋が掛けられていました。地熱…かな。
 進行方向に少しづつ上る道。

 進行方向の右手には、のびやかな山々が続いていて、気持ちが解放されます。歩いていてうっきうき。楽しくて仕方がありません。
 噴煙を吹き上げる直下や間近を歩くと、またまた“地球は生きている”。硫黄臭や地熱の熱さを感じます。
 そんな感慨にふけっていると、後ろから元気な子供たちの声が近づいて来るような気がします。あ、やはり、進行方向が同じ…?

 追いつかれないように、先を急ぎましょう。
 ←この道の先の開けた部分が牛ヶ首。牛ヶ首に着くまで、終始、後から賑やかな子供たちの声が聞こえていました。

 この辺りも道のすぐわきに、小さな噴出孔があって、水蒸気を上げていたり、とても興味深い場所でした。

牛ヶ首

 牛ヶ首に到着。当初の予定では、ここで昼食タイムにするつもりでした。目の前には、お弁当を食べるのに手頃なテーブルやベンチもありますし…。でも、振り向くと、子供たちの一団がどんどん迫って来ています。ここで、彼らと一緒の昼食タイムは…と、考えて先に進むことにしました。
牛ヶ首

 私たちの計画では、この牛ヶ首から南月山を往復する予定です。小学生の一団も南月山へは行かないはずですから…。

 牛ヶ首から南月山への道は、それまでの岩石ごろごろな道から、普通に緑に囲まれた登山道になりました。

 途中から牛ヶ首を振り返ると、案の定、小学生たちは牛ヶ首で休憩。

南月山方向への道


南月山方向への道

 木々の間を歩くときは、少し蒸し暑い感じもしました。

トリカブト

 牛ヶ首では、たくさんの人たちが休憩していましたけれど、南月山へ向かう人はほとんどいないようで、この後、南月山へ着くまで、後から追い越される人には会いませんでした。南月山から歩いて来た人もほんの数人。

南月山への道の途中から
茶臼岳

 この辺りまでくると、さすがに元気な子供たちの声も届かず、山は再び静寂を取り戻しました。

 紅葉シーズンでは、真っ赤な紅葉にふちどられるひょうたん池も普通に緑の中にありました。う〜ん、2週間以上、紅葉には早かったようです。

南月山への道の途中から
ひょうたん池

 日の出を過ぎた辺りでマツムシソウを発見。四阿山や湯ノ丸山ではたくさん見られたマツムシソウも茶臼岳近辺では少ないようです。
 道は笹原が見られるようになり、そこから更に少し進むとちょっと小さめの広場というか、一部だけ広くなった道というか、そういう場所に出ました↓。
 ←この辺りまでは、後を振り返ると茶臼岳が見えていました。
 この広場のような場所の周囲にたくさん咲いていたのが、←の黄色い花。

 そろそろ時間的に早く昼食タイムにしたくて仕方がありません(笑)。
 手前のピークを巻いて、奥のピークが南月山。

 南月山に近づいたら、またまた緑が少なく、石がごろごろの場所が多くなりました。
 そして、この辺りになると後を振り向いても茶臼岳が見えなくなりました。

南月山


南月山


南月山

 南月山の山頂には、山頂標示が3つ、南月山神社の祠、三角点と山頂を示すものがてんこ盛り。
 先客は男性の単独行お一人とご夫婦1組。そのうちのご夫婦は、私たちが着いて山頂の写真を撮っている間に出発されました。
南月山

 さぁ、お待ちかねの昼食タイム。

 お弁当を広げて食べ始めると、単独行の男性が更にお1人やってきて、こちらもお弁当タイムになり、単独行の男性同士でおしゃべりを始めました。モレ聞こえるところからすると、後から来た単独行の男性は地元の方で頻繁に茶臼岳にいらっしゃっているようです。

南月山 三角点


南月山 山頂広場

 やがて、先に来ていた単独行の男性が出発し、後から来た単独行の男性が携帯型のコーヒーミルで持参したコーヒー豆を挽いて、コーヒーを淹れて飲んでいらっしゃるのを見て、思わず「本格的ですね。私たちはこれ(顆粒のスティックタイプ)です。」と思わず声をかけてしまいました。
 お話しを伺うとやはり地元にお住まいの方で、茶臼岳には10日に1度くらい登られるそうで、「紅葉のシーズンはロープウェイに乗るのから大行列で、登山道は大渋滞になる」とのことでした。
 紅葉シーズンの茶臼岳、凄そうです。はずしてよかったのかも…。
 その方とは、「朝日岳は縦の鎖場と横の鎖場があるから、初心者だったら南月山でよかった」など、お話しを伺いながら、牛ヶ首に戻るまでご一緒させていただきました。茶臼岳のお話しいろいろ、ありがとうございました。

 南月山に行って、昼食を食べて、戻ってきたら、茶臼岳の山頂にはガスがかかっていました。

 牛ヶ首に戻った私たちは、→の写真の向かって右側の巻き道を進んで、ロープウェイ山頂駅を目指します。

牛ヶ首


茶臼岳 巻き道



茶臼岳 巻き道から
茶臼岳を見上げる

 巻き道を歩きながら、時折り茶臼岳の山頂を見上げてご挨拶。
 巻き道の周囲にもちらほら花が咲いていました。この花、結構、あちこちで見かけます。

茶臼岳 巻き道


 ←の道の続く先で、朝、登った登山道と合流→。そこからは、朝、登った道を下ります。石に足を不用意に乗せてグラッときそうで、登りより下りのほうが怖いです。

 この辺りには、幼児連れの親子三世代のご一家が賑やかに写真を撮っていらっしゃって、THE観光地!な雰囲気でした。

茶臼岳 巻き道から
登山道に合流

 那須ロープウェイ山頂駅に到着。ロープウェイの発車時間まで時間があったので、山頂駅でお疲れさま!のソフトクリームをいただきました。

 晴天に恵まれ、噴煙の臭いを嗅ぎ、地熱を感じ、地球の鼓動を感じた1日でした。


《参考 茶臼岳・南月山コースタイム》
 ロープウェイ山頂駅…40分…茶臼岳…30分…峰ノ茶屋跡避難小屋…25分…牛ヶ首…60分…南月山…50分…牛ヶ首…25分…ロープウェイ山頂駅

《自分の茶臼岳・南月山の記録》
 ロープウェイ山頂駅…53分…茶臼岳…41分…峰ノ茶屋跡避難小屋…25分…牛ヶ首…45分…南月山…39分…牛ヶ首…32分…ロープウェイ山頂駅

 ※参考コースタイムの1.5倍を目安に計画しました。

 ※持参品
  お弁当(おにぎり)
  水筒(湯) 500ml
  緑茶飲料500mlペットボトル 1本
  スポーツ飲料500mlペットボトル 1本
  クリームパン
  塩キャラメル
  のど飴
  バナナ

 紅葉には大分早すぎたけれど、静かな(一部、小学生の遠足に出くわしましたが)山歩きができたので、それはそれでよかったのではないかと思っています。