四阿山・根子岳

2012年8月

 山歩き1年生の修了試験を兼ねて、ちょっと頑張る山歩きの四阿山(あずまやさん)・根子岳にトライ。

四阿山登山口

 出発地の菅平牧場の駐車場で準備をしていたら、隣りに自動車が停まり、熟年ご夫婦が山歩きの装備で降りていらっしゃいました。四阿山と根子岳でどちらに向かわれるかお尋ねしたら、「四阿山」とのことで、「同じですね〜」で、私たちが先に出発しました。

 登山口までは牧場を左に見ながらの歩道歩き。登山口から登山道に入ってもしばらくは牧場と付かず離れずの距離で登って行きます。
 牧場ですので、当たり前に牛さんたちがたくさんいて、それぞれの〜んびり草を食んだり、寝そべったりしてくつろいでいます。牛さんたちのこういう姿を見ると、こちらの気持ちまでホンワカ暖かな気分になります。



菅平牧場



 菅平牧場から離れ、ちょっと横板の傷みが激しい橋を渡ると、花々の競演が始まりました。
 8月下旬のこの頃には、山では秋の花が咲き出しています。
 あまりの花の多さに喜び浮かれながら、明るい木立ちの中を歩きます。
 花を愛でながら、それなりに登山道を登ること駐車場から約80分。最初のチェックポイントの小四阿に到着。到着したものの、道標を見て、最初、そこが小四阿だとは気づけませんでした。何故なら、道標の現在地が、(小四阿)と、カッコ付きで表されていたからです。ダボス牧場(小四阿)と表記されていたら、パッと見、ダボス牧場の別名が小四阿だと思ってしまうじゃないですか〜。で、道標を良〜く見て、あれ〜???で、もしかしたらここが小四阿だったりして…?と気づいた次第です(笑)。
小四阿


四阿山

 小四阿でこれから目指す四阿山、根子岳を見ながらおやつタイム。夏の雲が湧き上がっていますけれど、夏の空で快晴。気持ちいいです。

 小四阿近辺からは、木立ちの中というよりは、低木の中、高原の中の道を行きます。

根子岳

 天気が良くて、遮る物が無くなって直射日光を浴びて暑くて、でも、足元に咲く花々に元気を貰って先に進みます。
 四阿山への道は花が多いですね☆特にこれまで見たことのないようなマツムシソウの大群に遭遇できました♪ここにもマツムシソウいっぱい☆あそこにもいっぱい♪状態(笑)。
 小四阿から何分歩いたでしょうか。後を振り向くと←な光景が広がっていました。写真中央のこんもりとして緑の深いピークが小四阿だったはずです。

 更に歩いて行くと、前方には岩がちの道が…。
 これを登って辿り着いたところが…中四阿のピークでした。

中四阿

 小四阿から中四阿まで約60分かかりました。ここで、またおやつタイム。ここでは、記念撮影をしている先客さんお2人がいらっしゃいましたが、写真を撮り終えられて程なく出発されて、私たちの貸し切り状態になりました。
 登山道を避けておやつを食べていると、次の登山者さんご夫婦到着。この方々はそのまま先に進んで行きました。

 中四阿のピークでも晴天。
 菅平牧場の駐車場で隣りに自動車を停めたご夫婦は、四阿山を目指すとおっしゃっていましたが、写真を撮りながら大分ゆっくり登っていた私たちにまだ追いついていらっしゃらないようです。

 中四阿から四阿山へ向かう途中には、→のような見るからに気持ちの良い高原もありました。



分岐

 分岐に到着。この分岐を右に進むと四阿山、左に進むと根子岳です。私たちはまず右に進路を取って四阿山を目指します。

 四阿山に向かって歩いて行くと、段々と雲が行く手に出てくるようになりました。不吉な予感。山頂手前の木段では、もうそこにガスが出ていたりして…。

四阿山(長野県側)

 四阿山の山頂はガスに覆われていて展望はありませんでした。晴れていたら、360度の大展望なのだそうですが…。途中までは快晴だったのに残念!

 四阿山山頂は、長野県と群馬県の県境のようで、山頂にはそれぞれに山頂表示がありました。

 ←が長野県側の山頂表示。→が群馬県側の山頂表示。群馬県の山頂表示は“吾妻(四阿)”になっていました。あづま(あずま)に漢字を当てるときに、吾妻にするか四阿にするか…ですね。

四阿山(群馬県側)

 ガスワンダーで景色が見られないのが残念ですが、いい時間になっていますので、ここで昼食タイム。景色が見られたら、もっとオニギリが美味しかったのかも…。
 ここで、お隣の自動車のご夫婦が山頂にやってこられました。

 景色が見られないので約35分の昼食タイムで、次の目的地の根子岳に向けて出発。先程の分岐までは、来た道を引き返します。
 分岐まで戻り、←の中央に見える根子岳を目指すと…湿って濡れた岩がちの急坂が待ち構えていました。

 ただでさえ下りが苦手な上に、この岩が濡れていて、とっても滑り易くて、とにかく慎重に慎重に気を張って下りました。
 濡れた岩がちの急坂が早く終わってくれることを祈りながら必死に黙々と下って下って、結局、ほぼずっとこの濡れた岩がちの急坂が続いていました。精神的に疲れましたし、と〜っても時間もかかりました。

 下り切って、ホッとしながら木立ちを抜けると、そこには風に踊る草が煌めく草原と、山頂へと伸びる道がくっきりと示された明るい空間が広がっていました。

 木立ちに視線を遮られ、足元ばかり気にして降りていて、気持ちが落ち切っていた私の心は、一瞬にして舞い上がってテンションアップ♪

根子岳


根子岳への道

 四阿山と根子岳を縦走しないと見る事のできない大パノラマに心が浮きたち、「縦走してよかったね〜♪」。

 本当にゲンキンです(爆)。

 でも、それだけステキな草原だったのです☆

振り返って四阿山
 (自称)足取り軽く、前に見えるピークが山頂かな〜と、→の景色を右手に見ながら登って行くと、そこはピークではなく、またその先に左下の写真のピークが見えて…。
 私的には、足取り軽くのつもりでも、疲れが出ているのか、ここで何人の登山者さんたちにお先に行っていただいたことか…。

 →の山々は奥に向かって6重くらいに山が重なっていました。うっとり。
 今度こそ!と辿り着いたピークから見えたのは、↓の岩を通り抜けた先にあるピーク。
 四阿山から根子岳山頂への道はフェイク多すぎ…。
 何度ぬか喜びさせられたことか…。

 右の写真の隙間を通り抜けますが、岩の足元には、右のような可憐な花もありました。

根子岳

 そして、ようやくピークの上に何かあるところに来ました。あそこが根子岳山頂に違いありません!

 着いて見ると、お社が建っていますが、山頂表示は、私の記憶ではありませんでした。

根子岳

 大分、見え難いですけれど、山座標示の中央の根子岳を示す標示は“猫岳”になっていました。尾根伝いに子根子岳もあるので、そこは子猫岳の方が可愛いなぁと思ってしまいました。

 陽射しを避けて日影を求めてお社の後ろで休憩して、またまたまたおやつタイム。四阿山では展望が見られなかった分、晴天の根子岳でパノラマを楽しみます。
 尾根伝いに歩ける山なのに、山頂の天気が全然違いました。
 →な下山路を花を眺めながら進みます。石ゴロゴロですけど、四阿山の下りよりも歩き易いです。
 ←しばらく歩いて根子岳を振り返ると青空が広がっていました。
 下山路の右手を見ると→高原から続く山々が絵のような風景です。

 気持ちよく歩いていると、元気な女子たちの声が聞こえてきました。
 合宿に来ている女子高生の部活の一環でしょうか、10数人の体育会系の女子高生が元気一杯「こんにちは〜↑」と口々に挨拶して、足取り軽く登って行きました。

 それから10分くらいしてから、熟んだような顔をした男子高生のやはり10数人のグループのうちの何人かがボソボソと「こんにちは↓」と疲れきった顔と声で言って、重い足取りで通り過ぎました。
 え〜っと、このタイミングですれ違うのですから、同じ高校で同じ部活の男子部と女子部だと思うのですけど…。
 この元気の違いは一体なんでしょう。
 いまどきの高校生は、女子の方が元気なのでしょうか。ガンバレ男子諸君!ファイト!!

 自分も下山までファイト!
 私たちが行った時期は、花の百名山と言われている根子岳よりも、私的には四阿山の方が花が多かったように思います。

 大分下って、もう一息!のところに新しくあずま屋とベンチが作られていました。登山道も整備中。

 ようやく牛の姿も見え出し、菅平牧場まで戻って来ました。
 「アイス 牛乳 アリマス」の看板に、戻ったら、牛乳飲むぞ〜!ソフトクリーム食べるぞ〜!とラストスパート。

 出発してから8時間15分後、無事に駐車場に到着。人間、8時間トイレに行かなくても生きていけます。
 菅平牧場の売店で冷たい牛乳とバニラソフトクリームとブルーベリーソフトクリーム。おいしい。至福のひととき。

 計画よりも時間がかかってしまいましたけれど、歩ききれて満足です。


《参考 四阿山・根子岳コースタイム》
 菅平牧場…70分…小四阿…40分…中四阿…60分…四阿山…40分…大スキマ…60分…根子岳…80分…菅平牧場

《自分の四阿山・根子岳の記録》
 菅平牧場…81分…小四阿…60分…中四阿…60分…四阿山…70分…大スキマ…53分…根子岳…83分…菅平牧場

 ※参考コースタイムの1.5倍を目安に計画しました。

 ※持参品
  お弁当(おにぎり)
  水筒(湯) 500ml
  緑茶飲料500mlペットボトル 1本
  ビタミン飲料500mlペットボトル 1本
  スポーツ飲料500mlペットボトル 1本
  クリームパン
  塩キャラメル
  のど飴
  バナナ

 コースタイムよりは大分時間がかかってしまったけれど、歩ききれたことに自信が持てました。