日和田山・物見山

2011年9月

 9月にどこか山頂を目指した山登りがしたい!山に登るだけではなく季節のお花も見たい!

 そう考えていろいろ調べたら、関東有数の曼珠沙華(一般的には彼岸花)の里・巾着田のすぐ近くの山である日和田山が山の初心者にはよさそうなコースだったので、人生初の山頂を目指す山登りの山は日和田山(ひわださん)に決定しました。

巾着田・日和田山への道標

 9時少し過ぎ、西武池袋線高麗(こま)駅から、巾着田を目指してスタート!

 地図を用意してありますが、道中の至る所に道標があるので、地図を広げなくとも迷わず歩けます。
 巾着田へ向かう途中の道にも曼珠沙華が咲いています。自生しているのと植えたのと半分半分な感じでしょうか。
 巾着田までの道のほとんどは、巾着田目当ての観光客さんと日和田山登山の登山者が一体になって歩いています。私たちと同じく、巾着田を少し見てから、日和田山に向かう方も結構いらっしゃるように見えました。

巾着田への途中の道

 途中から川沿いの道に入り、ほぼ満開の曼珠沙華の横を歩きます。

 巾着田の入場には入場料200円が必要で、巾着田の中に入ってしまったら、ごゆっくり鑑賞してしまうのは目に見えています。そうすると、メインイベントの日和田山登山の時間がオセオセになってしまうので、入口のところまでで、私の曼珠沙華見物は終了。入口付近にもたくさんの曼珠沙華が咲いていて目を楽しませてくれているのでOKです(笑)
 入口の近くにの駐車場には大型観光バスが3台も停まっていました。THE観光地!なのですね〜。

巾着田の由来・紹介看板


巾着田の曼珠沙華


巾着田入口付近


巾着田から望む日和田山


日和田山山麓にて

 巾着田の入口付近で川沿いから道路に上がります。コスモスの花畑越しに見える山は、これから登る日和田山のようです。方向から勝手にそう思い込んでいますが…。
 巾着田の管理事務所でトイレをお借りしてから、日和田山登山口に向かい、約10分て登山口に到着。

 9時50分、生まれて初めての山頂を目指す登山の始まりです。



 登山口近くには、トイレもありました。使っていないので、どういうトイレかは不明。

 ←の鳥居をくぐるとすぐに男坂と女坂の分岐があります。→
 男坂はどちらかというと岩場、女坂は普通の上り坂のようなので、当然、女坂を行きます。

男坂と女坂の分岐

 分岐を女坂に道をとって間もなく、20人くらいのグループが休憩を終え、出発するところに出くわしました。このグループの後をずっと歩くか、追い抜くか、ゆっくり歩くつもりだからグループのうしろをのんびり歩くのもいいかも…と、考えながら10mほどうしろをついて歩いて、グループのあまりの遅さに追い抜くことにしました。だって、グループの中には、歩くどころか立ち止まっておしゃべりしてる方々もいらっしゃったので〜。この判断が後々、吉と出るか凶と出るか。
 日和田山への登山路は、基本的に木洩れ日のもれる杉木立ちの道。木洩れ日の道、だ〜い好き♪

 心の中で、「ゆっくりでいいから。あせらなくていいから。」を繰り返しているのに、次第に呼吸が荒くなってゼーゼー、ハーハー。
 周囲を歩く方々の中に、こんなに荒い呼吸で喘ぎながら登っている人はいません。(泣)
 自分の持久力、持続力、体力、脚力、スピードのなさを実感。どうしたら、持久力を付けられるのかなぁなどと、苦しい息を弾ませながらツラツラと考えながら登っていました。

日和田山への登山路


金刀比羅神社の鳥居


金刀比羅神社の鳥居と景色

 そうこうするうちに、ちょっとした岩場に出ました。ここは木立が切れて、超見晴らしがよく、先程、曼珠沙華を見た巾着田を眼下に見下ろせます。
 登山者のほとんどは、ここで足を止めて写真撮影。もう少しゆっくり記念撮影したかったけれど、グループが到着したので、先を急ぐことにしました。

金刀比羅神社

 鳥居の奥には金刀比羅神社。

 う〜む〜。初心者レベルのコースにこんな岩場があるとは思いませんでした。それとも、これは岩場のうちには、はいらないのでしょうか…。

 →の道標が出現した2分後に…。

日和田山への道標

 日和田山山頂の宝篋印塔(ほうきょういんとう)が見えてきました。

 あと少し!

 そして、10時27分、ついに日和田山山頂に到着。

 生まれて初めて山頂を目指して歩き出し、山頂に立つことができました!

 日和田山、標高305m。標高300m級の低山でも、気持ちは高い山を登るのと一緒です。おめでとうございます!


日和田山山頂
305m


日和田山山頂からの眺め

 山頂からは、日高市の街並みが見渡せます。標高が低い分、建物とかがよく判るのでリアルな風景。

 巾着田から仰ぎ見ていた山の頂に、自分の足で登って来たのですね〜。何だか不思議な感じ。

 物見山山頂でおやつを食べながら、山頂からの景色を楽しもうと思っていたら、途中で追い越したグループの皆さんが山頂へ到着。
 あっと言う間に、日和田山山頂が大賑わい。おやつはあとにして10時30分、出発することにしました。何だか、先程からこのパターン。
 日和田山から高指山(たかさすやま)へは尾根道の縦走になります。

 初登山の次は、いきなり初縦走まで経験です。一気に経験値が跳ね上がります。(笑)

 日和田山から高指山への尾根道も木洩れ日の杉木立ちです。どうやら、日和田山から高指山、物見山への縦走路は基本的に杉木立ちに覆われているようです。 

日和田山から高指山への道


高指山山頂のNTT無線中継所
330m

 305mの日和田山から330mの高指山への縦走。

 心の中で、「ゆっくり…(以下、省略)」を繰り返しながら、歩いても息が上がります。尾根道だから、多少、アップダウンがあるにしろ、登りよりも楽なはずなのに何故。

 10時52分、高指山に到着。山頂はNTT無線中継所の鉄塔が建っていて、立ち入り禁止。無線中継所自体は、何年か前に撤去されたそうです。
 道脇にちょっとした腰を掛けられる場所があったので、そこに腰掛けておやつのバナナ。ちょっと元気が出た。(笑)
 おやつを食べているところをミニチュアダックスフンド連れの熟年の女性が目の前を颯爽と通り過ぎていきました。全然息も切れていないし、すご〜い。犬も女性の足元を離れずにちょこちょこついて行ってます。お利口さん。高指山で休憩していた皆さんから、「可愛い〜♪」の声があがりました。
 11時、高指山出発。高指山から物見山への道の出だしは舗装された道。途中、駒高(こまだか)の集落を通り、東屋、トイレ、売店、自動販売機(普通の価格設定)などもありました。トイレは使用していないのでトイレの様子は不明。

 →の道標が出てきたところから、再び山道に入ります。

 高指山から物見山への道は、ほとんど息も切れずに普通に歩けるようになりました。何だか嬉しい☆

高指山から物見山への道標


神社

 山道に入って間もなく、神社がありました。

 →の写真向かって右の道を行くと物見山山頂、左の道を行くと物見山山頂を通らずにその先の北向地蔵に行きます。私は、右の物見山山頂への道を進みます。

物見山への道標


物見山山頂
375m

 11時30分、物見山山頂到着。本日のコース最後の山頂です。

 物見山というくらいなので、眺めがいいと思っていたら、木が育ちすぎてしまったようで、視界が大分遮られて、ほとんど物見えない山。(笑)
 山頂には、ベンチがたくさんあるので、ここで昼食タイム。

 ベンチに座ってオニギリをいただきます。山で食べるオニギリ、おいし〜い!

 ときどき吹く風は、涼しく心地よい風だったり、熱風だったり。風が通り過ぎる径路によって涼しかったり熱かったりするようです。

 12時、昼食を終え、山頂近くにある一等三角点へ立ち寄ります。
 一等三角点は、測量で重要な地点。埼玉県には11か所しかないと薀蓄を語っているおじさんが山頂にいました。

 一等三角点を見て、物見山山頂に戻ると例の日和田山に登るときに追い越したグループが山頂で昼食を摂っていました。一等三角点を見に行っていたたった5分で、全てのベンチが埋め尽くされ、それでも足りずにシートを広げてお弁当を食べる皆さんも…。
 これは、やはり、あのときに追い抜いていてよかった…のでしょうね。

 12時5分、物見山山頂出発。

一等三角点


北向地蔵への道標

 物見山山頂から北向地蔵への道へ出るときに、またちょっとした岩場がありました。思わず手を使ってしまいました。

 そういう大変な道は、通るのに精一杯で写真を撮っている余裕がないので、写真はありません。(苦笑)

 物見山山頂から北向地蔵への道へ入った途端、前を行く人も後から来る人もいなくなりました。

物見山から北向地蔵への道

 この後、鎌北湖へ下山するまでで、私たちを追い越して行ったのはたった1人。物見山まで、あんなにいっぱいいた登山者さんたちは、一体どこへ向かって下山したのでしょう?
 すれ違う人も滅多におらず、前を行く人も後ろから来る人もいなくなり、完全に自分のペースで歩けるようになると、全く息が弾まなくなりました。

 この理由、帰宅後に判明しました。判明した理由はあとで。

ハート型の落ち葉


北向地蔵への道


北向地蔵

 12時50分、北向地蔵に到着。

 ここで再びのおやつタイム。今回のおやつはゆで卵。ゆで卵は行動食なのかな。まぁ、取りあえず、おやつです。

 13時5分、今回は鎌北湖に向かって下山します。

北向地蔵から鎌北湖への道標

 鎌北湖への道は、それまでの杉木立ちの道から、だんだんと雑木林っぽい感じに変わっていきました。予想以上に、どんどん下りました。

 13時45分、鎌北湖畔にある鎌北湖レイクビューに到着。ここは立ち寄り湯も使えますが、今回、私たちは、施設前の自動販売機(普通の価格設定)でオレンジジュースを買って飲んだだけで、利用しませんでした。

鎌北湖への道


鎌北湖

 鎌北湖でジュースを飲み、湖畔の駐車場にあるトイレ(公衆トイレとしては普通に利用できました)を使用して、14時に出発。

 鎌北湖からは、JRの毛呂駅、東武越生線の東毛呂駅、武州長瀬駅の3駅に、それぞれ、ゆっくり歩いても1時間くらいあれば着けるはず…と歩きだしたのですが、結局、どこをどう歩いたのか、1時間30分かかって武州長瀬駅に着きました。
 下山してから、駅に向かう1時間30分が少し余分な徒歩の時間になってしまったかな〜。

《参考 日和田山・物見山コースタイム:巾着田公式HPより》
 高麗駅(標高108m)…10分…巾着田…10分…日和田山登山口…40分…日和田山(305m)…30分…高指山(330m)…30分…物見山(375m)…35分…北向地蔵…40分…鎌北湖

《自分の日和田山・物見山の記録》
 高麗駅(標高108m)…27分…巾着田…10分…日和田山登山口…37分…日和田山(305m)…22分…高指山(330m/休憩8分)…30分…物見山(375m/昼食30分)…45分…北向地蔵(休憩15分)…40分…鎌北湖

 ※参考コースタイムの1.5倍を目安に計画しました。

 ※持参品
  緑茶500mlペットボトル 1本
  紅茶500mlペットボトル 1本
  塩キャラメル
  のど飴
  バナナ

 ゼイゼイと息を切らせながら登った日和田山は、コースタイムより若干早いペース、日和田山から高指山に至っては30分のところを22分で歩いたのですから、息が弾むはずです。逆に、自分でもさほど息があがらなかったと思った高指山から物見山はコースタイムどおり、マイペースで歩いた〜と感じていた物見山から北向地蔵はコースタイムの約1.3倍の時間をかけていました。タイムと呼吸の乱れがストレートに直結していてビックリ。
 日和田山登山口から高指山までは、自分で「ゆっくり」と思いながら歩いていたので、ゆっくりと歩いていると思い込んでしまっていて、反対に回りのペースに流されてしまっていたようです。

 そのへんの、ペース配分や持久力など、課題を見つけることができてよかったと思います。とりあえず、山道を4時間、歩ききることもできましたし〜♪

 また、天候にも恵まれ、初登頂、初縦走の感激を味わえ、息があがったところもありましが、楽しい山行でした。次はどこへ行こうかな〜☆