クロアチア・スロヴェニア旅行記
2010年6月

トロギール → スプリト → ドブロブニク


朝食

 まだ時差ボケが続いています。5時に起床、スーツケースのパッキングをして、6時から開いている朝食のレストランへ。

 6時から6時35分の朝食は、食べ物の品数が少し…寂しい。ヨーグルトがあるけど…。
 朝食後、部屋へ戻らずに6時45分から朝の散歩に直行。

 真っ直ぐにホテルのプライベートビーチへ。早朝だから誰もいな〜い!と思ったら、泳いでいる方が若干1名様いらっしゃいました。もう海水浴ですかぁ!早くからビーチを満喫してらっしゃる。

 ま、まさかドライバーさんも泳いでらっしゃらないでしょうね。辺りを見回してしまいました。(笑)

ホテル・メデナの
プライベートビーチ


ホテル・メデナの
プライベートビーチ

 その後、もうお一方、泳ぐためにビーチに出てきた方とお逢いしつつ、ビーチの散歩を続けます。水が透き通っていて綺麗♪

 波打ち際は少し歩き辛いけれど、蒼い海に引き寄せられるように歩いてしまいます。そういえば、ここも海独特の磯の香は感じませんでした。

 早朝から、漁船や大型客船が行き交っています。あの大型客船の乗客とトロギールやスプリトの観光で一緒になったら…大混雑になりそう、と要らぬ心配をしてしまいました。
 
 ビーチの散歩を楽しんだら、ビーチと宿泊棟の間に広がる松林の中の散策です。ここでは、ジョギングをしてらっしゃる方が1人いました。この方、ジョギングが終わってから、松林内で筋トレを始めたので、思わず、えむちゃんと顔を見合わせてしまいました。目が点です。朝から、アクティブに運動する方はいらっしゃるものですね。

 そろそろ暑くなってきましたから、散歩もこのへんにして部屋に戻りましょう。

ビーチと宿泊棟の間の松林


ホテル・メデナ

 部屋に戻る前にホテルの全景の写真撮影。
 ←写っているのと同じ棟が右側にもある巨大なリゾートホテルで、全景は入りませんでした。

 7時45分に部屋に戻り、スーツケースを出してから休憩。相変わらず、散歩をするだけで汗びっしょり。今日も暑くなりそうです。

 8時45分にホテルを出発。
 ドライバーさんは、昨夜はビーチに出たけれど泳がなかったそうです。
 今日のトロギールの駐車場は、昨日の駐車場とは別の場所。もう大型観光バスが何台も止まっています。
 ここで女性現地ガイドさんと合流して、9時5分からトロギール市内観光に向います。

北門


トロギール


聖イヴァン・ウルスィニ像


聖ロヴロ大聖堂


聖ロヴロ大聖堂 正面入口

 昨日通った橋を渡って北門へ。北門で聖イヴァン・ウルスィニさんに朝のご挨拶をしてから旧市街に。

 トロギール最大の見所である聖ロヴロ大聖堂前のイヴァナ・パヴァオ広場に陣取って広場の3方にある名所旧跡を見渡します。

 聖ロヴロ大聖堂は3世紀に殉教した聖ローレンスに捧げられた大聖堂で、13世紀から15世紀にかけて建築され、17世紀に現在の姿になったそうです。
 そのため、鐘楼の1階は15世紀始めに修復されたゴシック様式、2階は15世紀半ばのヴェネツィアン・ゴシック様式、3階は17世紀始めの後期ルネサンス様式と異なった様式となっています。
 アダムとイヴィの像が両端に彫られている大聖堂の正面入口の彫刻は、13世紀に造られたものでクロアチアの中世美術の傑作で、聖書の物語が彫られているそうです。
 門の入口にアダムとイヴの像が彫刻されているのは、シベニクの聖ヤコブ大聖堂と同じですね。

 アダムとイヴに挨拶をして、いよいよ大聖堂に入場。

 まずは主祭壇と聖歌隊席から見学。
 

聖ロヴロ大聖堂 正面入口
イヴの像



聖ロヴロ大聖堂 正面入口
アダムの像


右から主祭壇、聖歌隊席、説教壇


聖歌隊席


説教壇の柱頭

 聖歌隊席は15世紀に、説教壇は13世紀に造られたもので、いずれも精緻な彫刻が見事でした。特に、聖歌隊席はこの地方のゴシック建築の傑作の1つに数えられているとか。

 主祭壇は13世紀に造られたもので4本の柱に支えられた台の上に8角形の天蓋が置かれています。

聖イヴァン礼拝堂


聖イヴァン礼拝堂の天井から
聖イヴァンの像
 聖イヴァン礼拝堂はクロアチアを代表する初期ルネサンスの傑作で、聖イヴァンの石棺を12使徒が取り囲んでいます。

 そして聖イヴァン礼拝堂の天井にも彫刻が…。地球でしょうか丸い物体を持つ聖イヴァンさま。何故に天井から?お茶目な聖人さまです。
 大聖堂全体がたくさんの彫刻に囲まれていて、たっぷり時間を取ってあちこち見てはうっとりしたい、見応えのある大聖堂です。

 大聖堂をぐるっと一回りしたら、次は市庁舎の見学です。こちらの市庁舎は現在も市庁舎として使用されているので中庭のみ見学できます。
 市庁舎は13世紀末から14世紀の建築。中庭から上がれる市庁舎のゴシック様式の階段を上った内部にある部屋で、結婚の受付をしてくれるそうです。最近のクロアチアでは、教会で結婚式を挙げずに、市役所への届を出すだけのカップルも多いということです。

 中庭にある井戸もゴシック様式で当時の姿のまま残っています。どのくらいの深さがあるのでしょう?海岸が近いのに真水なのでしょうか?

市庁舎
(鐘楼より撮影)

市庁舎
(中庭)



市庁舎の階段
(中庭)


市庁舎の井戸
(中庭)



時計塔とロッジア
(鐘楼より撮影)

 市庁舎を出てから、市庁舎を背にして左側の建物である時計塔見学。

 イヴァナ・パヴァオ広場を挟んで大聖堂の反対側に建っている時計塔は、塔の下部の聖セバスチャン教会は15世紀に建てられてもので、塔の上にある鐘は今もトロギールの街に時を告げています。

 時計塔の横から突き出した屋根付きのスペースはアドリア海沿岸の街独特のもので、かつては集会所や裁判の場所として使われていたそうです。
 ロッジアは現在も公共の場所なので出入り自由です。

 ロッジア内には、→の2点の彫刻があります。
 裁判時には、右側の彫刻の前に裁判官が立ち、罪状を述べて市民が有罪か無罪かを決したそうです。
 

ロッジア内の彫刻
王様の騎馬像
(ロッジア入口正面)



ロッジア内の彫刻
裁判時の裁判官席
(ロッジアの時計塔側)


旧市街にて

 イヴァナ・パヴァオ広場に面したトロギールの有名観光名所の見学が終わったら、旧市街をぶらぶらお散歩。どちらに向かっているのか見当も付きません。

 ガイドさんに着いて歩いていると、街角に生活臭のある何とも風情のある家が出現したので、思わず1枚。

南門
 ちょっと遠回りして旧市街を散策して歩き、辿り着いたのは南門。南門を通りぬけ、旧市街から城壁外の海岸線の通りであるオバラ・バナ・ベリスラヴィチャ通りに出ます。

オバラ・バナ・ベリスラヴィチャ通り


オバラ・バナ・ベリスラヴィチャ通り

 ↑の左の写真が南門を出て、南門に向かって左側、右の写真が南門に向かって右側です。

 アドリア海の海風を心地よいと思う前に、直射日光が痛くて暑い〜という印象が先にきました。
 この通り沿いの南門に向かって左側の辺りに学校があり、子供たちの元気な姿と声があります。

 学校の脇を通り抜けて旧市街に戻り、再び大聖堂を目指している途中にドミニコ会修道院の前を通りかかりました。
 聖人さまの彫刻の枠の三角形の頂点が無いのは、壊れたのではなく、もともとこういうデザインなのだそうです。

ドミニコ会修道院


ドミニコ会修道院

 ドミニコ会修道院から更に旧市街の迷路のような道を、右、左に曲がり、自力で大聖堂に向かうなら、通らないであろう道筋を通ります。


 そんな迷宮に佇む路地。路地の石畳も歩きこまれ磨きこまれてぴかぴかのつるつる。
 きっと地元の方が集うのであろうカフェなど、路地の奥には雰囲気のいい空間が広がっています。こういう路地のカフェでお茶したい願望とっても大なのですけれど…、フリータイムで自力では絶対に辿り着けないと確信を持って言えます。哀しい。
 大聖堂の前で9時55分に解散。10時35分に自力でバスのところへ戻るまで、フリータイムになります。
 私たちのフリータイムの計画は、聖ロヴロ大聖堂の鐘楼に上ることなので、早速、大聖堂入口で、登塔料20Kn(約400円)をお支払い。鐘楼の上り口には、“鐘楼に上るのは自己責任”という注意書きがありました。
 これは…かなり大変だということ?

鐘楼の上り口の注意書き


鐘楼の階段を上から

 階段は上り下りのどちらかが立ち止まって、片方をやりすごさないとすれ違うことができません。

鐘楼より時計塔

 やはり注意書きを張り出すだけあって、階段は狭くて急で上り辛く、特に最後の10段くらいは、階段というより梯子なので、上る場合は急な階段を覚悟して上ってください。

 苦労して上った甲斐があり、鐘楼からのトロギールの眺望は絶景♪
 息を切らしながら、えむちゃんと「上ってよかった☆」と喜び合います。

鐘楼の鐘


鐘楼より市庁舎


鐘楼よりトロギール旧市街

 ←のように鐘楼には柱がたくさんあるので、その柱の間から旧市街の写真を激写。オレンジ色の屋根と白い壁と青い空と海が、長閑なひとときを醸し出してくれます。
 もう1度、大聖堂内を見たかったので、私たちとしてはあまりゆっくりせずに鐘楼から降りました。
 鐘楼から降りてからもう1度大聖堂内へ。宝物室の入口を探したけれど、それらしき場所の扉は閉まっていて中に入れませんでした。閉まっていて入れないなら仕方がないと諦めて集合場所であるバスに向います。
 途中、絵はがき3Kn(約60円)と日本への切手6.2Kn(約124円/1枚分)を4枚分(24.8Kn(約496円))を買ったりしながら、バスに10時30分に戻るとまだ何人かトイレへ行ってらっしゃる方がいらしたので、私も北門を出たところにある公共トイレ5Kn(約100円/高い!)を使うことにして一旦、バスを離れます。

 今度こそバスに戻って、お決まりの「ワンウォーター、プリーズ」でドライバーさんからお水を購入。きっちり水分補給をしつつ、バスは10時42分にトロギールの駐車場を出発してスプリトへ向います。

鐘楼よりトロギール旧市街


昼食のレストラン

 11時30分にバスはスプリト旧市街のすぐ近くの昼食のレストラン前に到着。

 今日の昼食はレストランの店内です。レモネード15Kn(約300円)には1人分なのに何故かストローが2本。これって一体?パシュティツィアーダの味自体はよかったけれど、2枚の牛肉のうち1枚は文字通りナイフの“刃が立たない”ので1枚はパス。(笑) ティラミスは、フ〜ンって感じかな。

レモネード



チーズサラダ



パシュティツィアーダ
(ダルマチア風
ビーフシチュー)

ティラミス


 レストランの同じ部屋にH航空のツアー客9名が来て席に着いた途端、超にぎやかになりました。人数は私たちの方が多いのに。ちなみに、彼らは前菜はダルマチア風ハムでメインはイカだった模様。って、何をチェックしているのかな〜。いえ〜、チェックしていたのは私だけではなく、私たちのツアーのほぼ全員が興味津々だったのです。(笑)
 12時35分に昼食を終え、レストランで合流した女性現地ガイドさんと、暑い盛りの時間にプロムナードを歩いてディオクレティアヌス宮殿まで5分くらい歩きます。「木陰を歩きましょう」と現地ガイドさんは言ったらしいけれど、ほとんど木陰を歩いていませんでした。(苦笑)。

 アドリア海の陽光に照らされて、暑い〜。

 12時40分にディオクレティアヌス宮殿に入ってスプリト市内観光スタート。

スプリトの海岸線

ディオクレティアヌス宮殿 青銅の門

 ←の宮殿南側の青銅の門から入り、階段を降りたところにある宮殿の見学です。
 青銅の門を入ると外界とはまるで別世界のように、空気がヒンヤリと冷たくて気持ちいい。ツアーメンバーさんと声を揃えて、「涼しい♪」。宮殿の地下は涼しくて天国で、このままずっといたいな〜などと考えてしまいました。(笑)

 そんな私の思いとは裏腹に現地ガイドさんは先に進んで宮殿の説明。お仕事を遂行しています。
 ディオクレティアヌス宮殿の建設当時はこの宮殿は海に面していて、私たちが先ほど通って来たプロムナードも当時は海であり、青銅の門は海に面した門だったそうです。
 埋め立てしたのか、自然に陸地が広がったのか、1700年の時の流れの中のことです。

 ローマ皇帝だったディオクレティアヌスが引退後に住む宮殿として建築され、ローマ帝国衰退に伴って廃墟化していったところを、7世紀に宮殿北方の都市サロナの街を追われた住民の一部が、宮殿の廃墟に住みついて、宮殿の壁や建物を利用してそれぞれの家を建て、現在のスプリトの姿になっていったそうです。

ディオクレティアヌス宮殿
建設当時のスプリトの街の絵地図


宮殿の地下

古代ローマのコイン
 宮殿の地下は、地上部分と同じ構造だったそうで、今はもう昔の原型を留めていない地上部分の様子を宮殿の地下の部屋の構造から思い描けるそうです。
 中世は、地下は倉庫として使用されていたようです。
 皇帝の椅子を置いて皇帝の居室を再現した部屋や、コインやディオクレティアヌス帝の胸像などがあり、スプリトの歴史を紹介しています。
 青銅の門から宮殿の中心に位置する中庭であるペリスティルまでの地下通路はお土産物屋さんが軒を連ねています。

 離れがたいほどに涼しくて快適な地下とも別れを告げて、宮殿の地上部分の見学のために階段を上ります。

 出たところがペリスティル。ここで細い路地を通って大聖堂裏手のかつての宮殿の厨房だった遺跡から大聖堂の鐘楼を眺めます。

宮殿の地下


スプリトの大聖堂と鐘楼

 大聖堂は、ディオクレティアヌス帝の霊廟として建築されましたが、後にキリスト教の教会として使用されるようになったそうです。安置されていた皇帝の遺体は行方不明だそうです。

 ディオクレティアヌス帝は、最もキリスト教徒を迫害した皇帝の1人で、キリスト教の弾圧で教徒から憎まれ、皇帝の肖像などはことごとく破壊され、ほとんど残っていないそうです。

 ←のガラスの入った建物は、現在、市立博物館として使用されているそうです。
 ペリスティルに戻る途中の前庭で、男性のアカペラ合唱隊であるクラパがそのハーモニーを披露してくれました。1曲目は4人で歌い、曲のラスト近辺でどこからか2人が駆けつけて、2曲目は6人での合唱となりました。
 気に入ったので、CD1枚15EUR(約1,800円)を購入しました。
 前庭はかつては皇帝の私邸の玄関で、現在は天井に穴が開いています。音響がよく、クラパが1曲目を歌いだしたら4、5歳くらいの男の子が駆けて来て、目を真ん丸に見開いて口をぽっかり大きく開けて驚いたようにクラパを見つめていたのが記憶に残っています。

クラパ


ペリスティルの大聖堂側

 前庭を出るとそこはペリスティル。観光客が思い思いの場所で寛いでいます。

 これで、大聖堂を見るのかな〜と思っていたら、細い路地を入って洗礼室へ。現地ガイドさんが“ジュピター神殿”と言っていたのは、建築当時にジュピター神殿として造られたからなのでしょう。

洗礼室

 神殿前にスフィンクスが鎮座しているのが可愛い。

ペリスティル

 ペリスティルに戻ります。

 正面の建物がクラパがいた前庭、向かって左側が大聖堂、右側はカフェなどの建物です。

 今度こそ大聖堂と期待していたのに、また大聖堂は横を素通りして北上しだしたら、ペリスティルから10歩くらい北に行ったチョコレート屋さんが味見のチョコのかけらをふるまっていたのにひっかかりました。「暑いから冷房の効いた店内で少し涼みましょう」という添乗員さんの言葉にツアーメンバー全員が店内に入ってチョコを味見をさせていただき、チョコレート屋さんの店内見学とチョコの説明を少しだけ受けてから、店を出ました。
 チョコレート屋さん、味見だけして何も買わずにすみません。何せこの暑さなので、この時点でチョコを買ったら、原型を留めないくらい溶けるのは誰の目にも明らかですから〜。(笑)

 チョコレート屋さんの近くの右手に、遺跡をそのまま内装の一部に取り入れた銀行がありました。観光客に見せるためか、ガラス張りで通りからよく見えるようになっています。見た結果、ツアーメンバーさんと「動き辛そう」で意見が一致しました。

 更に北上すると、通りの左手に“貸家”の表示の出ている家がありました。現地ガイドさんによると「家賃が高すぎて、何年もず〜〜〜っと空いています」ということでした。世界遺産の中のメインストリート沿いですから、かなりお高いのでしょうね。
 北の金の門は2重の門。残念ながら工事中でした。
 この金の門を通り抜け、ディオクレティアヌス宮殿から出ると目の前にグルグール司教さまの像が、でで〜んと存在感を示しています。

グルグールの像

 このグルグールさまの大きさは予想外。
 グルグール像の左足の親指に触れると幸運が訪れるそうなので、しっかりなでて記念撮影までしました♪
左足の親指は皆になでられてピカピカ。

グルグールの像の左足


ナロドニ広場

 ツアーメンバー全員とグルグールさまの記念撮影終了後、城壁に沿ってぶらぶら歩いて、ディオクレティアヌス宮殿の西側のナロドニ広場に到着。
 ナロドニ広場は旧市街の中心で、ヴェネツィア支配時代には市庁舎が置かれた場所だそうです。
 今の広場の周囲の建物には、様々なお店やカフェが入っていて、とても賑やいでいます。

鉄の門

 広場の東側には、ディオクレティアヌス宮殿に入る鉄の門があります。鉄の門の脇の時計塔はロマネスク様式だそうで、ゴシックの鐘楼とルネサンスの時計を備えている…って、どんな様式でもありな建物です。(笑)

ブラチェ・ラディッチ広場

 ナロドニ広場からさらに城壁沿いに南に向かうとブラチェ・ラディッチ広場に出ました。この広場ではかつて果物市が開かれていたそうです。

 広場の北側に立つ15世紀の詩人でクロアチア文字の父と呼ばれるマルコ・マルリッチの像は、グルグールの像とともに、20世紀の彫刻家イヴァン・メシュトロヴィッチの作品です。
 プラチェ・ラディッチ広場から更に南に行くとプロムナードに出ます。プロムナードを歩いて再び青銅の門の前まで行き、そこで集合場所と時間を決めてフリータイムになりました。
 フリータイムは13時35分から14時40分までの1時間5分。

 私たちがフリータイムになって真っ先に向かう先、それは大聖堂です。やはり大聖堂の内部見学は必須でしょう。
 大聖堂の入場は無料。入るときに、入口にいる係員のおにいさんから、「ノーフォト、ノービデオ」としっかり注意をされました。

プロムナード

 大聖堂では、大聖堂の奥の階段を上がって2階にある宝物室の見学。10Kn(約200円)。
 宝物室は、1部屋でその中の陳列棚は銀器が溢れんばかりにいっぱいで、入った途端にビックリしてしました。聖人さまの聖遺物の容器も銀製でした。宝物室も写真・ビデオ撮影不可です。

大聖堂の鐘楼の階段

 宝物室の次に大聖堂内の祭壇や説教壇の見学。
 キリスト教徒を弾圧し、教徒に憎まれ、死後にその肖像がほとんど破壊されて残っていないディオクレティアヌス帝の破壊を免れた貴重レリーフが大聖堂の丸天井にあるということで、見つけようと試みました。でも、残念ながら、私たちではどれだか???
 そこで、先ほど「ノーフォト、ノービデオ」と言った係員のおにいさんに「ディオクレティアヌス帝のレリーフはどれですか?」と聞いてその場所を教えていただきました。おにいさんは「あれがディオクレティアヌス帝の奥さん」とディオクレティアヌス帝だけでなく奥さんのレリーフまで親切に教えてくれました。おにいさん、ありがとうございます。
 さて、フリータイム午後の部のメインイベント、鐘楼に上ります。鐘楼の登塔料は15Kn(約300円)。階段自体は、午前中に登ったトロギールの聖ロヴロ大聖堂の鐘楼よりも遥かに登り易いものでした。

鐘楼より南西側の景色


鐘楼より西側の景色

 スプリトは、トロギールよりも遥かに大都市なのが見てとれます。

鐘楼より南側の景色

 鐘楼からスプリトの街を見下ろすと、オレンジ色の屋根と白い壁の家々が密集しています。元々はローマ皇帝の宮殿として建てられた場所が時の流れの中で、庶民の暮らす街に変わった珍しい例でしょう。

 ↑の写真の上部4分の1くらいのところに一直線に城壁があるのがお判りになりますでしょうか。

 ←の写真の右下の屋根が円形に開いている建物がクラパが歌を披露してくれた前庭。

 →の写真の8角形の建物が大聖堂です。特色のある形をしているのはもともとが霊廟として造られたからでしょうか。

 鐘楼から降りて、外観だけみた洗礼室の内部を見学しようと行きましたが、扉がしっかり閉まっていてびくとも動きません。洗礼室は無休なはずなのにどうしたのでしょうか。

 集合時間の15分前にちょっと早めに集合場所に向う途中、ディオクレティアヌス宮殿のお土産物屋さんで、お土産の2011年のカレンダーを物色。クロアチア全土の景勝地のカレンダーのようで、行っていない&行く予定のない場所がほとんどなので、イマイチでパス。
 

鐘楼より大聖堂

 買い物は何だかな〜だったので、集合場所近くにあるトイレを使うために行くとトイレは長蛇の列。早めに行ってよかったぁ。しかも並ぶところは日向で暑い暑い。

 集合場所からバスまでプロムナードを少し歩いてバスに乗車。このときもドライバーさんに、にっこり笑って「ワンウォーター、プリーズ」です。

 14時40分にバスはスプリトを後にして、ドブロブニクへ国境を越えてのロングドライブの始まりです。このとき、バスの外気温計は30度。もっと暑い気がしますが…。

バチンスカ湖

 バスは冷房が効いていて、いい気持ちで爆睡。

 15時50分から16時5分までブレナ(Brela)で休憩。トイレは有料で2Kn(約40円)。

 17時5分から17時15分まで、「景色がいいから写真ストップしましょう」との添乗員さんのお勧めでバチンスカ湖が見渡せる場所でバスを停めて写真ストップ。
 遊覧ボートなどの看板が出ていたので、バチンスカ湖はローカルな観光地のようです。
 バチンスカ湖から約30分、17時48分にクロアチアからボスニア・ヘルツェゴビナに入国。 
ネウム

 17時52分から18時20分までネウムで休憩&ショッピングタイム。トイレは1階にあり無料、地下にあるスーパーで何かいいお土産になりそうなものを物色。
 目についたお手軽なスープを購入。3袋で11Kn(約220円)。この手のものはバラマキのお土産に便利なので。(笑)

お土産のスープ


トゥジマン橋

 18時30分にボスニア・ヘルツェゴビナを出国し、クロアチアに再入国。ボスニア・ヘルツェゴビナの滞在時間は約40分です。(笑)

 19時19分から19時24分まで、ドブロクニクの市街に入る前で写真ストップ。この橋はクロアチアの初代大統領の名前が付けられているそうです。
 ←の橋の先の建物の中のどれかが宿泊したホテルのはず。

 19時35分にドブロブニクのホテルに到着。スプリトを出発してから、約4時間55分ですか。途中、ショッピングタイムがあったとはいえ、長かったです。大半は眠ってましたが…。

ホテルの部屋

 ホテルの部屋は何とかスーツケース2つ広げられるくらい。ドライヤーあり、バスの水はけがイマサンくらい良くなかったです。

 このホテルもバルコニー付き。前に同じホテルの他の棟が見え、海はほんの少ししか見えません。それでも、オーシャンビューですね。

部屋のバルコニー

 前の棟との間はそれなりに開いているのでバルコニーの景色に圧迫感はありません。間の庭にオープンカフェがあり、22時頃まで男性歌手さんがギターを弾きながら歌を歌っていて、これらの写真を撮っているときは、フラメンコ調の曲を奏でていました。
 夕食はホテルのレストランで各自自由にということなので、部屋で少し休憩して20時頃に部屋を出ました。レストランは別の棟にあるのですけれど、この行き方が妙にひねくれた順路になっていて、途中でホテルの従業員さんにレストランの場所を聞いてしまいました。(苦笑) クロアチアでは、こういうレストランの場所が奥まっていてよく判らないホテルが結構あるそうです。

 レストランに辿り着くとテラスから海に沈む夕陽がよく見えて、テラスの見晴らしのよい場所を探して激写。他の国の宿泊客さんたちも同じ様にカメラを片手に集まってきていました。
 

ホテルレストラン前からの夕景


レモンソーダ


ビュッフェ

 日没を見届けてレストランに入ったので、テーブルはテラスではなく室内にしました。
 品数は豊富で肉類やピザは目の前で焼いて、切り分けてくれます。食べた中ではピザが1番おいしかくて、ポテトがその次。鶏肉はちょっとパサつき気味。
 夕食は20時15分から21時45分と、ビュッフェのわりに、ゆっくり食事しました。
 部屋のベランダからは夜景が見えないのと虫がいるので、部屋の中でカプチーノを飲みながら、トロギールとスプリトの観光を振り返りました。ベランダ下のオープンカフェから、歌声とギターの音色が聴こえるのはBGM♪

 本日の総歩数は、21,074歩。クロアチア・スロヴェニアは移動時間が長くてあまり歩かないと思っていたのに、連日の2万歩越えって…もしかしなくても朝の散歩の賜物なのでしょうね。(笑) マッサージをしてから24時に就寝。

 おやすみなさい。