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原爆の図丸木美術館 企画展








2010年11日[土]―1015日[金]


針生一郎を偲ぶ会
オープニング・イベント

11日[土]
午前10時〜午後6
講演とパフォーマンス

オープニング・イベントスケジュール 出品者一覧



2005年以来、毎年〈今日の反核反戦展〉の企画・呼びかけを行ってきた針生一郎館長が5月26日に逝去されました。享年84歳でした。
針生館長は、今年も例年の通り、皆さまに宛てて〈今日の反核反戦展2010〉の呼びかけ文を書きたいと意欲を持ち続けていました。私たちも最後まで原稿をお待ちしていましたが、残念ながら、結局、果たされないままになってしまいました。
「反核反戦の展覧会は、特定の主義や思想を持つ団体が占有するようなものではいけない。だからこそ、誰でも参加できる丸木美術館の反戦展に意味がある」という趣旨の文章を書きたいとの言葉が、針生館長が〈反核反戦展〉について語った最後の言葉になりました。
〈今日の反核反戦展2010〉は、針生館長を偲び、呼びかけ人を置かずに開催いたします。
諸般の事情により、申し込みの締め切り日など慌ただしいスケジュールになってしまいましたが、ぜひご理解の上、ご出品を検討いただければと思います。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
2010年5月 原爆の図丸木美術館



〈今日の反核反戦展2010アピール〉
池田 龍雄(画家)
 世界中で戦争が絶えない。思えば、人類は太古の昔から連綿と、集団で互いを殺し合う争いを続けてきた。その集団が「国」となったとき、その争いを「戦争」と呼ぶのだ。
 では、戦争は何故起きるのかという問いに対して、うわべだけで答えるのは簡単だが、原因を少し掘り下げてみると、そこには、人類進化の結果、際限もなく異常に膨らんだ欲望や、恐ろしく発達し多様化した感情などが複雑に絡み合った根があって、“快刀乱麻を断つ”という具合に鮮やかな答えを出すわけにはいかないようだ。
 20世紀は戦争の時代だったと言われる。確かに、あの二度の大戦争の後はすぐに東西の冷戦状態となり、その間にも朝鮮戦争、ベトナム戦争その他、地球上のあちこちで戦火が燃え広がり、そして世紀末、ソ連の社会主義体制が崩壊し、これで冷戦構造は終焉して地球も少しは平穏になるかと思いきや、たちまちあちこちに民族紛争が火を吹き、特に、独り勝ちの超大国となって世界の保安官・警察官を自認するアメリカが、手前勝手な自由と民主主義を振りかざしてそれらの紛争に介入することにより、事態はますます深刻になっていった。
 そして21世紀、おそらく必然的に突発したとも言える、9・11のあの「同時多発テロ」という「事件」によって、その報復という名目の新しい形の戦争「テロとの戦い」が始まったのである。
「テロとの戦い」と言えばいかにも正義の戦いであるかの如く聞こえるが、さにあらず、アメリカの言語学者のチョムスキーによれば、それもまた「国家テロ」だと位置づけしているのだから、これは、テロルとテロルの対決、ということになるだろう。但し、一方は正規に組織されていない、いわば、見えない相手、片方は、膨大な国家予算で装備された正規軍である。故にこれは「非対称的戦争」とも言われる。その力においても極端にアンバランスだ。にもかかわらず、弱い方が敗けるとは限らない戦争、言い換えれば勝ち負けの決まらない戦争である。おそらく、強い方が手を引かない限り終わりはないだろうが、強いアメリカ――産軍一体の軍事大国アメリカ――としては、おのれの国益、その世界戦略のためにも、おいそれと手を引く様子は見えない。そしてそのアメリカの尻に日本はぶら下がっているのである。
 即ち21世紀の戦争は、遂にこのように始末の悪い形態になってしまったのだ。しかもそこに使われる武器は前世紀とは比較にならぬほど残忍非道な進化を遂げ、その殺傷力は戦闘員・非戦闘員の区別なく、かつてない非人間的非情さの極みに達している。そしてその影響は今やグローバル化した人類全体・地球全体にも及ぶのだ。だから、いやしくも平和を希む者ならば断じて戦争を許すわけにはいかない。如何なる戦争も、テロと同列同様の絶対悪である。だから絶対に反対しなければならないのだ。
 しかし、いかに反対しようとも、戦争はいっこうに無くならないではないか! 反対したってしようがない、と、そう思っている人も多い。まことにそのとおりだ。例えば、ペンは(絵筆は)剣よりも強し、などという言葉もあるが、実際には、一発の銃弾は、画布など造作なく突き破ってしまうのだから、芸術は物理的暴力(戦争)に対して極めて非力であることは確かだ。けれども、だからといってそのことは、芸術が全く無力であることを意味しない。画布は、たとえ銃弾で突き破られてもそれで中身である絵が死ぬことにはならないからだ。絵は、心が生み出したもの、即ち表現された「もの」であって、ただの「物」ではないのである。「戦争反対」もまた、切実に発する心の叫びであり意志の表現だ。だから、その意志がすんなり通らなくとも――つまり、この地上から戦火が消えなくとも――それならばなおのこと執拗に、その表現は続けなければならないことになる。
 但し、ここに言う「表現」は、反戦の意志や気持ちを、そのまま作品のテーマとして表したものだけとは限らない、と、わたしは考えている。重要なのは反戦の意志の強さ。この展覧会は、作品の品評をしてその優劣を定める場ではなく、参加することによって反核反戦の意志を示し、平和を望む心を表明する場、その熱い心の声を上げる場なのだ。
 クーベルタンのオリンピックではないが、これは先ず何よりも、参加することに意義がある展覧会、戦争を嫌い平和を愛する人々の全てに広く開かれている展覧会である。
 どうか、ためらうことなく参集されたい。集まって高く声を上げよう、平和の声を。

※早くからこの「反戦展」を企画し先導してこられた針生一郎氏が亡くなられました。その遺志を引き継いで、今回、急遽わたしがこの文を草しました。積極的なご参加よろしくお願い致します。


特別出品(アートスペース)
大浦 信行


遠近を抱えて 1982-85年 77*57cm
おおうら・のぶゆき
1949年富山県生まれ。昭和天皇をコラージュした版画シリーズ「遠近を抱えて」(上写真、本展出品作)が、富山県立近代美術館に売却、図録焼却処分とされ、裁判で争う。2002年には映画『日本心中 針生一郎・日本を丸ごと抱え込んでしまった男』を制作。



出品者(90名)
相本 みちる
一輪の花
2010年 40*40*10cm

青山 穆
沖縄の証言
2010年8月1日 90*70cm

秋田 英男

※写真は参考作品
 「視―2010 希」2010年
飯田 俊人

※写真は参考作品「LIBRE」2008年

池田 龍雄
場の位相
2010年6月 75*65cm(3点1組)

稲垣三郎
BEYOND LANDSCAPE 10
一点鐘
2010年8月23日 80*50cm
墨・朱・金泥


犬飼 三千子
この世界に生まれて
2010年 25*40cm

※写真は参考作品「不思議な夜」
井上 活魂
悪者……
2010年 100×100×100cm

※写真は参考作品
「エンゲさん、ハイ」2009年

イレイ キミコ
献花〜平和の尊さ
  2010年(加筆) 53*45cm

上野 秀一
UENO SHUICHI
風201009 1
(Breeze of faint pink)
2010年 30号

上野 省策
鎮魂
1987年頃 F30号

潮田 友子
黄昏の記憶
2010年 70*55cm

内田 信

2010年 88*88cm

大津 年雄雄
無惨
(1945年以来、第3の幕とはなりしが、
油断は許されない。直も凝視。)
〜65年目夏 太陽暦2010年

大平 右太江
祈り
2010年 49*57cm

大平 奨
景 N-22
2010年 52.8*45.3cm

大山 美穂
Peace Pieces
2009年 90*90cm


大山 結子
ためいき
2009年 7*7*9.5cm*4点

尾形 純
Double Hearts
2004年 41*32cm
カンバス/アクリル

沖田 利紀
飛べ平和へ
1997年 17.5*30*41cm

小畑 和彦
ソングス songs
2010年 60*90cm

※写真は制作途中

影山 あつこ
地球温暖化
2010年 50*65*55cm

加藤 義勝
無題
2010年 41.0*31.8cm

※写真は制作途中

喜屋武 貞男
沖縄の雲
2010年 50*65cm

草薙 静子
3人
2010年 70*90cm

※写真は参考作品

國重 陽子
鳥―光U
2009年 117*90cm


窪田 修



※写真は参考作品
黒田 オサム
ちんぷんかんぷん (A) (B)
2010年 38*27cm

※写真はパフォーマンス
光山 茂
変様 2010-4
2010年 65.5*80cm


小林 成行
影のない歴史
2010年 91*65cm

小林 政雄

※写真は参考作品
「地雷をふんだらサヨーナラ」
小堀 八千代

91*91cm

近藤 あき子
夏の音楽
2009年 61*73cm

五島 三子男
闇と生成
2010年8月 31*30cm
ソフトグランドエッチング、
アクワチントエッチング、コラージュ

斉藤 禮子
交響詩 “宇宙音階” No.5
2010年 50*73cm

坂口 寛敏
パスカルの光
2009年 193*120cm

佐藤 俊男
沖縄・辺野古
2010年  200*100cm

鈴木 文枝
平和への願い
2010年 F30号

須部 佐知子
小さな包より・10-1
2010年 73*91cm

セキ ジュン
希望音楽会の女
2010年8月 73*61cm

千正 博一
現代の地獄
2010年
インスタレーション

武田 美通
核の傘から密約コウモリ
飛び出した
2010年7月 55*60*90cm

田島 和子
君死にたまふことなかれ
2010年 160*124cm

※写真は制作途中
建畠 玉美
希望
2010年 77*96*7cm
木製パネル
写真・アクリル・ミックスメディア


写真は参考作品
「Drift Pocket」2004年
谷口 僚
帝国主義者が飲む窮極のワイン
2010年 80.3*60.6cm

椿原 田中 章代

※写真は参考作品
eye catch 2008年07月27日、
セイブ・イラクチルドレン・
名古屋の展示


出店 久夫
エルマ・アフロディーテの夢
2010年 80×96cm

※写真は未完成作品
中村 安子

※写真は参考作品「Hi! Malek!」
奈良 幸琥
「白き龍に捧ぐ」
―老女というもの―
150*150cm

※写真はパフォーマンス
西元 利子
悲しみ
2010年 70*70cm

林 保次郎
鳥たちの墓(U)
2001年 60*84cm

原田 一
永遠の愛
2010年 56.0*74.3cm

ヒーロー 伊藤
傷痕としてのH
2010年 92*62cm


平野 亮彩
嗚呼ノーモアヒロシマ
2010年 91*73cm
平松 利昭
緑の太陽
2010年 91*73cm


藤井 人史

※写真は参考作品「三年後…春」

藤井 由美子

※写真は参考作品「この広い世界で」
藤岡星人
花、あの日を憶う
1990年頃 53*41cm


藤谷 美貴雄
私はここにいる
2010年 52*90cm

古田 由美子
時の門
2010年

※写真は参考作品「時の門」2009年

星野 文昭
暁子と歩く春の小道 他
2009年

本多 和夫
母子像
2010年 91*73cm

本多 文代
ピノッキオの良心
2010年 72.8*60.7cm

前山 忠
核の視界
2010年 40*30cm


増山 麗奈
WAPA/つなげる戦争の記憶・
絵本シリーズ
2010年 42*29.7cm*4点

町田昌之

※写真は参考作品「夢」
万年山 えつ子
平和を守ろう W
2010年7月

※写真は参考作品「平和を守ろう V」
 2010年6月
三木 祥子
eARTh #180
2010年 80*50cm

水谷 イズル
カンボジアキリングフィールドより
「彼の体は闇に喰われた」
1997年 26*39cm
墨、紙

満窪 篤敬
鳥のようには、歩けない
1986年 116.7*91.9cm

南 阿豆
67億人の涙雨
2010年 90*70cm

※写真はパフォーマンス。
2009年、ユン・サヒョンプロデュース、
韓国サミジギャラリーにて。
撮影:出町光識

宮下 泉
かん・缶・カン
2010年 91*65.2cm
宮部 真知子
浮遊
2010年 24*36cm
宗方 勝
LINEシリーズ
2009年 25*130cm
村田 訓吉

※写真は参考作品
 「私達は愛と平和と青い地球が
大好きです。
 この指とまれピースタワー」
 2002〜2008年
室田 朱実
友一郎さんへの手紙
2010年 20*26*1cm
薬師寺 波麻

2010年

※写真は制作途中


八鍬 瑞子
水の記憶
2010年 33.3*45.5cm

柳 賢男
核廃絶成就に生類を祝賀し給ふ
春の美神
2010年8月 91*73cm

山川 靖夫
臣民
2009年 F20

山ア 智
飛んでとんで
2009年 72.6*54.4cm

山ア 涯之
初恋
2010年 37.5*45.0cm



山下 恵美子
忘れえぬ記憶
2010年8月19日 F30

山田 實
不戦の記号
2010年 91.0*72.7cm
油彩

山寺 重子

2010年5月 45.5*53.0cm

山内 佳子
If ……U
2010年 72.7*60.6cm

山本 文子
心の叫び
2010年7月仕上げ 64*75cm

横前 裕子
あの日
2010年 84*59.5cm
吉岡 セイ
足尾―精錬所2009.11
2010年 F30

吉川 晶子
靖国
2010年 60*90cm

和田 喜代
mitikusa-1
2010年 90.9*72.7cm




※田中浩一さんが8月22日に急逝され、
出品取りやめとなりました。
謹んでご冥福をお祈りいたします。

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オープニング・イベント
月11日[土]
午前10時〜午後6時
講演とパフォーマンス
10:00〜11:00 講演:針生一郎館長を偲ぶ 1
大浦信行(現代美術家・映画監督)
11:00〜12:00 講演:針生一郎館長を偲ぶ 2
池田龍雄(画家)
12:30〜13:30 オープニング・パーティ
13:30〜14:00 パフォーマンス1 会場:2階展示室
“ひめゆり”を偲んで
 作曲:ロクリアン正岡、演奏:山内達哉(バイオリン)
奈良幸琥「白き龍に捧ぐ」―老女というもの―
 作曲:ロクリアン正岡、演奏:山内達哉(バイオリン)、
 永井由比(アルトフルート)
14:00〜14:30 パフォーマンス2 会場:2階展示室
宗方勝(身体表現)
14:30〜15:00 パフォーマンス3 会場:観音堂前広場
星野暁子(詩の朗読)
15:00〜15:30 パフォーマンス4 会場:観音堂前広場
「a manifold日本初公演」(ライブペイント)
出演:大山結子(うさぎ組)・増山麗奈(桃色ゲリラ)
    佐々木裕司(受身絵画)
作曲:小森俊明「地/血の考古学」(初演)
演奏:小森陽子(ヴァイオリン) ほか
曲目:バッハ「クーラント」 ほか
15:30〜16:00 パフォーマンス5 会場:観音堂前広場
村田訓吉(パフォーマンス)
16:00〜16:30 パフォーマンス6 会場:野木庵
フォークグループあじさい(コンサート)
16:30〜17:00 パフォーマンス7 会場:2階展示室
南阿豆(ダンス:67億人の涙雨)
17:00〜17:30 パフォーマンス8 会場:2階展示室
黒田オサム(踊り)
17:30〜18:00 記録映像上映 会場:野木庵
田中聡
(針生一郎トーク、
 2010年3月27日高田馬場BABACHOPシアター)