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中村正義展

―美の秩序に挑んだ画家―


2009年 1024日− 1212


出展作品  会期中イベント 


家(1963年 中村正義の美術館蔵)

 1924年、愛知県豊橋市に生まれた中村正義は、36歳の若さで日展審査員となりましたが、伝統的な徒弟制度のなかでの作家活動に疑問を抱き、1961年に日展を脱退。その後は、自らの内面世界を強烈な色彩と筆致で表現した《顔》や《舞妓》のシリーズなど、従来の美意識や秩序に挑むような自由で革新的な創作を試みました。
 その一方、舞台や映画にも表現の世界を広げ、画壇の変革をめざして日展に対抗する組織を立ちあげるなど、社会に対してさまざまな問題を提起し続けました。1977年に52歳で亡くなるまで住み続けた神奈川県川崎市の住居は、現在、「中村正義の美術館」として一般に公開されています。
 丸木位里・丸木俊夫妻とは生前親しく交流し、“反権力”を掲げた人人展や東京展で行動をともにしました。また、丸木夫妻が《水俣の図》を描いたように、正義も水俣病に現代文明の将来に対する不安と怖れを見出したような作品を残しています。今展に出品される未完成作の《おそれ C》は、グロテスクな顔をした妖しい群像の背景に、廃液の垂れ流しによって水俣病を発生させたチッソ工場が無気味なシルエットを浮かび上がらせています。
 今展では、「中村正義の美術館」にご協力を頂き、約65点の絵画を展示して画家・中村正義の足跡を振り返ります。形骸化した美術界の秩序に反旗を翻し、「不公平是正という人間の最も根元的な素朴な理念」を目ざして実践活動を続けた正義の精神と、《原爆の図》によって戦争の不条理、生命の尊厳を描いた丸木夫妻の世界が、どのように結びつき、観る人に新たな視点を提示できるのか、ぜひ興味深くご覧頂ければと思います。


「中村正義の美術館」(川崎市麻生区細山7-2-8 TEL:044-953-4936)では、9月4日から11月29日まで「21作品との新たなる出会い」展を開催中(開館日:金曜・土曜・日曜及び祝日、開館時間:午前11時〜午後5時、入館料:一般500円/学生300円/小中200円)。この機会にぜひお運び下さい。



会期中のイベント
◆10月31日(土) 午後1時より
講演「中村正義と映画」
武重邦夫(映画監督・プロデューサー)
日本映画史上に残る傑作映画『怪談』(1965年、小林正樹監督)の「耳なし芳一」に用いられた中村正義の代表作《源平海戦絵巻》の画像も紹介しながら、正義と映画とのかかわりをお話しいただく予定です。」
中村正義の長女で「中村正義の美術館」館長の中村のり子さんにもご挨拶をいただきます。

※企画展チラシ・美術館ニュース等で針生一郎(美術評論家・丸木美術館館長)の講演をお知らせいたしましたが、諸事情により欠席となりました。どうぞご了解ください。

◆11月7日(土) 午後3時40分より
講演「水俣病の今」
久保田好生(東京・水俣病を告発する会)
ひとり芝居「天の魚(てんのいを)
(石牟礼道子『苦海浄土』より)
出演:川島宏知
入場料:前売2000円、当日2500円
  (丸木美術館友の会会員は各500円引き)
石牟礼道子さんの文学作品『苦海浄土』をもとに、故砂田明さんが作りあげたひとり芝居「天の魚」。
砂田さんの弟子の川島宏知さんにより、約30年ぶりに復活した伝説的な演劇が、丸木美術館にやってきます。
前売券のお申し込みは丸木美術館事務局(0493-22-3266)まで。



裸と私(1974年 中村正義の美術館蔵)


おそれ(未完、1974年 中村正義の美術館蔵)




出展作品一覧

作品名 制作年 寸法 材質/技法 備考
1 1947年頃 21.3×25.6 紙/鉛筆・顔彩
2 運河 1950年頃 27.2×38.7 色紙/パステル
3 建築中の家 1957年 39.8×102.5 和紙/岩絵具 1957年第16回一采社展出品
4 風景 1959年 40.7×58.5 色紙/墨・クレパス・岩絵具
5 1959年 57.1×39.2 和紙/岩絵具
6 凍る朝 1960年 72.6×115.0 和紙/岩絵具 1960年日本橋高島屋個展出品
7 1960年 75.4×85.8 和紙/岩絵具 1960年日本橋高島屋個展出品
8 1963年 37.5×60.2 和紙/岩絵具
9 1967年 33.0×45.2 麻/岩絵具
10 芙蓉 1951年頃 41.0×48.3 和紙/岩絵具
11 1955年頃 27.0×24.0 色紙/岩絵具
12 1962年 73.7×50.5 板張和紙/岩絵具
13 薔薇 1968年 53.1×45.6 板張和紙/岩絵具
14 自画像 1956年 40.8×31.8 ボード/岩絵具 1956年第15回一采社展出品
15 舞妓 1963年 90.9×72.9 和紙/岩絵具 1963年ロンドン個展「MADE IN JAPAN」出品
16 舞妓 1963年 90.9×72.9 和紙/岩絵具 1963年ロンドン個展「MADE IN JAPAN」出品
17 舞妓之圖 1968年 53.2×41.2 板張和紙/岩絵具
18 うしろに立っている私 1974年 90.9×72.9 板張和紙/岩絵具 1974年第1回人人展出品
19 舞妓 1974年 60.6×40.9 板張和紙/岩絵具
20 裸と私 1974年 60.6×45.5 板張和紙/岩絵具
21 裸婦 1974年 53.0×26.5 板張和紙/岩絵具
22 自画像 1940年頃 37.0×25.6 紙/鉛筆
23 斜陽 1946年 16.6×24.6 紙/着彩 第2回日展出品《斜陽》下図
24 自画像 1946-50年 38.7×27.0 紙/鉛筆
25 1957年 20.1×23.8 紙/鉛筆 第13回日展出品《女》素描
26 1957年 9.0×5.2 紙/着彩 第13回日展出品《女》下図
27 舞妓 1958年 37.5×18.5 紙/鉛筆・着彩 第1回新日展出品《舞妓》素描
28 舞妓 1958年 25.8×18.4 紙/顔彩 第1回新日展出品《舞妓》下図
29 舞子 1959年 45.6×33.5 紙/鉛筆 第2回新日展出品《舞子》素描
30 舞子 1959年 14.1×8.6 紙/鉛筆・着彩 第2回新日展出品《舞子》下図
31 源平海戦絵巻 第三図〈玉楼炎上〉 1964年 21.2×33.2 紙/鉛筆・墨 源平海戦絵巻 第三図〈玉楼炎上〉下図
32 源平海戦絵巻 第四図〈修羅〉 1964年 6.2×10.8 紙/鉛筆・色鉛筆・クレパス 源平海戦絵巻 第四図〈修羅〉下図
33 源平海戦絵巻 第五図〈龍城煉獄〉 1964年 6.2×10.8 紙/鉛筆・色鉛筆・クレパス 源平海戦絵巻 第五図〈龍城煉獄〉下図
34 おそれC 1974年 120.5×162.5 紙/水墨 未完
35 1968年 40.9×31.8 板張和紙/岩絵具 1976年第2回人人展出品
36 1972年頃 33.4×24.3 色紙/岩絵具
37 1973年頃 33.5×24.5 板張和紙/岩絵具 1976年第2回人人展出品
38 1973年頃 33.4×24.3 板張和紙/岩絵具
39 1975年頃 41.0×32.0 板張和紙/岩絵具 1977年第3回人人展出品
40 1976年 33.4×24.3 板張和紙/岩絵具 1976年第2回人人展出品
41 1976年 33.4×24.3 板張和紙/岩絵具 1976年第2回人人展出品
42 1976年 33.4×24.5 板張和紙/岩絵具 1976年第2回人人展出品
43 1976年 41.0×32.0 板張和紙/岩絵具 1976年第2回人人展出品
44 1976年 41.0×27.5 板張和紙/岩絵具 1976年第2回人人展出品
45 1976年 41.0×27.5 板張和紙/岩絵具
46 1976年 41.0×24.5 板張和紙/岩絵具 1976年第2回人人展出品
47 1976年 33.4×24.3 板張和紙/岩絵具 1976年第2回人人展出品
48 1972年頃 45.5×27.3 紙本着彩
49 1973年頃 33.4×24.3 紙本着彩
50 1973年頃 33.5×24.5 紙本着彩
51 1973年 45.5×27.4 紙本着彩
52 1973年頃 33.5×24.3 紙本着彩
53 1973-76年 45.5×33.3 紙本着彩 1976年第2回人人展出品
54 1973-76年 41.0×27.5 紙本着彩 1976年第2回人人展出品
55 1973-76年 33.5×24.5 紙本着彩 1976年第2回人人展出品
56 1973-76年 40.9×27.3 紙本着彩 1976年第2回人人展出品
57 1973-76年 52.2×26.2 紙本着彩 1976年第2回人人展出品
58 1973-76年 45.5×23.0 紙本着彩 1976年第2回人人展出品
59 1973-76年 44.7×22.0 紙本着彩 1976年第2回人人展出品
60 1973-76年 41.0×27.5 紙本着彩 1976年第2回人人展出品
61 1973-76年 41.0×24.4 紙本着彩 1976年第2回人人展出品
62 1973-76年 45.5×37.9 紙本着彩 1976年第2回人人展出品