第4話『逆転を継ぐ者』探偵パート1日目(その4)

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王泥喜 法介…紺
成歩堂 龍一…黒
成歩堂 みぬき…赤
裁判長…緑
牙琉検事…茶
宝月 茜…桃
絵瀬 まこと…黄緑
絵瀬 土武六…灰
或真敷 バラン…薄橙
葉見垣 正太郎…橙
或真敷 ザック…青
糸鋸 圭介…黄土
原灰…黄
ラミロア…藤
牙琉 霧人…紫
(フォントサイズをご都合に合わせて変えて、お楽しみください。量が多いので、最小が オススメ)


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(「或真敷の封筒」をつきつける)
王: あの‥‥コレ、なんですけど。
バ: おお。それこそは、
我が或真敷のシンボルッ!
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥む。
み: ‥‥どうかしましたか?
バランさん。
バ: ‥‥みぬき嬢。
いったい‥‥これは、どこで?
み: え。あ、あの‥‥パパから。
バ: ぱ‥‥‥ぱぱぱぱぱぱパパとなッ!
それは、兄弟子・ザック‥‥
み: いえいえいえッ! あの。
成歩堂 龍一のほうですけど!
バ: なぜ、このようなものを
みぬき嬢のパパ上がッ!
王: (ぱぱうえ‥‥)
バ: この、封筒のウラ面のサイン。
ご存じなかったかな?
これは‥‥或真敷 ザックのもの!
み: えええええっ!
ぱ、パパの‥‥サイン!
バ: シツレイして、開けてもよろしいか。
王: ‥‥あ。シツレイですけど、
それはダメです!
バ: むむむううう‥‥う。
王: (‥‥いったい、
ナニが入ってるんだ‥‥?)

(「ハミガキの名刺」をつきつける)
王: そうそう。こちらに、記者さんが
来たそうですね? 取材とか。
バ: バランのショーは、全宇宙にて
注目のマトの中のマト。
世界から記者団がちらほら
訪れるゆえ、ダレがダレやら。
み: あの。ハミガキさん、っていう
ヒトなんですけど。
バ: ハミガキ‥‥ハミガキ‥‥
ハミガキ‥‥ハミガキ‥‥
み: ‥‥思い出したみたいですね!
王: ものすごくフキゲンそうな
カオになったけどな。
バ: ‥‥ニカッと笑うと、キツい
ミントのニオイのする男でしたな。
み: あの! みぬきたち、
そのヒトのお話を聞きたいんです!
お話、聞かせていただけますか!

(「記者・ハミガキ氏」を聞く)
バ: その名刺の男なら、さきほど。
この、バランのもとへ現れたようだ。
王: ”さきほど”‥‥?
バ: バランのすばらしき目は、
常に明日を見つめているッ!
バランのズバぬけた足は、
常に前に踏み出されるッ!
‥‥それだけのコト。
み: あの‥‥それだけじゃ、
ゼンゼンわからないんですけど。
バ: <<大魔術ショー>>の取材‥‥
そういうコトで、このバランは
記者に会うことにしたのです。
それなのにッ! きゃつは、
しきりにあの事件のコトを‥‥
王: ”あの事件”‥‥?
バ: とにかく‥‥その記者クンには
お帰りねがいましたよ。
絵描きの死など‥‥
<<或真敷一座>>にくらべたら、
タイクツな幕間劇にすぎぬ‥‥
み: バランさん! その記者さん。
どこへ行ったかわかりませんか?
バ: ‥‥記者氏には、ツミビトたちの
パーティー会場をオススメしました。
王: (留置所、か‥‥)
バ: シツレイなオトコだった‥‥
その名刺。よろしいかな?
王: あ。はい‥‥
バ: ‥‥シツレイな名刺は
コナゴナに破いてしまおう。
み: あ! 始まりましたよ。
バランさんの大魔術が!
王: 破いた名刺がもとに戻るワケか。
(キボの小さな大魔術だな‥‥)
み: ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
バ: ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
み: あれ。大魔術が
始まるんじゃないんですか?
バ: はっはっはっはっはっ!
バランにとっては、戻らないほうが
逆に大魔術なのですよ!
王: (どうやら‥‥そうとう
気に入らなかったみたいだな)
バ: さて。そろそろバランは
ショーの準備に戻らねばならぬ時間。
よろしいかな? みぬき嬢。
み: ありがとう! バランさん!
バ: それでは、3日後。<<奇跡>>に
立ち会うジュンビをッ!
王: この記者‥‥いったい、
ナニを探っていたんだろう。
それに、この封筒。
バランさん、ヘンだったよなあ。
み: 留置所、もう一度
行ってみましょうか!

(「どぶろくスタジオ」に移動する)

(「留置所」に移動する)


同日 某時刻
留置所 面会室

?: ‥‥だからそれはつまり
こういうコトでしょ?
”オレたちは、カネのために
やっているんだ”ってゆう。
看: いやいやいやいやッ!
ゼンゼンちがいますからッ!
王: ‥‥あれ。
だれか、面会してるみたいだね。
み: あの記者さんかな。
?: おや。
なんですか。あなたたちは。
王: あ‥‥スミマセン。
面会のおジャマしちゃって。
オレ、弁護士の王泥喜 法介‥‥
(落ち着かないヒトだな‥‥)
?: あ。あ。アナタが、
あの、オドロキさんですか!
王: え。知ってるんですか?
オレのコト‥‥
?: モチロンです。
アレですよね?
法廷で証人をニラみつけ、
ムリヤリ自白させる、ってゆう。
王: ち。ちがいますよ!
(なんか書かれてるぞ‥‥)
み: あの‥‥もしかして、
おじさん‥‥記者さん、ですか?
?: あ。あ。アナタ、
あの、ミヌキさんじゃないですか!
み: え!
みぬき、そんなに有名なんですか!
?: モチロンですよ!
アレでしょ?
カバンを持つのが大のキライで‥‥
身の回りモロモロみんな、パンツに
ネジこんでる、ってゆう。
み: きゃあああああッ!
ゼンゼンちがいますから、それッ!
?: ま。ま。
ちょっと待っててくださいね。
今、インタビューを
済ませっちゃいますから。
み: ”インタビュー”‥‥?
?: えー、それで、看守さん、
つまりアナタがた、アレでしょ?
”オレたちが日々、見張ってるのは、
オノレの欲望そのもの”ってゆう。
看: い、いやいや! だから、
ゼンゼンちがいますからしてその!
ざ、ザンネンながら本官。
シゴトがありますので‥‥失礼ッ!
み: あの‥‥看守さんに
インタビューしに来たんですか?
?: やー、オハズカシイ。
面会の張本人が話してくれなくて。
血が鳴り、ウデが騒いだ、ってゆう。
み:え‥‥‥
王: ‥‥やっぱり。
葉: 申し遅れました!
ワタシ、葉見垣 正太郎(はみがき
しょうたろう)と申します。
ケチなニュース屋ってヤツですわ!
”目をつぶって書け!”ってゆう。
王: (たしかに、笑うとキツい
ミントのニオイがするな‥‥)
葉: ワタシのインタビュー、それは
スリリングだという評判なんですね。
”悲鳴と怒号のウズまくシュラバの
スクランブル交差点”ってゆう。
王: ‥‥そうみたいですね。
(なんか書かれてるぞ‥‥
とりあえず、
ハナシを聞いてみるか)

(「ハミガキ氏のこと」を聞く)
み: あの。葉見垣さんって。
ジャーナリストなんですよね?
葉: あ、ワタシ。いいですか、
ワタシなんですけども。
み: は。はあ。
葉: ワタシ、インタビューする側。
わかりますでしょうかねえ?
聞くほうであって、
聞かれるほうではない、ってゆう。
み: それは、わかりますけど。
葉: たとえば‥‥そう!
”作る側”である映画カントクが、
映画を見ると思いますか?
み: ‥‥‥‥‥‥‥‥‥
見ると思いますけど。
葉: そう!
つまり、そういうコトなんですよ。
王: (やれやれ‥‥)

(「事件当夜のこと」を聞く)
み: 事件のあった夜‥‥
<<どぶろくスタジオ>>に
いたんですよね?
葉: あ、ワタシ。いいですか、
ちょっと、それなんですけども。
み: は。はあ。
葉: ワタシ、こう見えて忙しいんですよ。
いわば、事件を追う旅人なワケです。
”片道キップの人生は
おつりのない人生”ってゆう。
み: それは、わかりますけど。
葉: 片道キップってね。
いつも、手元に残らないんだなあ。
‥‥改札に出しちゃうから。
み: まあ、そうですね。
‥‥手元に残らないのは
片道にかぎりませんけど。
葉: そう! ケッキョク、
同じコトなんですよ。
み: ‥‥‥‥‥‥‥‥‥
ナニとナニが同じなんだろ。
王: (やれやれ‥‥)

(「”取材”について」を聞く)
み: 絵瀬 ドブロクさん‥‥
これまで、取材を受けたことが
なかったんですよね?
葉: あ、ハイ、それワタシ。
いいですか、ちょっと。
み: な。なんですか。
葉: きっと、取材に応じさせた
ニュース・ソースはナニか‥‥
そういうハナシになると
思うんですよね。
み: は。はあ‥‥
葉: たとえば‥‥そう!
とんかつ屋さんで、ソースが
絶品だったとしましょうか。
オヤジさんが秘伝のソースの
作り方を教えると思いますか?
み: ‥‥そのへんで売ってると
思うけどなあ‥‥
葉: そう!
つまり、そういうコトなんですよ。
王: (やれやれ‥‥今のは
わかりやすかったかな)
葉: とにかく。おはなしできるコトは
ありませんね。
”ガラスごしに目と耳あり”
ってゆう。
王: しかたないな‥‥行こうか。
葉: そうだなあ‥‥じゃあ、ひとつだけ。
気まぐれに、ちょっとした
ニュースを聞かせてあげましょうか。
み: あ。聞きたい聞きたい!
‥‥ちょっとした気まぐれに!
葉: あれは‥‥ある日。
片道旅行先で映画を見て、ソースの
うまいとんかつ屋さんに入ったとき。
そこで見た、スポーツ新聞に
書いてあったのですが‥‥
ある画商のギャラリーから、
有名な油絵が盗まれたそうです。
王: 油絵が‥‥?
葉: ま、よくあるハナシですがね。
しかし、たまたまその”絵”‥‥
ワタシ、どこかで見たような気が
するんですよ。
‥‥大きなモモが流れてくる。
そんな絵だったんですが。
王: (盗まれた、”油絵”‥‥)
葉: ”サンマの焼ける匂いより
スクープの燃える匂い”ってゆう。

(「どぶろくスタジオ」に移動する)


同日 某時刻
どぶろくスタジオ

茜: あ、どうだった?
何か、わかった?
王: そうですね。‥‥ひとつだけ、
カクニンしたいことがあります。
茜: な。なによ。コワいカオして‥‥
王: (どうやら‥‥アカネさん、
何か知ってるみたいだな)

(「隠されていた絵」をつきつける)
王: この絵‥‥そこの、タナのウラから
出てきたヤツですけど‥‥
茜: う、うん。それがどうかしたかな。
王: ‥‥盗まれたものらしいですね。
茜: ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
やっぱり、バレちゃったか。
王: できれば‥‥お話、
聞かせていただけますか?
茜: ‥‥そう、ね。
あなたの考えているとおりよ。
絵瀬 土武六さんは
”贋作師”だったみたい。
み: がんさく‥‥

(「贋作師」を聞く)
み: あの。なんですか?
”がんさくし”って。
茜: ”贋作”というのは‥‥
カンタンに言うと
”ニセモノ”のコトね。
み: にせもの‥‥
茜: コピー、みたいなものかな。
精密に、ホンモノとそっくりの
ニセモノを作ることなの。
み: えー! それなら‥‥ホントに
コピーを取った方がラクなのに。
茜: ”贋作”の問題はね。
それを”ホンモノ”として
売ろうとすることなの。
リッパな犯罪なんだよね。
‥‥トーゼンだけど。
み: じゃあ‥‥土武六さんは‥‥?
茜: そう。ザンネンだけど‥‥
お金をもらって、精巧な贋作を作る
シゴトもしていたみたい。
‥‥イラストを描くかたわらで。
王: そう、だったんですか‥‥
茜: ‥‥じつはね。
これも、そのために
持ってきていたんだけど。
王: どういうことですか?
茜: ある”絵”が、
贋作かどうか、判断する場合‥‥
キャンバスの下に描かれた、
木炭の”下絵”が手がかりになるの。
み: ああ。したがき、ですね!
みぬきも描きますよ!
下書きをしなくちゃ、
絵は描けませんからね!
茜: ただ‥‥
贋作だと、そうとも限らないの。
最初から、完成形は
わかってるワケだし。
み: へええ‥‥
そんなもの、なんですか。
茜: だから、キャンバスの下を
調べてみようと思って‥‥
これを持ってきたワケ。
王: (そういうこと、だったのか‥‥)
茜: ま。調べるまでも
なかったんだけどね。
3枚のうち1枚は、
贋作の描きかけだったから。
み: ‥‥でも。みぬきとしては、
ちょっと、見てみたいなあ。
どぶろくさんの、下絵。
王: (そうだなあ‥‥
なんとかならないかな)
み: とりあえず、
ホメてみたらどうですか?
女のヒト、ホメられて
イヤな気はしない、って言うし。
王: (‥‥そうだな。アカネさんに
たのんでみるか)

(「風景画」をつきつける)
王: あの。この絵の下絵‥‥
見てみたいんですけど。
アカネさんの”メカ”で
なんとかならないかなー、なんて。
茜: もう、しょうがないなあ!
今回だけだよ?
み: じゃ、さっそく調べましょうか!

(「人物画」を選択)
茜: じゃ、プリントアウト
するわね。
王: な‥‥なんだよ‥‥コレ。
み: なによ! 描いてある絵と、
ゼンゼンちがうじゃない! 下絵。
茜: ちょっと前までは、
こんなメカ、なかったからね。
テキトーな下絵を描いたんじゃ
ないかな。土武六さんも。
み: どういうことですか?
茜: ムカシはね、キャンバスの断面の、
成分だけを調べたんだって。
み: せいぶん‥‥?
茜: 絵の具とキャンバスの間に、
木炭の”痕跡”があるかどうか。
つまり‥‥”下絵”があるか
どうか、それだけを調べたの。
‥‥というか、それしか調べようが
なかった、ってコトかな。
王: ああ‥‥じゃあ、つまり。
下絵に”ナニを描こうが”
カンケイなかったんですね。
茜: ジッサイ。プロでも、一度描いた
下絵を絵の具で塗りつぶして‥‥
もう一度、上から絵を描くヒトも
いるみたいだしね。
み: 土武六さんも、自分の好きな下絵を
コッソリ描いていたんですねー。
茜: たぶんねー。
‥‥それが、どうかしたの?
王: (”どうかした”もなにも。
コイツは‥‥)
み: どうしたんですか? オドロキさん。
ダマりこんじゃって。
王: あの! あの‥‥
もう1枚、調べてみていいですか?
茜: い。いいけど。
アンタも好きだねー。こういうの。

(「アクリル画」を選択)
茜: じゃ、プリントアウト
するわね。
王: こ‥‥こいつもか‥‥
み: どうしたの? オドロキさん。
さっきから、シンコクなカオして。
王: あの! あの‥‥いっそ、
ゼンブ、調べていいですか?
茜: べ。べつに、かまわないけど。
すっかり、気に入ったみたいだね。

(「風景画」を選択)
茜: じゃ、プリントアウト
するわね。
王: い。いったい‥‥これは。
どういうことなんだッ!
茜: ‥‥どうしたの、さっきから。
ひとりでコーフンして。
み: ヘンな光線でもモレてるんじゃ
ないですか? このメカ。
王: みぬきちゃん!
3枚の絵を、よく見てくれよ!
‥‥気がつかないか?
み: あああああああああああッ!
こ。これ。これ、って‥‥!
茜: ど。どうしたのよ?
ふたりとも、マッサオよ。
王: これ‥‥この絵。オレが扱った
3つの事件じゃないですか!
茜:え‥‥
王: レストラン<<ボルハチ>>で起こった、
ポーカールームの殺人事件!
ラーメン屋の屋台をひいたまま
死んでいたオトコの事件!
そして‥‥
ガリューウエーブのライブ中に
起こった、あの事件‥‥
茜: ‥‥どういうことなの‥‥?
どうして。よりによって、
そんなものが描かれてるのよ!
王: オレのほうが聞きたいですよ!
茜: もしかして!
絵瀬 土武六さん‥‥
おとうさん? あなたの。
王: そんなワケ、ないでしょう!
(絵瀬 土武六‥‥そんなヒト、
聞いたこともないし‥‥
もちろん、
写真に見覚えだって、ない。
それなのに‥‥オレの扱った
事件をキャンバスに描いていた。
‥‥それも、3件とも
ゼンブだ!
グーゼン、
なんてワケ、ないよなあ。
いったい‥‥ナニモノなんだ。
”絵瀬 土武六”って)


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