第2話『再会、そして逆転』第1回法廷(その4)

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成歩堂 龍一…黒
綾里 千尋…赤
綾里 真宵…青
狩魔 冥…水
糸鋸 圭介…黄土
裁判長…緑
綾里 春美…黄緑
綾里 キミ子…灰
霧崎 哲郎…紺
葉中 のどか…紫
大沢木 ナツミ…橙
堀田(自称)…黄
(フォントサイズをご都合に合わせて変えて、お楽しみください。量が多いので、最小が オススメ)


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(事件当日について・2)
ナ: 『あの部屋に入って、まず目に
入ったのは、真宵はんやったわ。』(証言1)
『死体のほうは‥‥コワくてな。
ちゃんと見てないねん。』(証言2)
『血ィとか、オバケとか、
ニガテやねんな、ウチ。』(証言3)
『で、カメラを真宵はんに向けて、
シャッターを押したワケや。』(証言4)
裁: ‥‥先ほどの証言と、あまり
変わってないようですが‥‥。
成: (この証言の中に、
ハッキリしない部分がある。
そこを、ゆさぶるんだ!)
冥: あがけばあがくほど、
敗北の味はニガくなる。
さっさとやってもらおうかしら。
ムダな尋問を‥‥。

(「証言4」をゆさぶる)
成: 2回‥‥ですね?
ナ: な‥‥ナニがや?
成: シャッターですよ。
あなたは2回、
シャッターを押した。
裁: しかし‥‥提出されているのは、
この1枚きりですぞ!
成: ナツミさん! あなたは、
写真を1枚、かくしている!

(ざわめきが起こる)
ナ: い、いやいやいや。
ウチやないで!
わわ、悪気があったワケやない!
そこまでヒドい女ちゃうよウチは!
成: (多少はヒドい女であると
わかってるみたいだな‥‥)
裁: では、なぜ
提出しなかったんですか?
ナ: 決まってるやん!
そこの検事さんに止められたんや。
成: なんだって!
か‥‥‥‥狩魔検事ィィッ!

(ざわめきが起こる)
裁: かかか、狩魔検事!
あ、あなたは‥‥重要な証拠を!
冥: ‥‥‥‥‥‥
成: (ゆ‥‥ユルせない、狩魔め!
証拠をインメツしようと
したんだ‥‥!)

(「狩魔を訴える」を選択)
成: 裁判長!
弁護側は、狩魔 冥を訴えます!
裁: ふむう‥‥そうですね‥‥
めうっ!
冥: 私を訴える‥‥?
そのコンキョを
聞かせてくれるかしら。
成: だって! 証拠をかくしたんだぞ!
それは、その‥‥!
イケないんだぞ!
千: なな、なるほどくん!
もうちょっと、弁護士っぽく!
成: (しまった! コーフンのあまり
ダダっ子になっちまった‥‥)
裁: ‥‥狩魔検事。
セツメイをおねがいしましょうか。
冥: こんな写真、提出する必要なし。
‥‥そう思っただけよ。
成: なんだと‥‥!
冥: 2枚の写真は、ほぼ同じ内容が
写っていたの。
‥‥ただ、こちらを提出すると、
メンドウになりそうだったから。
成: め、メンドウだって‥‥!
そんな‥‥
冥: そんなに見たけりゃ、
提出してあげるわ。

証拠品<<ナツミの写真・2>>の
データを法廷記録にファイルした。
裁: ‥‥‥‥‥‥
なんですか、この写真は‥‥。
冥: 証人が現場で撮影した、
2枚目の写真に決まってるわ。
ビビってカメラがブレたみたいね。
‥‥なさけないカメラマン。
裁: そんなコトより‥‥
ここに写っているのは、
あきらかに、
綾里 真宵ではない!

(ざわめきが起こる)
裁: いったいこれは、
どういうことですか!
成: (‥‥こいつは、
チャンスかもしれない‥‥
この写真の人物が”真宵ちゃん
じゃない”と主張するか?)

(「やめておく」を選択)
成: ‥‥‥‥‥。
(ムダだ。やめておこう)
裁: ど‥‥どうしました?
なぜ異議を申し立てないのです!
この写真の人物は、アキラカに
被告人ではない‥‥
冥: ふっふっふっ‥‥。
この弁護人に、異議なんか
申し立てられるハズないわ。
裁: ‥‥どうしてですかッ!
冥: ‥‥裁判長。
この写真をごらんなさい。
これはきのう、留置所の
面会室で撮影したものよ。
成歩堂 龍一と、綾里 真宵の
面会中に‥‥。
裁: 綾里 真宵?
しかしこれは‥‥
ゼンゼン別人ではないですか!
冥: アタリマエよ。なにしろ‥‥
彼女は霊媒中だったのだから!

(ざわめきが起こる)
裁: し‥‥信じられません‥‥
こ、このような‥‥
冥: しかし、ジジツよ。
綾里 真宵は、霊媒で
別人にすがたを変えてしまう!

(ざわめきが起こる)
裁: ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
千: ちょっと‥‥
いいかしら? 検事さん。
成: (ち、千尋さん!)
千: 面会中の写真を撮影するのは
違法のはず。
その写真は、証拠には
なりませんよ。
冥: ‥‥‥‥‥‥‥‥
‥‥あたりまえでしょ。
こんなの違法よ。
証拠として提出する気なんて、
あるワケないじゃない。
成: (な、なんだって‥‥)
冥: でもね。見せちゃえば、
こっちの勝ち。
もう、裁判長のアタマから、
この映像を消すことはできない。
裁: ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
成: (カンゼンに放心してるぞ‥‥)
千: ‥‥どうやら‥‥やられたわね。
裁: どうしても信じられませんが、
やはり‥‥
この人物は‥‥被告人、
綾里 真宵ということですか!
成: (それを認めてしまえば、
審理は終了してしまう!
しかし‥‥ここでイイカゲンな
発言はイノチ取りだ‥‥
これが真宵ちゃんじゃない
可能性を立証できるか‥‥?)

(「立証できる」を選択)
成: 裁判長!
裁: ‥‥お。目にカガヤキが
もどりましたね‥‥。
成: この写真‥‥。
これまでの証言と、
大きくムジュンしています!
裁: ”ムジュン”‥‥ですって!
冥: ‥‥見苦しい時間かせぎ。
写真にモンクをつける気?
いったい、この写真のどこが
オカシイと言うの?

(「たもと」を選択)
成: ここを見てください。
裁: 被告のたもと‥‥ですか?
‥‥ベツに、おかしな
ところはありませんが‥‥。
成: それがおかしいんですよ。
当然あるべきものが、
ここにはない。
冥: ”あるべきもの”‥‥?
あああっ!
成: 被告の装束のたもとには、
弾痕がありました!
それならば、当然!
写真にも写っているはずです!

(ざわめきが起こる)
裁: 狩魔検事! あなたは‥‥
こんな大事な証拠品を
かくそうとしたのですかッ!
冥: ‥‥‥‥‥‥‥
裁: あなたには‥‥しかるべき
ペナルティを与えます!
成: (よし‥‥これでヤツに
大きなダメージを‥‥)
千: ‥‥アマいわ。
成: まま、またですか?
千: 狩魔検事のカオをごらんなさい。
成: (お、おいおい‥‥笑ってるよ)
冥: ‥‥そう‥‥。
オロカな警察にかわって、
私のほうからおわびするわ。
裁: ど、どういうことですか。
‥‥ケイサツ?
冥: そもそも、この装束の弾痕を
見落としたのは、彼らよ。
私は当然、弾痕のことなど
報告されていない。
‥‥だから、この写真が
重要なものと知りようがなかった。
裁: ふむう‥‥
そうだったのですか‥‥。
成: (‥‥そんなハズはない!
あの女は気づいていたんだ!
装束の弾痕も‥‥写真も!)
千: ‥‥でも、
それは立証できない。
狩魔の”カンペキ主義”‥‥。
なかなかおもしろいわね。
冥: 裁判長。
‥‥シンパイはいらない。
ペナルティなら、あの刑事に
イヤというほど与えておくから。
次回の給料査定で、ものすごい
ドラマが起きるハズよ。
成: (カワイソウなイトノコ刑事‥‥)
裁: とにかく、これは
大きなムジュンです!
逮捕されたとき、被告人の
装束には弾痕がありました。
しかし‥‥発砲直後には、
それがない!
冥: ‥‥‥‥‥‥
千: 今‥‥裁判長のココロが
ゆらいでいるわ。
チャンスよ、なるほどくん。
‥‥一気に攻撃しましょう!
成: はい!
(‥‥真宵ちゃん、見ててくれ!)
裁判長!
この写真が意味するのは
ただ1つ!

(「発砲したのは、別人」を選択)
成: 被告のたもとには、
このとおり弾痕があります。
しかし、この人物のたもとには、
それがない。
‥‥その理由は1つ。
ピストルを撃った人物は、
被告ではなかったのです!
冥: なんですってえェェ!

(ざわめきが起こる)
裁: ‥‥静粛に! 静粛に! 静粛に!
静まらなければ、
審理を中断しますぞ!
ひひいッ!
成: あちっ!
ナ: ウチもかいっ!
冥: ‥‥弁護人の主張は、
もうメチャクチャよッ!
成: どのへんがメチャクチャ
なのか、教えてください!
冥: コラッ、証人!
ナ: ぎゃあっ!
そこでウチに来るんか‥‥。
な、なんやッ!
冥: あなた言ったわよね!
現場に踏みこんだとき、
被告と被害者しかいなかったって!
ナ: ま、まあなぁ‥‥。
冥: ウソだったら、ひっぱたく!
ナ: ね‥‥ネエちゃん、
アンタちょっとコワいで‥‥。
ひゃあっ!
まま‥‥マチガイないでェッ!
部屋の中には、
他にダレもいなかったハズやッ!
冥: ほら見なさい!
答えなさいよ成歩堂 龍一!
被告はどこへ消えたの!
それに、この写真の女は
どこから入ってきたのッ!
成: ‥‥うう。
(最近、ナミダもろくなったな)
裁: ‥‥たしかに、この人物が
被告でないとなると‥‥、
2つのギモンが生まれますね。
被告はどこへ消えたのか?
この人物はどこから来たのか?
冥: さあさあさあ!
答えなさいよ成歩堂 龍一ッ!
千: あとには引けないわ!
がんばるの! 成歩堂 龍一ッ!
成: (‥‥千尋さんまで
フルネームで‥‥
でも‥‥そんなコト‥‥
証明できるわけがない!)
冥: いかがかしら? 成歩堂 龍一。
最後の最後、
逆転される気分は!
成: (‥‥”逆転”!
そうだ。千尋さんはピンチのとき
いつも、発想を逆転させていた!)
千: なるほどくん‥‥?
成: (犯人はどこから現場に来たのか?
真宵ちゃんはどこへ消えたか?
‥‥それが証明できないなら、
逆転させて考えるんだ!
つまり‥‥
ぼくたちが現場に踏みこむまでに
第3者があの部屋に入った‥‥
もしくは、真宵ちゃんが
あの部屋から出た‥‥
そのどちらかが起こったはずだ。
‥‥それを証明できればいい!)
裁: 弁護人。‥‥あなたの
考えを聞かせてください。
成: ‥‥ぼくたちが現場に踏みこむ
までに、<<対面の間>>では‥‥

(「真宵が部屋から出た」を選択)
成: 真宵ちゃんは<<対面の間>>から、
そとに出たのです!
弁護側は、
それを証明することができる!
冥: ‥‥バカがバカなカオして
バカなユメを見てるようね。
綾里 真宵は、おばのキミ子に
介抱されていたのよ。
現場から出られるはずがない!
裁: とにかく、証拠を
見せてもらいましょう。
事件発生から逮捕までのあいだ、
被告が部屋のそとに出た証拠を!

(「黒いカギ」を選択)
成: ナツミさん。‥‥このカギ、
おぼえてますか?
ナ: たしかそれ‥‥、
<<対面の間>>のカギやろ?
霊媒が始まる前に、真宵はんが
部屋の中からカギをかけた‥‥。
冥: 被告が、カギを‥‥?
ナ: そうや。だからウチら、
扉をコワしたんや。
‥‥なんせ、あの扉のカギは、
1つしかなかったからナ。
裁: ほほお‥‥
1つしかなかった‥‥。
冥: ‥‥‥‥‥‥‥‥!
ちょっと待って
‥‥成歩堂 龍一。
成: なんですか?
(ウスウスわかってきたらしいな)
冥: 聞くのがコワいけど‥‥。
どうしてそのカギを、
今、あなたが持ってるの?
裁: え。‥‥どういうことですか?
成: 綾里 真宵がカギをかけたのなら、
カギは彼女が持っているはずです。
裁: そのとおりです。
成: しかし逮捕されたとき、彼女は
カギなど持っていなかった!
ナ: ああっ! そ‥‥そうや!
なんでそれ、
アンタが持ってるんやッ!
成: このカギは、ある女の子から
プレゼントされました。
その子は、現場に
近づいてすらいません!

(ざわめきが起こる)
冥: そそ‥‥そ、そんな‥‥
あり得ない‥‥!
成: つまり! 綾里 真宵は、
あの部屋から出ていたことになる!
そうでなければ、ぼくが
カギを持っているはずがない!
冥: バ、バカなああぁぁァッ!

(ざわめきが起こる)

裁: ‥‥どうやらワレワレは、
大きな問題にぶつかったようです。
犯人は、ハッキリしています。
このとおり、写真に写っている。
‥‥しかし。この人物は、
はたして被告人だったのか?
弁護側は、被告人ではなかったと
主張しています。
そして、その証拠として、
このカギを提出しました。
狩魔検事。
冥: ‥‥バカな‥‥
裁: 今の時点で、被告に判決を
下すことはできません。
冥: 私のカンペキな立証に
ケチをつけるなんて‥‥
これで勝ったと思わないことね。
‥‥成歩堂 龍一!
私はアメリカで無敗を
ほこった天才なのよ。
‥‥それに。この法廷だけは、
負けるわけにはいかない!
どんな手を使っても‥‥
有罪判決をいただくわ!
裁: そこまで! つづきは、
控え室でおねがいします。
次回の審理は、明日10時。
‥‥よろしいですね。
‥‥それでは、
本日は、これにて閉廷!


同日 午後 1時32分
地方裁判所 被告人第3控え室

真: えーっ!
あれ、はみちゃんだったの!
春: はい。ああするしかない、
って思って‥‥。
真: さっすが、はみちゃんだよねー。
なるほどくん、気づいた?
成: (‥‥他にダレがいるって
言うんだよ‥‥)
真: でもさ。なるほどくん。
せっかく助けてくれたのに
アレなんだけど‥‥。
あたし‥‥あの部屋から
出たおぼえ、ないんだよねー。
春: それに、第3者があの部屋に
入ったというのも、
かなりムリがあると思います。
成: た‥‥たしかになあ。
とにかく、明日までには
見つけてみせるよ。
あの部屋で何があったか?
‥‥その答えを、ね。
真: うん。たのんだ!
春: はあ‥‥。
うらやましいです‥‥。
真: あ。そうだ。
なるほどくん。はみちゃんを
送ってあげてね。
成: あ。うん。
‥‥じゃ、
キップ、買いに行こうか。
春: はい?
”きっぷ”‥‥ですか?
成: (やっぱり、ダメだこりゃ)


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