2000年6月21日(水)の状況

気温:2:00時点:13.3℃、日中:ほぼ曇天ではあったが日が射すと22.0〜23.0℃、夕刻:18.0〜16.0℃

水温: おかじん前で3:00時点の表層水温:16.9℃、15:00時点同所で18.1℃、ほぼ全域で17.0〜18.0℃と中禅寺湖での表層釣りの適温が限界に近づきつつある。

  梅雨入り後2週間が経過しやや梅雨の中休みが続いていたこの日は天候としては風も穏やか、気温も安定しており最高の条件でしたが、水温が徐々に高くなっており朝夕を除いて表層での釣りがやや厳しくなって来ました。

水温は表層水温で日中18.0℃を超える場所もあり、低水温性の鱒達にとっては常に浅場を回遊することがかなり少なくなっている様子です。


  ここ数日水質が若干改善されたことで「ヒメマス」がかなり上がっているとの情報でした。また、今年は中型のレイクトラウト(50〜70cm)が豊漁でここ数日毎日釣られているとの情報もあります。

  水質の問題は徐々に改善に向かっています。漸くターンオバーも終わり、これから水温躍層が形成されると思います。

こうなると鱒達は水深10〜15mの棚付近に集中して逆にトローリング等では釣りやすくなると考えています。

但し、この時期の問題として珪藻類の剥離問題があります。この時期釣りをされる方から良く聞くのは「ノロの様なものが大量に湖面を漂っていて、ラインに絡んで釣り辛い。」とか「風の無い時には狸窪などでは大量の珪藻が漂流して集まって湖水がかなり臭う。」などでしょうか。

これは表層水温が夜間でも10.0℃を超すようになると湖底の石などに付着していた珪藻が枯れて剥離するために起きます。風が強い時などはこの剥離した珪藻が波で攪拌され、また水が濁ってしまいます。


  本来でしたら中禅寺ダムの放水量を毎秒10t程度にしていればこの珪藻が華厳方面に流され水質は一気に改善されるのですが、今年はあれだけの満水にも関わらず一時 9t/秒あった放水量も何時の間にか 3t/秒まで減らされている様子です。

  釣りの方ですが、中禅寺湖もピークは終焉に近づいています。但し「ヒメトロ」だけは7月にまた良く釣れることがありますが、浅いレンジでライトな釣りをするのはこれからはかなり難しくなると思います。


  でも驚いたことに今年はこの時期でもワカサギがあちらこちらでかなり群泳しています。これを狙っている鱒達も依然かなりいることは事実です。時間、ポイントが上手く一致すればまだまだ表層での釣りも可能と言えます。特に山側ではこの傾向が強いと思います。フライの方は最後のチャンスかも知れません。


  また、大物狙いは例年通りこれからです。1m級のレイクを狙うならこれから9月まで水深10mより下に泳層が集中することでかなりの期待が持てます。レッドコア等で攻める方はまだまだ諦めないで下さい。


  最後に今年は「ホンマス」の姿が本当に少ないです。例年釣れる時期にも殆ど姿を見られませんでした、替わりに今年多く釣られているのはブラウン(50cm位のグッドコンディション)やレインボウ(昨年放流された物が復活したやはり50cm位の魚)でした。

又、レイクトラウトもかなり釣られています。もし「ホンマス」の情報をお持ちの方がいらっしゃいましたら、当ホームページまでご連絡頂ければ幸いです。

当日の釣況

レイクトローリング:ホンマスの釣果が不安定なことから狙う魚種によってポイントが変わる。特にヒメマスは山側が圧倒的に有利だと言えます。当日は大日和田から上野島、八丁出島から狸窪ワンドで早朝、夕方共に40〜50ydで30〜40cmのヒメマスが良くヒットしました。

ブラウン、レインボウは国道側でも釣れているようです。特に6番から丸山、大尻から金波あたりで釣果があった様子です。もちろん山側でも問題はありません。

レイクトラウトはヒメマスと共に移動しているようです。ヒメマスが釣れるポイント付近には必ずレイクがいます。水温が上昇したことで低水温を好むレイクトラウトは若干深いレンジへ移動している様子ですが、レッドコア等では未だ十分に届く範囲で釣れています。当日は60〜100ydで釣果がありました。

ヒメトロ:今週ヒメマスの群れは定位置(松ヶ崎〜上野島)付近と狸窪沖合で良く釣れているようです。水質が若干改善されて棚は14m〜15m位と浅くなった様子です。

キャスティング:超満水状態は脱し、水位は10cm程減った様子です。しかしフライキャスティングには水温の上昇も有りかなり辛いのは事実です。ルアーキャスティングはこの時期にしては依然ワカサギが多いことで栂、砥沢、八丁、阿世潟、大日崎でミノーイングが可能。

 

2000.06.21.Morning Mt.Nantai-01.jpg (9476 バイト)

梅雨の中休みのこの日は風も殆ど無く非常に穏やかでした。

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「ヒメマス」は禁漁区境界から大日崎のこの位置が好調。

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日中は曇りがち、ようやく白根の残雪も無くなりつつあります。

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水質を悪化させる要因の珪藻。緑色の塊が水面を漂っています。

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一時雨がパラツキましたが、夕刻まで非常に穏やか。

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当日朝釣れた今期最大のレイクトラウト70cm。ヒットルアーはダイワの「シルバークリーク」。
レッドコア18lbで60yd、勇助和田沖合いです。

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その後50cmも追釣できました。

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今年はレイクトラウトがかなり釣れています。

詳細は民宿「おかじん」迄お問い合せ下さい。