NOVEL-ONE SCENE'S STORY-

ONE SCENE'S of KISS(2000・03・31)

「ズルイ」

優しいあなたはのキスが好き

私の傷を癒してくれる、優しいあなたのキスが好き

だけど……

優しい事が、一番残酷な時もある

そんなあなたの優しいキスは

時として――ズルイ



「奪う」

彼女は俺の言葉をキスで塞ぐ

キスの全てが幸せとは限らないなんて

少し……悲しい



「100万回」

愛してる

100万回そんな言葉を言われるよりも、たった一度のキスがいい

たった一度の……本気のキス



「桜」

彼女のキスは

ひらりひとひら桜の花と

ほんのりほのかな香りと共に



「フレンチ」

私の小さな恋人に、初めてキスをされた今日

フレンチキス記念日



「カクテル」

俺は彼女を待つ時間、ほんのり苦いカクテルを飲む

そんな俺の口直しは、ほんのり甘い彼女の唇



「クレイジー」

人は私を狂ってるって言うけれど、狂わない方がおかしいわ

何故って? 当然でしょ

彼の唇は、私を野生に戻すもの



「女」

薄暗い場所で、キツイ香水を振り撒きながら男を誘惑する女も良いが

太陽と淡い花の香りをさせる女のキスも、俺には必要



「レモン」

ファーストキスはレモンの味って言うけれど

彼の唇は、優しい気持ちの味がした



「リンゴ」

俺の横で、静かな寝息を立ててる彼女にキス

姫を起こすのは、王子様のキスと決まっているから




-後書き-
 さて、今回は趣向を変えて、恋愛のワンシーンでは無く、キスシーンに関するワンシーンにしました。

 途中少し(だいぶ)苦しいところもありましたが、たまにはこんな事もワンシーンではやってみたい、そう思ってます。

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