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Japan
Visual
Journalist
Association
日本の報道写真家たち

―世界の戦場から―

2007年 114日[日]−1215日[土]

テレビでも、国会の中でも、まるでこの世に人間などいないかのように戦争が語られます。
曰く「国益」、曰く「安全保障」、曰く「国際貢献」。

しかし、その現場に立つことなしに仕事をまっとうできない私たちJVJA会員が、
「世界の戦場で」で見続けてきたものは、まぎれもない人間でした。
生身の肉体と、喜怒哀楽に心を揺らす一人ひとりの人間そのものだったのです。

たしかに撮影することをためらう場面もありました。
しかし、そうした悲惨を極める戦場でさえ、決して失われない人間の美しさに、
私たちは触れてきました。
その人間を「直に」感じてもらうことが、実は戦争の真実を「理解」してもらうことに通じると、
私たちはファインダーを覗きながら考えています。

もちろん私たちのレンズが切り取った人々のあり様は、
それ自体で何かの解説書のような理解を促すものではないでしょう。
しかし、物言わぬ一枚の写真だからこそ、貴方のこころに直接語りかけてくれるものもあると、
私たちは信じています。

まずは、私たちのカメラの前に立ってくださった一人ひとりに「出会って」いただけることを願います。
日本ビジュアル・ジャーナリスト協会(JVJA)



トークイベントスケジュール

JVJA会員たちが現場からの声を届けます。
ぜひご参加ください。

いずれも午後2時より、当日の入館券が必要です。
  
各回とも午後1時に東武東上線森林公園駅南口まで、
  丸木美術館の送迎車が出ます。
ご利用下さい。

各日ともボランティアスタッフを募集しています。
興味のある方は募集ページをご覧の上、美術館宛にご連絡ください!
11月4日(日) オープニングイベント

桃井和馬
「写真で世界を見る方法」
写真は世界を見るための窓。しかし窓から光景はちゃんと見えていますか?
知識を想像力を駆使すると、きっとこれまでとまったく違う光景が見えてくるはずです。
写真を10倍楽しみ、写真から世界の今を見る方法をお教えします。


豊田直巳
「私たちの見ている『世界』と日本」

私たちが写真を撮っている「世界の戦場」の現場で感じてきたこと。
そこに暮らす人々と接しながら考えたこと。
それは私たちは何のために写真を撮っているのかにも通じることです。
そして、その写真を発表する日本の現状は、その写真を見る私たちは……。
11月10日(土) 森住卓
「世界のヒバクシャ 核実験場周辺で何が起きているか?」

広島、長崎に原爆が投下されて世界は核の時代へと突入した。
この核の時代にヒバクシャは世界中で生み出されている。
特に核戦争のための核兵器開発の舞台となった核実験場は安全性よりも機密保持と核開発が優先され、ヒバクシャは沈黙させられたが……。
11月11日(日) 林克明
「チェチェンから見た日本とロシア」

小泉・安倍劇場とプーチン劇場。北朝鮮とチェチェン。
メディアの堕落、軍(自衛隊)の権力拡大、言論表現の自由の制限。
チェチェン戦争を切り口に、ロシアと日本のファシズム化を語る。
11月17日(土) 山本宗補
「老いの風景から戦争の記憶へ」

8年前から日本各地で「老い」をテーマに撮影してきた。
今はお年寄りの脳裏に刻まれ、忘れられようとしている「戦争の記憶」を聞き取り、写真と解説文での表現を試みはじめた。
11月18日(日) 綿井健陽
「ジャーナリストの死をめぐって」

ミャンマー(ビルマ)でジャーナリストの長井健司さんが取材中に殺害された。
しかし、イラク・アフガン・ロシア・フィリピンなど、世界各国でいま地元のジャーナリストたちを狙った誘拐・殺害・弾圧・拘束事件が相次いでいる。
なぜいまジャーナリストたちは標的とされるのか。
様々な映像から戦争取材の現場の実態を考える。
11月23日
(金/祝)
八重樫信之
「ハンセン病問題は終わらない」
96年のらい予防法廃止をきっかけに、現在までハンセン病問題の取材と支援活動を続けている。
国賠裁判以降、この問題は終わったものと考えられがちだが、偏見と差別という人権侵害はいまだに続いており、残された課題は多い。



出品写真家 テーマとプロフィール
(プロフィールはJVJAウェブサイトより)
広河隆一
「反テロ戦争の犠牲者たち」

(ひろかわ・りゅういち)HIROPRESS.net
1943年、中国、天津生まれ。
1945年終戦と共に日本に引き揚げる。
早稲田大学卒業後、1967年から70年までイスラエルに渡る。
以後中東諸国を中心に海外取材を重ね、報道写真家として幅広く活躍を続ける。
1983年、レバノン戦争と虐殺事件の写真でIOJ国際報道写真展大賞受賞。
チェルノブイリとスリーマイル島原発事故の報道で講談社出版文化賞.そのほか『チェルノブイリ消えた458の村』でさがみはら写真賞、『パレスチナ新版』(岩波新書)で早稲田ジャーナリズム大賞。
著書は『記録写真 パレスチナ』の他多数。日本テレビ、NHKを中心に報道番組も制作。

小林正典
「国境を越える難民」

(こばやし・まさのり)
1949年、京都府生まれ。
日本写真家協会会員。
マザー・テレサのレポートで1982年に読売新聞写真大賞。
1989年にニューヨーク国際広告フェスティバル「人権と平和の推進」部門で銅賞。
1994年に国連写真家賞受賞。
著書に『マザー・テレサと神の子』(1982年PHP研究所)、『難民・終わりなき苦悩』(1986年 岩波書店)、『悪魔の兵器・地雷』(1998年ポプラ社)、『未明の街』(阪神・淡路大震災)(1999年 大月書店)、『みなおなじ世界の地球の子』(1999年ポプラ社)、『対人地雷カンボジア』(2001年 毎日新聞社)など。

森住卓
「核に蝕まれる地球」
11/10 トークイベント

(もりずみ・たかし)森住卓ホームページ
1951年生まれ。
基地、環境問題などをテーマに取材活動を行う。
1994年より世界の核実験被爆者を取材。
5年にわたる旧ソ連セミパラチンスク核実験場の取材で週刊現代ドキュメント写真大賞を受賞。
99年に出版した『セミパラチンスク』(高文研)で日本ジャーナリスト会議特別賞、平和・協同ジャーナリスト基金奨励賞を受賞。
98年より湾岸戦争で米英軍がイラクで使った劣化ウラン弾による人体への影響の取材を続け、外国人ジャーナリストとして初めて、イラク・クウェート国境の非武装地帯に入り、『SAPIO』『週刊プレイボーイ』『FRIDAY』『世界』などに作品を発表。
99年、コソボの民族紛争でNATO軍が使用した劣化ウラン弾の被害についても取材を続けている。
2002年に『イラク・湾岸戦争の子どもたち』(高文研)を発売。

豊田直巳
「イラク 爆撃と占領の日々」
11/4 オープニング

(とよだ・なおみ)豊田直巳ウェブサイト・境界線の記憶
1956年 静岡県生まれ。
平和・協同ジャーナリスト基金賞奨励賞受賞(2003年)
日本ビジュアルジャーナリスト協会(JVJA)会員
『子どもたちが生きる世界はいま』(七つ森書館)、『大津波アチェの子供たち』(第三書館)、『イラク戦争下の子供たち』(第三書館)、『世界の戦場から イラク 爆撃と占領の日々』(岩波書店)『「イラク戦争」の30日』(七つ森書館)など、多数の写真集・フォトルポルタージュがある。

佐藤文則
「ハイチ 圧制を生き抜く人びと」

(さとう・ふみのり)佐藤文則のホームページ
1954年生まれ。
1979年に渡米し,サンフランシスコ・シティ・カレッジで写真を学ぶ。
Impact Visuals、SIPAなどのニュース・エージェンシーを経て現在Asia Workに所属。
『TIME』、『NEWSWEEK』、『S.F.CHRONICLE』、『世界』、『サンデー毎日』などに発表。
1988年からハイチを専門に取材し、昨年帰国。著書に『ハイチ 目覚めたカリブの黒人共和国』(凱風社)、『ダンシング・ヴードゥー ハイチを彩る精霊たち』(凱風社)がある。

桃井和馬
「破壊される大地」
11/4 オープニング

(ももい・かずま)桃井和馬ホームページ
1962年生まれ。
テンプル大学卒業。
「文明」「環境」「紛争」をテーマに、これまで120カ国以上で取材を続けてきた。
2002年から03年までの1年間は、20世紀に起きた戦争を振り返る取材を世界各地で行う。
第32回太陽賞を受賞。
著書に 『ペルー燃ゆ』(IPC)、 『青い緑の星』(講談社)、『世紀末地球オデッセイ』(講談社)、『辺境からのEメール』(求龍堂)、『希望へ!』(大日本図書)、『破壊される大地』(岩波書店)がある


山本宗補
「フィリピン 最底辺を生きる」

11/17 トークイベント
(やまもと・むねすけ)標高888mからの浅間山ろく通信
1953年、長野県生まれ。
フォトジャーナリスト。サンディエゴ・シティカレッジ(米、1979-81年)で写真の基礎を学ぶ。
1985年からフィリピンの取材に取り組む。
1991年のピナトゥボ火山噴火の取材がきっかけで、先住民のピナトゥボ・アエタ民族の取材を続ける。写真集としてまとめる予定。
ビルマ(ミャンマー)の少数民族問題、民主化闘争の取材は1988年に始める。
共同通信社による国際通年企画、「生の時・死の時」(1997年度の新聞協会賞受賞)の写真担当(タイのエイズ・ホスピス、インドの死者の家、ルワンダのジェノサイドなど)。
著書:「フィリピン 最底辺を生きる」(岩波書店)、写真集「ビルマの子供たち」(第三書館)、「ビルマの大いなる幻影」(社会評論社)、「ネグロス−嘆きの島(フィリピンの縮図)」(第三書館)

古居みずえ
「パレスチナ 瓦礫の中の女たち」

(ふるい・みずえ)
1948年、島根県生まれ。
難病を患い闘病生活の後、写真展でパレスチナ問題に出会う。
会社員生活にピリオドをうち、1988年からパレスチナ取材を始める。
イスラエル占領下に生きるパレスチナの人々、特に女性たちの生きざま、そしてイスラム社会に生きる女性たちの生活を撮り続ける。
ビデオカメラによる取材も開始。NHKなどのTV番組に発表。
主な著書に、『インティファーダの女性たち』(彩流社)、『匿されしアジア―ビデオジャーナリストの現場から』(風媒社)。
写真展『抵抗の大地から―パレスチナの女たち』を発表。

亀山亮
「アフリカ 忘れ去られた戦争」

(かめやま・りょう)
1976年東京生まれ千葉県育ち。
16歳からカメラを持ち、三里塚、ホームレスを撮り始める。
96年から中南米(メキシコ・コロンビア)を撮影。
2000年よりパレスチナの撮影を開始。
2003年コニカフォトプレミオ特別賞、相模原写真新人賞奨励賞を受賞。
小学校3年生の文集に、大きくなったら何になりたいか……という質問に「戦場カメラマン」と書いていたという。
中学の時、初めて石川文洋のベトナム戦争の写真集を自分で買い、一人でカメラを持ち、ベトナムの現実を掴み取ってきた写真に強い衝撃を受ける。
W・ユージン・スミスや土門拳、沢田教一、マグナムの写真家たちを知り、貪るように彼らの写真を見続けた。
学校では教えてくれない日本の歴史を調べ始め、PKOの反対デモの撮影に行ったり、三里塚で農作業を手伝いながら撮影に通ったりした。
20歳でメキシコへ。以降毎年のようにコロンビア、パレスチナ、コンゴを含むアフリカに数多く通う。
24歳の時、パレスチナで左目をイスラエル軍のゴム弾M16で撃たれ、失明する。以降も精力的に各国の現場に向かい、撮影を続けている。
松明堂ギャラリー写真展の記録より

大石芳野
「コソボ 絶望の淵から明日へ」

(おおいし・よしの)
学生時代に訪れたベトナムで強い衝撃を受け、卒業と同時にフリーランスのドキュメンタリー写真家としてアジア、西ア フリカ、ヨーロッパなどに単身で取材を行う。
戦争や内乱といった極限状況を経験した人々のその後の姿を、最高の愛情と敬意をもって記録し続けている。
日本ジャーナリスト会議(奨励賞)・芸術選奨(文部大臣新人賞)など多数受賞。
「ベトナム 凛と」にて第20回土門拳賞を受賞。
フジフィルムのページより

林克明
「チェチェン 屈せざる人びと」
11/11 トークイベント

(はやし・まさあき)
1960年、長野県生まれ。
大学卒業後、サラリーマン、業界編集記者として働く。
その後、契約記者として死刑問題、日本国内の難民認定問題、環境問題など様々な問題を取材。『週刊現代』などで発表。
1995年から1996年までチェチェン問題をレポートし『カフカスの小さな国―チェチェン独立運動始末』で第三回小学館ノンフィクション大賞優秀賞、「ジャーナリストの誕生 チェチェン戦争とメディア」で第9回週刊金曜日ルポタージュ大賞受賞。
現在、『月刊あれこれ』創刊中。